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生成系AIをテーマにした3本立てセミナーシリーズの第二回目となった本セミナーでは、中小企業の経営者と実務家向けに、生成系AIを含む新しいデジタル技術の活用法や進め方について、「中小企業白書」、「DX白書」、そして2023年6月に公開されたばかりの「2023年版ものづくり白書」を交えながら解説しました。
2023年6月12日に開催された前回のセミナーで、生成系AIの概要や現状の立ち位置を理解した後は、自社のビジネスにどう活かせるかが気になるところです。
当セミナーでは、「白書」と呼ばれる、特定の分野についての現状の分析と将来の展望をまとめた政府刊行物を元に、日本および国際的なデジタル化の取り組みを把握し、生成系AIを活用してデジタル化を進めるための考え方や実務における活用イメージを持つことができる回となりました。
AIの影響で「無くなる職業」や「仕事のやり方が変わる職業」など、多くの方が耳にしたことがあるでしょう。
ChatGPTの開発元であるOpenAI社とペンシルバニア大学の共同研究によれば、ChatGPTを含むLLM(大規模言語モデル)の普及により、米国の労働者の約8割が少なくとも10%の影響を受け、約2割が少なくとも50%の影響を受ける可能性があるとの研究結果が出ています。
特に、高学歴や高収入の職業ほど影響を受けやすいとされています。
プリンストン大学の研究結果によれば、在職期間2カ月のAI使用者が、在職期間6カ月のAI未使用者と同等のパフォーマンスを発揮するなど、AIによって労働者のスキル格差が縮まる効果が見られたようです。
また、AIの使用により、カスタマーサービス職における顧客からの苦情や要求が減少し、結果として従業員の定着率が向上したという研究結果が得られています。
マサチューセッツ工科大学の研究結果によれば、文章作成を頻繁に行う職業(マーケター、コンサルタント、管理職など)の方444名を対象に、生成系AIのChatGPTと生成系AI非搭載の文章作成ツールで文章作成における作業の質と時間を比較した結果、生成系AIを使用した方が作業の質が高く、かつ作業時間が短いという結果が出ています。
さらに興味深いことは、もともと作業の質が高い人は、生成系AIを使っても大した変化は見られなかった一方、作業の質が低い人は生成系AIを使うことで作業の質が向上するとの研究結果が得られた点です。この傾向は作業時間においても同様の研究結果が得られています。
生成系AIを使うことによって、誰でも79点の仕事ができ、現時点では作業の質の低い人の底上げには十分な力を発揮します。
しかしながら、スキル合わせだけに留まらず、生成系AIを他のツールと組み合わせることで、さまざまなシーンで活用することができます。
当セミナーの本題はここからです。
生成系AIの影響やその効果を踏まえた上で、後半では、経営者や実務家が生成系AIを実務で活用するための進め方や考え方を解説しました。
また、白書を元に日本および国際的なデジタル化の取り組みを把握することで、生成系AIに限らず、自社や自分自身の「現在地点」も把握できる内容となっています。
アジャイル(試行錯誤)を継続することで、デジタルトランスフォーメーション (DX) やユーザーエクスペリエンス (UX) を実現できます。
また、人間も同じように、失敗と修正を重ねて成長しています。
AIの進化による影響を受けることがあっても、将来を不安視したり現状維持を貫くよりも、積極的に新しい技術を取り入れ、自分自身の仕事を進化させていくことが重要かもしれません。
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