INDEX
奈良県は日本のほぼ中央部、紀伊半島の真ん中に位置します。
内陸県のため、海はありませんが、盆地あり、高原あり、山ありの豊かな自然と、日本が国家を形成し始めた時代からの歴史遺産や文化を数多く受け継いできた観光で人気の地域です。
中でも「法隆寺地域の仏教建造物」、「古都奈良の文化財」、「紀伊山 地の霊場と参詣道」は世界遺産に登録された人気の観光スポットです。
奈良県の観光客数は、年々増加し続けており、2018年は4,421万人におよび、それに伴うインバウンドで活性化し続けています。
伝統工芸品では、藍染めや和紙、扇子や団扇、陶磁器や漆器など、食べ物では奈良漬け、三輪そうめんや柿の葉寿司などが有名です。
また、近畿日本鉄道やJR西日本の鉄道、奈良交通のバスなどをはじめとする公共交通機関の充実、低い物価水準、犯罪検挙率の高さなどから、移住先としても注目を集めています。
そんな奈良県では、“行政サービスのユーザーである住民のために「デジタル化によりできること」を実現する”を掲げた「奈良デジタル戦略」で、“行政”、“家庭”、“経済の「できる化」に取り組んでいます。
【引用元】「奈良デジタル戦略」の概要
近畿企業4,018 社を対象に実施された帝国データバンクの「DX推進に関する近畿企業の意識調査」を基に、企業のDXの実態を読み解いてみましょう。
まず、DXに取り組んでいる企業の割合ですが、これは全体の16.0%で全国平均の15.7%と同等の水準です。
また「言葉の意味を理解し、DXを理解し取り組んでいる」、「言葉の意味を理解し、取り組 みたいと思っている」の回答の合計は45.1%と全国平均の41.4%を3.7%上回っており、“DXへの前向きさ”といった観点では、やや高い水準に位置しています。
No | 回答 | 結果 |
1 | 言葉の意味を理解し、DXを理解し取り組んでいる | 16.0% |
2 | 言葉の意味を理解し、取り組みたいと思っている | 29.1% |
3 | 言葉の意味を理解しているが、取り組んでいない | 30.5% |
4 | 言葉は知っているが意味を理解できない | 12.2% |
5 | 言葉も知らない | 6.7% |
6 | 分からない | 5.5% |
さらに「言葉の意味を理解し、DXを理解し取り組んでいる」と回答した企業の割合を企業規模別で見比べると、
と大企業は全国平均をやや上回っていますが、中小企業と小規模企業は全国平均未満で、後者にはDXを推進するための支援や施策が必要です。
次に「言葉の意味を理解し、DXを理解し取り組んでいる」と回答した企業の割合を業界別で見比べると、
といった結果を示しており、運輸・倉庫、建設、不動産は全国平均を下回っているため、これらの業界のDX化の底上げが現状の課題と言えます。
【引用元】DX推進に関する近畿企業の意識調査| 帝国データバンク[TDB]
人口 | 1,312,139人(2022年2月時点) | |
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面積 | 3,691 km² | |
自治体数 | 39 | |
県内総生産 | 3兆6,385億円(2018年実費) | |
産業 | 農業 | 2018年の農業産出額は全国45位の407億円。主な生産物の収穫量は、かき(果物)が全国2位、パンジー(花壇用苗もの類)が3位、切り枝(切り花類)、きく(切り花類)が6位。農業は、京阪神の大消費地に近いという立地条件を活かして、北部の大和平野地域では米を中心に野菜や花き、北東部の大和高原地域では茶、 畜産、高原野菜、北西部の丘陵地帯では、きく、南部の五條・吉野地域では、かきやうめなどの果樹栽培が盛んだが、耕作面積が全国44位の20,000ha、認定農業者数が全国46位の997経営体と少ないため、農業産出額も少ない。農業産出額は大阪、東京に次いで最下位のレベルであり、同程度の耕地面積である神奈川県と比較すると、野菜、畜産の生産額の差が大きく、県農業の成長を実現するためには、生産から流通、加工、販売の各段階で、経営感覚の豊かな事業体を育成し、農地の生産性の向上を実現することが不可欠という課題を掲げている。そのため県は“大和茶”、大和牛、ヤマトポーク、大和野菜といったブランド力の増強に取り組んでいる。 |
林業 | 2018年の林業産出額は全国35位の29.4億円。粉炭の生産量は全国1位の1,000t。森林山林面積が県土の77%を占めるなど、全国的に見ても森林資源が豊富で、県南部に「吉野林業地帯」と呼ばれる全国屈指の美林地帯では、主にすぎ、ひのきの木材生産が行われている。木目が美しく、建築用材として評価が高い吉野杉は全国的にも有名。製材工場数は全国6位の169工場で、木工産業は盛んだが、森林所有者の生産意欲が乏しく、素材生産者も限られているといった課題を抱えており、それには素材生産から素材加工、製造、流通、販売、販売促進まで、一貫した体制の確立が必要。 | |
