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天高く馬肥ゆる秋!新米がおいしい時期になりましたね!みなさんはお米を毎日食べますか?
9月は新米の季節、ということで今月は「お米」がテーマです。身近なお米の歴史や、お米と健康の関係性などをデータを使って探っていきましょう!
因みに、トップに出ている写真は三重県熊野市の丸山千枚田で年に一度行われる「虫送り」というイベントを撮影したものです。ここは日本でも有数の棚田として知られています。虫送りは、子供たちや地元の人々が、真夏の夜にろうそくを灯し、悪い虫が付かないようにと、提灯を持ちながら棚田中を練り歩き、お祈りを捧げるお祭りです。こんな風に代々受け継がれているお米作り。そう思うと大切に食べたいものですね。
しかし、今回取り上げるのはお米にまつわる少し怖い話。あまりお米を食べ過ぎると糖尿病になるリスクが上がるかもしれないというもの。その前にまずは、お米の歴史について少し触れていきましょう!
こんなに身近な食材なのに、いつから食べられているのか。なんて考えた事がある方は、中々少数派なのではないでしょうか。
いったい、お米はいつから食べられ始めたのでしょう?
まず、稲について書かれた文献が見つかったのは紀元前12~13世紀ごろだそうです。そして、日本に入ってきて栽培が始まったのが今から約2000~3000年ほど前と言われています。大昔から、世界でも日本でもお米が食べられてきたのですね。
現代の日本で広く食べられている「ジャポニカ米」のルーツは、実は中国からという説が有力です。
そして、ここ日本で稲作が始まったのは縄文時代の中期から。そこから稲作農業が発展していき、弥生時代に入るとかなり大規模に稲作が行われ始めました。日本で初めてできた国家といえば”邪馬台国”ですが、稲作の発展が邪馬台国の発展を支えたとも言われるほど、大きな役割を果たしました。
その頃から、米自体に大きな価値が付くようになったと考えられて、米で年貢を納めるようなアイデアも、納得です。貨幣と同じような役割を担った”お米”は、腐らなくて価値が変動しにくい、という意味でもお金の様なものとして、使いやすいものだったに違いありません。
参考資料 日本人なら知っておきたい!お米の歴史
お米を毎日食べないと気が済まない!と答えた人は、年々減少傾向にあります。以下のサイトの調査だと、1992年には71.4%だったのが、2016年の調査結果では49.6%という結果に。飽食の時代になって、なんでも食べられる現代。どんどん食べ物の選択肢も増えてきていて、お米以外の選択肢を選ぶことも増えてきているようです。
とは言え、約半数の人は毎日食べたい、と思っているわけですから、やはり日本では根強い人気のある定番食ですね。食事といえばお米という時代が長く続きましたが、最近ではお米離れも進んでいて、お米の消費量も下がっています。お米をあまり食べない理由としては、お米を食べると太るから、という理由をあげる人も多くいます。
参考資料 お米を1日に1度は食べないと気がすまない | 生活定点
よく「お米を食べると太る」と聞きますが、これは事実なのでしょうか?
実は、お米を食べたほうが食欲を抑えられてダイエットにいいと言う説もあります。本来は何事もバランスが大切なので、程よくいろんなものを食べるのが一番なのかもしれません。
さて、お米の消費量は下降傾向にありますが、それに対して日本全体の肥満率はどうなっているのでしょうか?
肥満率はほぼ横ばい。これを見る限り、米の消費率は下がっているが、特に肥満率は変わっていないのでお米を食べる量と肥満率はあまり関係がないと言えそうです。
クローズアップ現代で取り上げられていた統計のお話。
「心筋梗塞で死亡した人の95%が、この食べ物を摂取していた。」
「がん患者の98%がこの食べ物を摂取していた。」
「強盗など凶悪犯罪者の90%が犯行前24時間にこの食べ物を摂取していた。」
そして、この食べ物を禁止すべきがどうかの質問です。こんな統計が出ている食べ物は禁止すべきじゃないですか?
実は、その食べ物とは、今回のテーマである「お米」。
えっ?と思った方、これも、統計です。日本にいればほぼ毎日1食以上はお米を食べる人がほとんどなので、この統計データがあながち間違っているわけではありません。
日本人がお米を日常的に食べるのなんて当たり前じゃん。と思った方もいらっしゃると思います。しかし、統計やデータといえど、見方によって様々な使い方がありますね。
参考資料 数字のカラクリ・データの真実 ~統計学ブームのヒミツ~ | クローズアップ現代
2012年に発表された英医学誌BMJ(British Medical Journal)で、白米を多量に摂取すると、2型糖尿病になるリスクが上昇する可能性がある、という研究結果が発表されました。
この研究は、日本・中国・アメリカ・オーストラリアで行われたものでした。
日本・中国の人々は平均で1人あたり3~4膳の白米を毎日食べています。対して、アメリカやオーストラリアでは1週間に1~2膳しか食べません。この調査では、白米を食べる量と糖尿病になる人の率の調査をそれぞれのグループに対して行いました。その結果、多くの白米を食べている日本・中国では2型糖尿病になるリスクが55%も上昇したのに対し、アメリカ・オーストラリアは12%の上昇に留まりました。
実際のところ、人の生活にはその他の要素も数多く存在するため、一概に結論づけることはできませんが、この調査結果だけを見ると、白米を多く消費している日本人の方が、欧米人よりも糖尿病になるリスクが高い、ということになります。
この研究は下記のように結論づけられています。
Higher consumption of white rice is associated with a significantly increased risk of type 2 diabetes, especially in Asian (Chinese and Japanese) populations.
白米の消費量の増加と、2型糖尿病にかかるリスクの大幅な上昇には、特にアジア系の人口(日本人と中国人)において、関連性が認められた。
白米は血糖値を上げやすい食品です。白米はその成分のほとんどが炭水化物でできています。炭水化物は体内に吸収されると、分解されブドウ糖になります。このブドウ糖の血中濃度が常に高い状態(血糖値が高い)が続くと、糖尿病になりやすくなるといわれています。イコール、白米を必要以上に摂取し続けると、糖尿病のリスクが上がる、といえます。
1日に必要なカロリーの50~65%を炭水化物で摂取するとバランスが取れた理想的な食事になるそうです。つまり、単純に炭水化物を増やせばよい、減らせばよい、ということではなく全体に対するバランスが重要なのです。
いずれにせよ、糖尿病になるのは米が完全な原因と言えるわけではなく、パンやパスタなどであっても炭水化物であれば、糖尿病の原因となり得ます。それに糖尿病は運動不足がもっとも大きな要因だとも言われています。食欲の秋とはいえ、お米の食べ過ぎに注意しつつ、適度な運動も心掛けていきたいですね!
そもそもお米はいつからあるのか?データとはなんぞや?統計とはなんぞや?糖尿とはなんぞや?と多種多様なトピックを含んだ記事になりましたが、楽しんで頂けたでしょうか?これだけ身近で、毎日の様に食べているお米についてでも、知らないことはまだまだ沢山あるものですね。
しかし、なんといっても、食で大切なのはバランスです。いくら好きでも、偏って食べ過ぎないようにしましょう!バランスよくいろんなものを適度に食べるのが一番の健康法、というのはよく耳にする話ですし、そう考えると栄養も情報もデータもバランスよくが鉄則ですね!
皆様も日々、健康を心掛けた食生活と職生活をお送りください。
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