2016年3月30日、ビジネスインテリジェンスツール(BI)の新版として「MotionBoard Ver5.6/ MotionBoard Cloud IoT Edition」が発表されました。このバージョンアップにより、様々な機能アップが図られましたが、その中の目玉の一つに”IoT対応”があります。今回、事前にこのエディションを使う機会をいただいたので、使用レポートとして少しまとめてみました。技術ブログの特別編として、気軽に読んでいただければ幸いであります。
IoTという単語が、世間でも扱われるようになってきていますが、そもそもモノのインターネットのことを示しています。つまりネットであらゆるものがつながり、それらの状況が数値データとして認識できる状態の事を指し示しています。とはいえ、近年よりこれらの考え方は存在しましたが、現実的に使える状態になって来きたのはごくごく最近の事です。
さらに、それをユーザーでも手軽に、また気軽にリアルタイムにデータを収集し、可視化させ、分析できるようにできるようにしたのが、今回の「MotionBoard Cloud IoT Edition」です。
ちなみに、MotionBoardには、パッケージ版とクラウド版の2種類がありますが、本記事はクラウド版をベースに書かせていただいています。また、ベータ版(正式版リリース前の試用版)の為、正式版とは一部異なる点がある旨は、ご了承くださいませ。
これが、実際の画面です。地図上に様々なものが表示されています。
まずは、向かって左側の画面が過去一日の私の行動を示しています。私の事務所は京都市内にあり、また市役所の近くにあります。また前日は祇園や円山公園へ花見がてら出かけるという行動をしていましたが、それらの行動履歴が赤や緑の線で示されているわけです。現在地にはピンがささり、その上にはリアルタイムのデバイスの情報がポップアップで表示されます。右上の画面が実際の吸い上げたデータであり、右下の画面は過去も含めて蓄積された情報をマッピングしている状態になります。
今回ver5.6が発表されたことにより、IoTデータを受け取る側としては、MotionBoard Cloudがあるわけですが、ユーザーとしてはIoTデータを出す側を準備しなければなりません。これが実は色々と手間でした。そこで、それらのデータを引き出す一つの手法として、今回Web APIを公開しました。これらを利用すれば、IoTデバイスからデータを集めることが可能になるわけです。
さらに、iPhone、androidの専用アプリ「IoT Agent」も同時にリリース。このアプリを搭載したデバイスから、位置情報だけでなく、バッテリーや加速度情報等、様々な情報をリアルタイムに手軽に取り出し、手軽にIoTを活用した世界へ突入することが可能となります。
また、項目としてはスマホ本来が持っているセンサー情報だけでなく、新たな項目を追加し、任意に選択したり、入力したりすることも設定可能です。つまり、手軽にアプリをカスタマイズして、専用のIoTデバイスとして利用することも可能になります。
そして、受け取る側としてのMotionBoard Cloud IoT Editionは、この得られたIoTデータをリアルタイムに処理をする機能を搭載しました。簡単な例ですと、リアルタイムにそのデバイスがどこにあり、どういう状態なのかを確認することが可能となります。これらを利用すれば、リアルタイムの配車システムであったり、緊急時に近くのメンバーを走らせるなんてことが手軽にできるわけです。もちろん、それまでの位置情報や様々な情報を蓄積し、現在地と共に表示すると、どういった移動をしていたかが一目瞭然になります。つまり、効率的な移動をしてるかがすぐさま分析できるわけです。この辺りを上手く活用していけば、物流において革命が起きるかもしれないと考えられます。
ちなみに、クラウド版は、IoT対応をしたIoT Editionを最上位モデルとして2016年5月1日に発売となります。
よって今までのStandard Edition、Professional Editionに加え、3つのラインナップになります。
まだまだ弊社自身も活用し始めた段階です。色々な使い方をしていきながら、引き続き解説できればと考えております。今後の技術ブログにご期待ください。
[著]MotionBoard Cloud 導入支援・定着支援パートナー
株式会社ギミックプロジェクト 山口 純平氏
ハウスメーカーにて商品企画、経営コンサルティング会社にて経営支援、営業支援、設計事務所にて営業マネージャー、新事業企画責任者を経て、クラウドコンピューティングの定着支援を専門に行なう株式会社ギミックプロジェクトを設立。ボードの作成は理路整然としており分かりやすく、また独自の研修カリキュラムには定評がある。
本記事はウイングアーク1st株式会社の運営するThe BLOGに掲載された記事を許可を得て掲載しています。
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