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前述した通り、OLTPとはOnLine Transaction Processingの略で、日本語では「オンライントランザクション処理」という意味です。

対して、OLAP(オーラップ)とは、OnLine Analytical Processingの略で「オンライン分析処理」のことです。これは、BIツールの機能の1つで、データベースに蓄積された膨大なデータに対し複雑な集計・分析を行い、素早くレスポンスを返してくれます

しかし、前者は大量に発生する小さいサイズのデータ処理が得意です。対して後者は、高頻度で発生する読み書きアクセスには不向きですが、大量のデータベースの分析に向いています。

OLAPについては、データのじかんにも記事がありますので、こちらもご覧ください。

データウェアハウス(DWH)との関係

データベースの世界には、OLTP系とDWH系の2つが存在しています。前者は定型の小さいサイズを短時間に処理し、「大量に」そして「同時に」処理します。後者は定型・非定型のデータを扱い、全テーブルスキャンや大量のデータロード処理があります。OLTPは常に最新データのみを保存するため、データ量は一定ですが、DWHは履歴データを常に蓄積していくため、情報量が膨大になっていくという違いがあります。

データ分析にあたっては、データベースが1つであることが望ましいと思います。しかし、現状では、両者は別物であるため、OLTPからDWHにデータを移行するなどの手間が発生してしまうのです。そこで、OLTPとDWHでシステムを分ける必要がない『Oracle Database In-Memory』という、Oracle Databaseのオプションがリリースされています※7。これにより、1つのデータベースでリアルタイムなデータ分析が可能になるのです。

OLTPとOLAPの統合

ドイツのソフトウェア会社SAPが提供するERP『SAP S/4HANA』。これのプラットフォームである『SAP HANA』は、OLTPとOLAPを1つの仕組みでリアルタイムに実行できるアーキテクチャーです。トヨタ自動車が、全社共通の経理情報基盤にこれらを導入したことがニュースとなりました※8。

OLTPとOLAPの統合は、例えば受注処理を実行しつつ、「地域別」「(顧客の)年齢別」の受注傾向をリアルタイムに分析しながら、次のキャンペーンを実施。実施した施策を評価しつつ、次のキャンペーン施策を練ることができます。まさに「リアルタイム経営」ができるのです。経営環境が目まぐるしく変わる現代。トヨタのように業務の効率化を志向する企業が増えてくると思われ、SAP HANAのようなプラットフォームを導入する企業はますます増えていくことでしょう。

【参考記事】
 ※1 OLTPとは?OLAPやDWHとの違いをわかりやすく解説| 株式会社 インテリジェント・モデル
 ※2 トランザクション処理(TP)とは - IT用語辞典
 ※3  OLTPとOLAPの違いとは? ~データベースの使用用途による違い~|graffe グラーフ
 ※4  OLTP(おーえるてぃーぴー) - ITmedia エンタープライズ
 ※5  BIツールの機能 - OLAP分析とは_|データ分析|IT製品の事例・解説記事
 ※6  OLTPとDWHの違い:日立
 ※7 インメモリ、インデータベース、そして自律化へ|@IT
 ※8  SAPジャパン、トヨタが全社経理情報基盤に「SAP S_4HANA」と「SAP HANA」を採用_日本経済新聞
 ※9  OLTPとOLAPを融合し、本来のリアルタイム経営を実現するSAP HANAの技術 _ SAPジャパン ブログ

(安齋慎平)

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