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世の中にはたくさんの種類の広告があります。街中でも、電車の中でも、エレベーターの中でも、雑誌の中にも、そして最近ではスマホの中までもが広告で溢れかえっています。そしてその種類も多様化してきています。

例えば、Yahoo! JAPANのトップ画面右側に表示されているバナー広告(Yahoo! JAPANブランドパネル)は、「純広告」と呼ばれています。これは、雑誌などの広告と同じように「広告枠を一定期間買い取る」ものです。不特定多数のユーザーに向けて発信する広告であり、商品・サービス自体の認知度を上げたい場合や、もともとその商品・サービスに興味がない層にリーチしたい場合などに用いられます。

一方、あらかじめ広告を配信する層を絞って広告を打つ方法があります。それが、今回取り上げるターゲティング広告です。

ターゲティング広告とは?

ターゲティング広告とは、ユーザーやコンテンツの情報を分析し、ユーザーにとって適切と思われる広告を配信するものです。サイトの閲覧履歴などからデータを収集し、その情報をもとに広告を表示する仕組みになっています。不特定多数のユーザーに配信する純広告に比べてターゲットが明確になっているので、広告の効果が出やすいのです。

ターゲティング広告が「広告の価値」を爆増させた

インターネット以前も、新商品の発表や売り上げアップのために広告を打つということが行われてきました。インターネットの登場によって、取得できるユーザー情報の量が膨大になったため、より緻密なターゲティングができるようになっています

例えば全世界に約22億人のユーザー数(2018年7月時点)がいるというFacebook。国内にも2800万人(2017年9月時点)のユーザーがおり、「おじさん・おばさんのSNS」と言われつつも依然として存在感のあるSNSです。Facebookは性別、年齢、住んでいる地域などのデータが膨大に集積されているので、ユーザー層を効率よくセグメントできます。

個人の興味・関心が多様化され、Aさんが興味を持つものが必ずしもBさんも興味を持つとは限らない現代。従来の純広告に対してターゲティング広告の需要が急速が伸びたのは、自然な流れと言えます。まさに、ターゲティング広告が「広告の価値」を高めたのです。

ターゲティングの種類

続いては、ターゲティングの種類を見ていきましょう。

性別・年齢・居住地などのユーザー属性や、ユーザー行動履歴を活用したターゲティングを「オーディエンスターゲティング」と言います。さらに、ユーザー属性を活用するものは「属性ターゲティング」、ユーザー行動履歴を活用するものは「行動ターゲティング」、GPS等からの位置情報を活用するものは「ジオグラフィックターゲティング」と言います。

このほか、Webサイトの訪問履歴を元に再訪を促す広告を表示するものは「リターゲティング」、ユーザーの閲覧しているコンテンツの内容を元に広告を表示するものは「コンテキシャルターゲティング」、キーワードを元に広告を表示するものは「キーワードターゲティング」、曜日や時間帯に応じて広告を表示するものは「タイムベースドターゲティング」と呼ばれています。

ターゲティング広告の未来

ターゲティング広告は、日々進化しています。例えば、AIとIoTを組み合わせてユーザーごとに異なる広告を表示する屋外広告の技術が登場しています。

この「DeepAdプロジェクト」は、首都高速道路における屋外広告のプロジェクト。まだ試験段階ですが、カメラで車種を識別し、車種ごとに異なる広告を表示するというものです。車が識別されるまでは天気予報が表示されていますが、高級車を検出するとゴルフの広告を表示し、ファミリーカーを検出すると遊園地のコンテンツを表示します。IoTとビッグデータを組み合わせたAIで、実に94%の確率で車を検出したそうです。今後は東京のショッピングモールで、買い物客が駐車場に入ったとき、車種ごとに異なるターゲティング広告を配信するような実験を続けていくそうです。

この事例のように、今後はAIやIoTなどを使ったターゲティング広告が増えていくものと思われます。これまでWebの中のものであったターゲティング広告が、いよいよリアルな世界に登場する日も近いのかもしれません。

【参考記事】
 ※1 ターゲティング広告とは – DDAI
 ※2 ターゲティング広告の全手法と最も効果的な活用方法 | ウェブ部
 ※3 【2018年10月更新】主要ソーシャルメディアのユーザー数まとめ _ 株式会社ユニアド
 ※4 徳久昭彦、永松範之編『改訂2版 ネット広告ハンドブック』(2016年、日本能率協会マネジメントセンター)
 ※5 人工知能を使ったターゲット広告配信 - IoT+AI時代のインフラ製品「CLOUDIAN HYPERSTORE&AI BOX」

(安齋慎平)

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