「DX」に行き詰まったら「SX」を目指せばいい!?DXの進化形といわれるSXとは?

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データのじかんでは前回、こんな記事を書きました。

AX、BX、CX、DX、、、どこまであるの? 調べてみた!

なんとかXの記事が想像以上に好評だったので、今回はその中の一つである「SX」について深掘りしていきたいと思います。

SXって何?

前回の記事では、SXを以下のように説明していました。

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SX(サステナビリティ・トランスフォーメーション)のことであり、経済産業省において不確実性が高まる環境下で企業が『持続可能性』を重視し、企業の稼ぐ力とESG(環境・社会・ガバナンス)の両立を図り、経営の在り方や投資家との対話の在り方を変革するための戦略指針、と定められています。
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ここでいうサステナビリティとは「環境・社会・経済など多岐にわたる持続可能性」のことであり、サステナビリティ経営とは、その3つの観点すべてにおいて持続可能な状態を実現する経営のことです。 今話題のSDGsを略さずに言うと「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」であり、サステナブルとはSDGsの頭文字の「S」であることがわかります。

一方、ESGとは、環境(Environment)、社会(Social)、企業統治(Governance)の3つの単語の頭文字を取った言葉です。ESGの一例を挙げると、Environmentは地球温暖化対策、Socialは女性活躍、Governanceは経営の透明性、などがあります。これまで投資家はキャッシュフローなどの財務情報を判断材料にしてきました。しかし近年、企業がESGに配慮しているか否かを判断材料の一つとする投資家たちが増えて来ています。ちなみに、ESGに配慮して行う投資をESG投資です。

ゆえに、SXとはこれまでの経営からドラスティックに変革する戦略であることがわかります。

行政もSXに動き出した

経済産業省発行は、『サステナブルな企業価値創造に向けた対話の実質化検討会 中間取りまとめ~サステナビリティ・トランスフォーメーション(SX)の実現に向けて~』(2020年8月)という報告書を発表しています。これの6ページ目には、SXの定義が書かれています。

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「企業のサステナビリティ」と「社会のサステナビリティ」を同期化させた上で、企業と投資家の対話において双方が前提としている時間軸を長期に引き延ばすことの重要視した経営の在り方や対話の在り方を「サステナビリティ・トランスフォーメーション(SX)」という。
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つまり行政側としては、企業の継続性はもちろんのこと、社会の持続可能性をも考えることがSXである、と考えているわけです。

なぜSXが必要なのか

上の中間とりまとめが出されたのは、新型コロナウイルス第2波の頃。まだこのウイルスについてわからないことが多く、社会不安が続いていた時です。そのような状況下で、政府をはじめ各団体の提言が相次ぎました。未知のウイルスとの共存を想定しながら、ビジネスモデルの変化や産業構造の変容が検討されたのです。

ここで面白い事実があります。首相官邸「未来投資会議(第42回)」の中の「内閣官房日本経済再生総合事務局」作成資料 によれば、企業戦略を見直した・見直す予定が71%、企業戦略を見直す予定はないが29%となっています。そのうち、見直しの内容(上位3項目)については、「持続可能性を重視した経営への転換」が68.7%と最も多くなっています。企業戦略を見直そうと考えて居る企業のほとんどが、サステナビリティを重視しているわけです。

このように、新型コロナウイルス第2波の時点で、SXを検討している企業が多かったことがわかります。もしかすると、DXよりもSXの検討を先に進めていた、という企業も多かったのかもしれません。

SXに必要な3つのポイント

では、SXを進めるにあたり、どのような点が必要なのでしょうか? SDGs CONNECTというサイトでは、以下の3つを挙げています。

企業の稼ぐ力を強める


サステナビリティとは、どんな社会の変化にもしなやかに対応すること。そのためにも、新事業の種植えは常に行っておく必要があります。そのためには、安定した企業経営が必要ですし、各事業の「収益性」「成長性」「安全性」のバランスを保つ必要があります。企業には、稼ぐ力が求められるのです。

不確実性に適応していく


新型コロナウイルス感染症や某国による侵攻、気候変動など、現代はありとあらゆるリスクにさらされています。その環境下で、企業を持続的に成長させるためにも、不確実性に適応していく柔軟性が必要です。それには、短期的な視点ではなく、長期的な視野に基づいた経営が求められてきます。

企業と投資家との対話


いくら経営において長期予想をしたとしても、1000年に一度の災害が起こる現代。予め設定したシナリオ通りに進む方が珍しいと考える方が妥当かもしれません。そのため、企業と投資家が対話を繰り返し、企業の価値を高めることができるシナリオづくりを進めていくことが近道なのではないでしょうか。

進まないDXをSXがブースト

なぜ今、SXが求められているのでしょうか?

それは、DXが持つ特色が原因としてあります。DXは、現時点の事業の効率化と価値向上を目的とした取り組みになりがちです。そのため、変革に限度があるのです。

対してSXは、事業環境が変化しても持続的に強みを発揮できる事業体制を想定していますので、DXよりもさらに広い視野で事業を見ていることがわかります。DXとSXのシナジーによりもしかしたら御社のトランスフォーメーションはさらに加速するかもしれません。もしもあなたがDXに行き詰っているように感じているのであれば、SXについて検討してみると良いかもしれません。

【参考記事】
・サステナビリティ経営とは?取り組む意義とSDGsとの違い | PERSOL(パーソル)グループ 
・SXとは?注目される理由や実践事例、DXとの違いを解説 | busines leaders square wisdom 

(安齋慎平)

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