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データ・統計にまつわる試験5選 就職・転職に役立つ資格から自己研鑽の指標まで

         

データをマーケティングや自己管理など本業で使いたい。データアナリスト/データサイエンティストになりたい! これからのビジネスの基礎教養になっていくであろうデータに関する分野を学びたい!

本記事をクリックした方には上記のようにさまざまなデータ・統計について学びたい理由が存在するかと思います。

学習のモチベーションを支え、向かうべき道しるべとなってくれるのが資格試験です。しかし、ここ数年のデータ活用ブームの影響か試験は多数存在しすぎていて、どれを受験すればいいのか判断するのが億劫になってしまうほどです。

そこで、5つの目的を設定してそれぞれに該当する資格試験をご紹介します。

【1】基本情報技術者試験/応用情報技術者試験

まずは基本情報技術者試験および応用情報技術者試験です。これはデータにまつわる知識を基礎から身につけたい人、就職・転職で安定して評価される資格が欲しい人におすすめの資格試験です。

ポイントは50年以上の歴史を持つ国家試験であるということ。また基礎情報技術者試験(FE)・その上位資格である応用情報技術者試験(AP)ともに例年の合格率は20数%と難易度も高めです。

これらの理由から試験への信頼度は高く就職・転職で有利になったり、「中小企業診断士試験」「技術士試験」などほかの国家試験の試験科目において一部免除の優遇が受けられたりします。

応用技術者試験の上位試験は専門別に9部門に分かれており、データサイエンティストを目指す方はまず「データベーススペシャリスト試験(平成31年度合格率14.4%)」を受験するのが王道だと思われます。

引用元:情報処理技術者試験・情報処理安全確保支援士試験_試験のメリットなど┃情報処理推進機構

【基本情報】

公式サイトhttps://www.jitec.ipa.go.jp/
申し込み先https://www.jitec.ipa.go.jp/1_01mosikomi/_index_mosikomi.html
受験料・試験時間 5,700円
■AP・FE:300分(多肢選択式150分・多肢選択式150分)
■ST・SA・PM・NW・DB・ES・SM・AU・SC:300分(多肢選択式50分・多肢選択式40分・記述式90分・記述式or論述式120分)
受験期間 年2回(4月第3日曜日・10月第3日曜日)
※AP・FE・SCの場合。ST・SA・PM・NW・DB・ES・SM・AUは4月・10月のいずれか一回

【2】データ分析実務スキル検定

技術を身につけたいというよりはデータ活用の素養を一通り押さえたい、という方に役立つ2020年に新しく立ち上げられた試験です。第4次産業革命下の人材に求められるデータサイエンスの基礎知識が実際のデータ分析プロジェクトの流れに沿って出題されます。

具体的に問われるのは、プロジェクトの立ち上げからデータ準備、モデリングまでの流れでプロジェクトメンバーに求められる分析や統計の基礎素養、SQL・R・Pythonの知識など。全国のオデッセイコミュニケーションズCBTテストセンターで受験可能で、試験時間も90分とそれほど長くありません。データ活用にまつわる知識を気負わず全体的に学びたい方におすすめです。

【基本情報】

公式サイトhttps://cbas-exam.jp/
申し込み先https://cbt.odyssey-com.co.jp/cbas-exam.html
受験料・試験時間 1万1,000円・90分
受験期間 CBT方式

【3】統計検定

これは統計的手法やデータの読み取り方について学びたい方にふさわしい試験です。

データ分析について本格的に学び始めると必ず「統計学について基礎から学びたい!」と考えるようになります。そんなときに目を向けるべき代表的な試験がこの統計検定です。

統計の基礎知識を問う4級・3級・2級・準1級・1級の5段階と、公的・民間統計の利用能力を問う統計調査士・専門統計調査士の合計8種類の試験が現在実施されています。2021年以降は、統計知識に基づいた実際のデータ活用能力を問うデータサイエンス基礎・データサイエンス発展・データサイエンスエキスパートの実施が予定されています。

おおむね4級が中学レベル、3級が高校レベル、2級・準1級が大学基礎レベル、1級が大学応用レベルといわれています。2020年は新型コロナウイルスの流行により、CBT方式で受験できる2級・3級・4級・統計調査士以外の試験が実施されなかったため、今後受験を予定されている方はご注意ください。

【基本情報】

公式サイトhttps://www.toukei-kentei.jp/
申し込み先https://cbt.odyssey-com.co.jp/toukei-kentei.html
受験料・試験時間■1級(統計数理・統計応用):各6,000円・90分
■準1級:8,000円・120分
■2級:5,000円・90分
■3級:4,000円・60分
■4級:3,000円・60分
■統計調査士:5,000円・60分
■専門統計調査士:1万円・90分
受験期間 年2回(6月中旬、11月末)+CBT方式(2級・3級・4級・統計調査士)

【4】ビジネス統計スペシャリスト

Excelを使ったデータ分析を専門的に学びたいという方に向けてつくられた試験です。2段階のレベルが設定されており、基礎レベルのエクセル分析ベーシックでは平均・標準偏差の計算方法や統計の基礎的な読み解き方などが問われます。応用レベルのエクセル分析スペシャリストになると実際に標本データを用いて仮説検定や回帰分析を行う知識についても扱われることになります。

統計検定で2021年以降実施予定のデータサイエンスに特化した検定手法を、Excelを用いる形で学べるCBT方式の試験と認識するとわかりやすいでしょう。

【基本情報】

公式サイトhttps://stat.odyssey-com.co.jp/
申し込み先https://stat.odyssey-com.co.jp/exam/
受験料・試験時間■エクセル分析ベーシック:6,600円・60分
■エクセル分析スペシャリスト:1万780円・60分
受験期間 CBT方式

【5】Python 3 エンジニア認定試験

Pythonを使ってデータ分析をしたいという方に役立つ資格試験です。

文法基礎を問うPython 3 エンジニア認定試験とPythonを使ったデータ分析にまで領域を広げたエンジニア認定データ分析試験の2種類が実施されています。いずれもコチラのリンクから模擬試験を受験することができるため、まずはそちらを指標として利用してみるとよいでしょう。Pythonの文法をただ勉強するだけでは忘れてしまいがちなポイントを体系的に振り返ることができるのがメリットです。

PythonはRと並んでデータ分析に用いられるプログラミング言語ですから、本試験の需要も少なくないでしょう。

【基本情報】

公式サイトhttps://www.pythonic-exam.com/exam
申し込み先https://cbt.odyssey-com.co.jp/pythonic-exam.html
受験料・試験時間 1万円(学割5,000円)・60分
受験期間 CBT方式

終わりに

データ・統計にまつわる5つの試験についてご紹介しました。

ハーバードビジネスレビュー2012年10月号にて「データサイエンティストは最もセクシーな職業である」と名指しされてから早8年。データサイエンスは幻滅と一般化の最中にあり、今まで以上にしっかりと体系化された知識を持つことが求められています。

そのためのひとつのツールとしてこの記事で紹介した試験を上手に活用してみてください。

【参考資料】
・データサイエンティストに役立つ資格6選!資格取得のメリット、難易度、スキルを解説┃AI drops
・統計とプログラミングの資格┃アオテンストア
・工藤卓哉「アナリティクスはアートでありサイエンスである」┃DIAMOND IT & ビジネス

宮田文机

 
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