水産業 | 奈良県は海に面していないため、漁業は内水面漁業・養殖業生産量が主体。2018年の内水面漁業・養殖業生産量は22tで全国36位。県南部であゆ、あまごなどの内水面漁業、県北西部では観賞用の金魚の養殖業が盛ん。 | |
製造業 | 2020年の製造品出荷額等は全国36位の2兆1,733億円。製造品出荷額等、従業員数はここ10年、増減を繰り返しながらも長期的な観点ではほぼ変わらないが、事業所数に関しては減少をたどり続けている。産業中分類別の構成比をみると、その他の製造業17.5%(3,715億円)が最も多く、次いで食料品製造業11.8% (2,497億円)、輸送用機械器具製造業8.3%(1,767億円)の順。主な産業は、電子部品・デバイス、業務用機械、食料品で、品目をみると、平ゴムベルト、その他の光電変換素子、デジタル式複写機などの出荷額は全国1位。 | |
商業 | 2016年の卸売・小売業の年間商品販売額は全国40位の1兆9,971億円。商業全体に占める卸売業の割合は、事業所数、従業者数、年間商品販売額において全国最下位。卸売業と小売業の割合をみると、事業所数、従業者数においては卸売業が2割弱、年間商品販売額においては卸売業が4割程度を占めている。小売業の年間商品販売額を産業小分類別にみると、各種食料品(2,147億円、構成比18.0%)が最も多く、次いで自動車(1,395億 円、11.7%)、百貨店・総合スーパー(1,370億円、11.5%)、その他の飲食料品 (1,131億円、9.5%)に続く。 | |
エネルギー | 2016年の産業部門の電力消費量は全国45位の8億kWhに対し、家庭部門は全国30位の33億kWhと他県と比較して家庭需要の割合が高い。奈良県では、再生可能エネルギーの導入に力を入れており、2010年度に対して2014年度は、13.1%の電力削減を実現している。「新 奈良県エネルギービジョン」ではシュタットベルケによる太陽光発電以外の木質バイオマス、熱、水素などの再生可能エネルギーの推進をビジョンに掲げている。 | |
企業 | 上場企業 | 6社 |
事業所 | 55,545事業所(2019年) |
農業、水産業、製造業の場合、スマート化といった大規模な設備投資を必要とするケースが多く、また個人・中小企業の単独でのDX推進は困難です。
DXの実践ノウハウ、人材育成、経営相談といった立ち上げ、実証実験や補助金といった導入を支援する地域の自治体・団体、またDX戦略・技術支援を提供している地域の企業を紹介します。
運営者名 | 奈良県 |
プロジェクト・サービス名 | 奈良デジタル戦略 |
活動・事業概要 | 社会経済の情勢変化を踏まえ、行政のデジタル化にとどまらず、地域のデジタル化を戦略的に推進することにより、地域が抱える課題の解決や住民及び事業者の利便性向上、行政の生産性向上等を実現し、県民の厚生水準の向上を目指す。 |
支援・取り組み内容 | ・行政手続・業務の組み直しによる行政サービスの刷新 ・デジタルを活用した「住むと元気になれるまち」の創出 ・子育て家庭や高齢者が抱える課題の解決 ・南部・東部地域の健康増進・生活支援 ・デジタルを活用した事業者の経営改善 ・食と農の収益力向上と賑わいづくり ・雇用と生産性向上や収益拡大等につながる日本随一のリカレント教育の展開 ・県土マネジメント等のデジタル・トランスフォーメーション |
設立・運営開始日 | 2022年4月1日 |
運営状況 | 運営中 |
窓口 | 地域情報化推進係 |
公式サイト | 奈良デジタル戦略について/奈良県公式ホームページ |
運営者名 | (公財)奈良県地域産業振興センター |
プロジェクト・サービス名 | 中小企業支援 |
活動・事業概要 | 中小企業支援を使命として、事業展開に応じた質の高い支援やサービスの提供により、中小企業の自立・成長・継続を図る活動 ・厳しい経営環境を乗り越えるための経営力向上 ・独自の強みを創り、成長市場に挑戦するための企業価値向上 ・企業経営を安定させるための経営基盤構築の3つを重点的に支援 |
支援・取り組み内容 | ○経営力向上支援 ・専門家派遣事業 ・事業環境変化対応型支援事業 ・中小企業・小規模事業者ワンストップ総合支援事業(よろず支援拠点) ・下請かけこみ寺事業 ・事業承継・引継ぎ支援事業 ・情報提供・広報事業 ○企業価値向上支援 ・BtoBマッチング促進事業 ・事業計画等策定支援事業 ・中小企業地域資源活用等促進事業 ・奈良県中小企業等海外出願・侵害対策支援事業(外国出願補助金) ・地域産業支援事業 ・成長型中小企業等研究開発支援事業 ○経営基盤構築支援 ・設備貸与事業 ・ITセミナー・研修開催事業 ・地域データベースの運用 |
