みなさんは、自宅で勉強や作業に集中できるタイプですか?
「自宅ではすんなり勉強(仕事)モードに入れない……」という方も少なくないと思います。平時ならカフェやコワーキングスペースが強い味方となりますが、緊急事態宣言下ではそれもままなりませんでした。
そこでにわかに注目を集めているのが「オンライン自習室」です。リアルの自習室やカフェとは違ったメリットもあり、コロナ収束後も使い続けたいという声も聞かれるこのサービス。
その利用法や使い方のコツ、おすすめのサービスについてご紹介します!
オンライン自習室は、“Webカメラをつないでオンライン上に再現した自習室”もしくはそのサービスです。ZoomやSkypeで参加者同士がつながり、相互に存在を感じることでリアル自習室のように集中できる状況を生み出します。エンジニアやデザイナーが集まって各自のタスクに取り組む「もくもく会」のオンラインバージョンと考えれば良いでしょう。
勉強する姿をカメラに映すかどうかは任意で選べますが「人に見られている」というプレッシャーを高めるため、映すことを選ぶ人が多いです。
さらに“プレッシャーを高める”手段として用いられるのが「宣言と報告」。自習を始めるタイミングでチャットや紙に目標を書いてほかの参加者に宣言し、終了時にその達成結果を報告するという方法です。「長時間勉強したい!」という目標を持った人同士で集まって10時間耐久レースなどの「オンライン勉強合宿」が行われる場合もあります。
オンライン自習室には有料のサービスと無料のサービスがあり、有料のサービスの一部では、管理人による自習状況の管理や目標達成の確認、質問への回答といったオプションが用意されます。
基本的には受験生向けという印象の強いサービスでしたが、コロナ禍で自宅作業を強いられる人が増えたことで社会人の利用者も増え始めています。
オンライン自習室ならではのメリットについてより詳しく、5つのポイントで見ていきましょう。
自習室の機能の中心といっても過言ではない「サボり防止効果」。ほかの人から勉強しているかどうかが一目瞭然なオンライン自習室では、リアル自習室以上に勉強やタスクからの逃げを防止する効果があります。
スマホをWebカメラとして使えば、ついつい気が緩んでSNSをのぞいたりゲームをプレイしたりしてしまう問題も物理的に防止できます。
普通の自習室では、においのするものを食べたり声を出したりすれば他者に迷惑をかけてしまいますが、オンライン自習室ではその心配はありません。英語の発音練習など声に出すタイプの勉強も、独り言も自由です。
自習室までの移動時間がオンライン自習室では必要ありません。そのため、当然ながら勉強・作業にあてられる時間が増えます。移動で気分をリフレッシュしていた人は「コーヒーをいれる」などそれに代わるルーティンを生み出すと良いかもしれません。
リアル自習室・コワーキングスペースの場合、利用回数の制限などがなければ料金は月々1万円近く~になる場合が多いはずです。ドロップインやカフェなどを利用するにしても毎日利用すればかかる費用は大差ないでしょう。
その点、オンライン自習室は無料~数千円程度と安価に利用できます。
オンライン自習室では学習ジャンルが同じ人同士でチャットをつくって、教えあい・励ましあいを行うことが推奨されがちです。そのなかでオンライン勉強合宿などを行い切磋琢磨することで、「単独の自習」では難しい成長につなげられます。
基本的には受験生を対象にすることの多いオンライン自習室。ここでは社会人も使えるオンライン自習室サービスを3つご紹介します。
ZOOMでつながって自習する無料のオンライン自習室です。
何よりも大きな特徴は24時間365日開放されていること。退出時にホストを交代することで成り立たせています。基本的には大学受験や資格試験のための自習室とされていますが、それように設けられたブレイクアウトルーム内であれば在宅ワークや作業にも使えます。
■料金:無料
■利用可能時間:24時間
■URL:https://www.my-room-study.com/
ZOOMとChatworkを用いる有料のオンライン自習室サービスです。
カメラとチャット、Webカメラ映像の監督のみの基本コースと「宣言と報告」のチェックや勉強合宿などの追加サービスが受けられる監督コースにわかれます。2週間の無料トライアルも用意されているようです。
■料金:基本コース:学生900円/月、社会人1,900円/月、監督コース:学生2,900円/月、社会人3,900円/月
■利用可能時間:24時間
■URL:https://my-room-neo.com/
プログラミング学習サービスに、毎日20:00-22:00のもくもく会が付属しているサービスです。
オンライン自習室として使える時間は短いですが、毎週末のオンライン勉強会やQA掲示板、応用力を鍛えるための課題などが提供されるため、プログラミング学習を毎日できる環境が欲しいという方には良いかもしれません。
■料金:1,100円/月(初回付きのみ入会金2,200円)
■利用可能時間:20:00-22:00
■URL:https://www.tech-commit.jp/
「知らない人と作業するのはちょっと……でも誰かと作業できる場が欲しい」という方におすすめしたいのがミクシィが運営する作業通話アプリ「mocri」です。
mocriは登録した相手と通話できるチャットルームを常時用意しておけるサービス。緩く友達と集まれる勉強・作業スペースが欲しいという場合に重宝します。
■料金:無料
■利用可能時間:24時間
■URL:
iOS:https://apps.apple.com/jp/app/id1454380502?mt=8
Android:https://play.google.com/store/apps/details?id=jp.co.mixi.mocri&hl=ja
本稿では、自宅学習や作業で使えるオンライン自習室についてご紹介しました。
コロナ禍により大勢が自宅での作業を余儀なくされたからこそ、オンライン自習室という新たな選択肢が浮上してきました。リアル自習室とは異なるメリットを持つこのサービス。既存のサービスを利用するだけでなく、TV会議ツールとSNSや掲示板を用いれば自分で主催することも可能でしょう。
自宅作業の環境を整える現代ならではの選択肢として、ぜひ頭の片隅においてみてください。
(宮田文机)
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