IMIという言葉を聞いたことがありますでしょうか? これは「Infrastructure for Multilayer Interoperability」の略で、情報共有基盤を指します。
ベンダーの生産性・品質の向上に繋がるばかりか、IoT(モノのインターネット)を普及させるために必要な施策になりますので、ぜひここで押さえておきましょう。
情報共有基盤とは、電子行政分野におけるオープンな利用環境整備に向けた施策のこと。
ICTの急速な普及によって国内には多様なシステムが構築されましたが、個別に最適化され、それぞれ独自の進化を遂げたため、使用される表記や文字がシステムによって異なり、データ活用や共有などが困難であるという問題を抱えていました。そこで「共通語彙基盤」と「文字情報基盤」の2つの事業により、行政サービスの相互運用性を高めるために計画されました。この共通語彙基盤と文字情報基盤について、以下で説明していきます。
共通語彙基盤とは、異なるシステムを越えて情報交換を行うための施策のこと。
経済産業省とIPA(独立行政法人情報処理推進機構)が構築を進めています。多くの組織がオープンデータを活用していますが、分野を越えた情報交換を行うには、個々の単語について表記・意味・データ構造を統一し、互いに支障なく通じるようにすることが必要です。
具体例についてはこちらの説明がわかりやすかったので、それを引用します。
「小学校」や「病院」などの公共施設については、「住所」、「施設情報」、「建築物情報」、「(避難所として利用される場合の)受入可能人数」などを必須項目として定義しておけば、災害時などに、「○×地区で受入可能人数が30人以上の公共施設」といった検索作業も瞬時に行うことが可能です。このように、公開するデータの用語や項目を定義することで、システム上で、異なるデータとして認識されていた用語や項目が同じであると判断でき、大量データの検索や解析が正確かつ効率的に行えるようになります。
第72回 「共通語彙基盤って何ですか?」 _ [日立]CyberGovernment Online
今後はマイナンバー制度などをはじめとして、データ連携の場面が増えることでしょう。行政機関の連携に留まらず、民間企業が新たにビジネスを始める際にオープンデータを活用する需要が増えるとみられ、共通語彙基盤はますます重要になってくると思われます。
文字情報基盤とは、氏名に使われる漢字約6万文字のフォントと、画数などの各種関連情報を、誰でも無料で自由に利用できる基盤です。
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