設立・運営開始日 | 1972年6月12日 |
運営状況 | 運営中 |
窓口 | 総務企画課 |
公式サイト | 公益財団法人奈良県地域産業振興センター |
運営者名 | 奈良市 |
プロジェクト・サービス名 | 奈良市ICT活用計画 |
活動・事業概要 | 国が示す行政サービスのデジタル化、デジタル改革を様々な“ICT”技術で適材適所にかつ効果的に“活用”する個別施策の集合体「奈良市 ICT 活用計画」の策定を運営 |
支援・取り組み内容 | ○手続における情報通信の技術の利用等に係る取組(オンライン化原則) ・マイナポータルの活用による各種申請のオンライン化の促進 ・タブレットを活用した窓口手続の電子化の取組 ・図書館関連業務に係る電子化の取組 ・持ち込みごみの予約受付のオンライン化 ・スマートフォン等を活用した道路損傷等の通報システムの構築・運用 ・児童手当現況届電子申請データの業務システムへの取込み ・庁内オンライン相談システムの活用 ・オンラインを利用したスマート窓口申請 ・物品電子入札 ・LINE を活用した窓口手続のオンライン化・情報発信の推進 ○官民データの容易な利用等に係る取組(オープンデータの推進) ・オープンデータ化の促進 ・奈良市統合型GISに係るオープンデータ化の促進 ・オープンデータを活用した地域課題解消の取組 ○個人番号カードの普及及び活用に係る取組(マイナンバーカードの普及・活用) ・マイナンバーカードの取得率及び住民利便性の向上 ○利用の機会等の格差の是正に係る取組(デジタルデバイド対策等) ・Web アクセシビリティ確保のための環境整備 ・市役所窓口へのAIを活用した意思疎通支援用タブレット端末の導入 ○情報システムに係る規格の整備及び互換性の確保等に係る取組(標準化、デジタル化、システム改革、BPR) ・リモートアクセスの推進 ・RPA 活用に向けた業務改善(BPR)の推進 ・基幹系業務システムにおけるクラウド導入の検討 ・「校務系」と「授業・学習系」システムの情報連携の推進 ・IoT を活用した鳥獣被害対策 ・災害時における IT を活用した取組 ・データヘルス計画における匿名加工医療情報の積極的な活用 ・職員の ICT リテラシー向上のための職員研修の実施 ・CIO 等における外部人材の継続的登用 ・GIGA スクール構想の実現 ・文書管理システムの導入 ・支払事務等の電子化 ・児童相談システムの導入 ・公立園における保育業務のICT化による業務改善の取組 ・文化施設における高速ネットワーク環境の整備 ・スポーツ施設における高速ネットワーク環境の整備 ・議会棟 Wi-Fi 環境拡充及び議員ポータル導入 ・Web 会議システム・コミュニケーションツールの導入 |
設立・運営開始日 | 2021年 |
運営状況 | 運営中 |
窓口 | デジタル推進室 |
公式サイト | 「奈良市ICT活用計画(奈良市官民データ活用推進計画)」について |
運営者名 | 株式会社パートナーズ |
プロジェクト・サービス名 | DXパートナーズ |
活動・事業概要 | ペーパーレス、文章デジタル化、電子契約システムなどによるDX、デジタル化導入支援サービスの提供 |
支援・取り組み内容 | ・ペーパーレスFAX受信支援 ・電子サイン(NINJA SING) ・文章デジタル化支援 |
設立・運営開始日 | 2012年9月1日 |
運営状況 | 運営中 |
窓口 | ‐ |
公式サイト | 株式会社パートナーズ |
運営者名 | 独立行政法人国立文化財機構奈良文化財研究所 |
プロジェクト・サービス名 | 文化財総覧WebGIS |
活動・事業概要 | 日本全国の文化財の膨大なデータを、文化財種別や時代情報などで検索できるようにしたWebGISの構築と公開 ・地域の文化財の再発見、学校教育における地域学習 ・地域の資産としての意義 ・学術研究の基盤 |
支援・取り組み内容 | 地域 ・場所 に根差した全国の文化財に関するデータを取りまとめた「文化財総覧 WebGIS 」の構築・公開 ・全国の文化財に関するデータ 約 61 万件 を WebGIS で表示。 ・文化財の所在地 、種別や時代等での検索 ・全国遺跡報告総覧の当該報告書のページへ遷移、および報告書の閲覧 |
設立・運営開始日 | 2021年7月20日 |
運営状況 | 運営中 |
窓口 | ‐ |
公式サイト | 文化財総覧WebGIS |
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