ご存知でしたか?
日本では年間7万件もの中小企業が廃業していることを。
そして、そのうち5割近くが、経常黒字なのに廃業を選択していることを。
黒字なのに廃業とはどういう事情があるのでしょうか。
実はそこには今の日本が直面している大きな問題があったのです。
いくら経営状態が良くても、事業を引き継ぐ人材がいなければ会社経営を続けることはできません。日本社会全体で進む高齢化の波は、中小企業経営者にも確実に押し寄せています。
割合的に最も人口の多い中小企業経営者の年齢は、この20年間で47歳から66歳に上昇しました。
(出典:中小企業庁委託「中小企業の成長と投資行動に関するアンケート調査」(2015年12月、株式会社帝国データバンク)、株式会社帝国データバンク「COSMOS1企業単独財務ファイル」、「COSMOS2企業概要ファイル」再編加工 | 事業引き継ぎポータルサイト)
それに伴い、経営者の平均引退年齢も上昇。特に小規模事業者では、70歳の大台を突破しています。
(出典:中小企業庁委託「中小企業の成長と投資行動に関するアンケート調査」(2015年12月、株式会社帝国データバンク)、株式会社帝国データバンク「COSMOS1企業単独財務ファイル」、「COSMOS2企業概要ファイル」再編加工 | 事業引き継ぎポータルサイト)
もちろん、気力体力が充実したシニア世代が増えている背景もあるでしょう。一方、親族や従業員に事業を継承する意思がなかったり、適材がいないため現社長が引退できないというケースも多いと見られています。
じゃあ潔く廃業したらいいのに、と思うかもしれません。しかし廃業には次のような様々なリスクが伴います。
資産処分 − 一般的に処分に時間を要し、かなり低い評価となる。
負債 − 完済できない場合には、個人保証が顕在化する。
従業員 − 当該企業での経験しかない高齢の従業員は再就職が困難なケースが多い。
取引先との関係 − 顧客、仕入先等との関係が断絶されてしまう。
後継者はいないが上記のような廃業のリスクは回避したい、そうした場合に第三者への事業引継ぎをサポートしてくれるのが、中小機構の事業承継・引継ぎ支援センターです。
基本的なアイディアはM&A(企業買収・合併)と同じ。企業を売りたい人と買いたい人がいて、両者の間を取り持つのが事業承継・引継ぎ支援センターです。具体的な支援内容は次の通り。
公的機関の特性を生かして、民間のM&A支援会社では断られてしまうような利益の出ない案件、難しい条件の案件でもサポートしてくれます。
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