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第4次産業革命とは、インダストリー4.0とも呼ばれ、ドイツ政府が推進し、アメリカなど欧米各国で急速に人材育成が進む製造業に関する技術革新プロジェクトによって知られるようになった概念です。

  • 第1次産業革命:18世紀末以降の水力や蒸気機関による工場の機械化
  • 第2次産業革命:20世紀初頭の分業に基づく電力を用いた大量生産
  • 第3次産業革命:1970年代初頭からの電子工学や情報技術を用いた一層のオートメーション化

に続く産業革命として位置付けられており、

  • IoT(モノのインターネット)
  • ビックデータ
  • AI(人工知能)
  • ロボット

などの技術革新により産業に大きな変革をもたらすと言われています。

第4次産業革命では「モノやカネ」から「ヒトやデータ」へと価値がシフトしていくと言われています。最近では「データによる産業革命」と括られることも多くなっています。データが与える社会へのインパクトは実は、これまでの産業革命、例えば、大量生産技術がもたらした変化と同等である、と予測されることもあり、データに対する期待や関心が高まる背景となっています。

そして、この第4次産業革命は実はすでに身近なところで始まっているのです。

第4次産業革命の流れとしてすでに始まっている取り組み

すでに始まっている、場合によってはすでに普及している第4次産業革命の取り組みを紹介しましょう。

取り組みの種類は大きく分けて4つあります。

その1:サービスの生産、提供をデータの解析結果を活用


1つ目はデータを活用したサービスの提供です。

これには、

  • ネット上での顧客注文に合わせたカスタマイズ商品の提供
  • ウェアラブル機器による健康管理
  • オーダーメイド治療
  • 保安会社による独居老人の見守りサービス

などがあります。一時期、多くのユーザーが競うようにアップしていたZOZOスーツなどがカスタマイズ商品の提供の良い例かと思います。また、アップルウォッチなどのウェアラブル機器を活用することで、運動データや心拍数、睡眠パターンにいたるまでをいとも簡単にデータ化できるようになりました。これらの技術を応用した新しいサービスが今後も続々と登場することでしょう。

その2:シェアリングエコノミー


インターネットを通じて、サービスの利用者と提供する人をすばやくマッチングさせることができるようになりました。スマートフォンの普及に後押しされ、このシェアリングエコノミーの波はさらに加速しました。

個人が所有している資産には遊休資産と呼ばれる、日常的に使っているわけではない資産が含まれます。例えば、週末しか使わない自転車や自動車、誰も住んでいない住居スペース、もう着なくなった衣服などです。それを必要としている人に対して提供し、遊休資産を有効活用する、というのがシェアリングエコノミーの基本的な考え方です。

具体的にあるものとして、保有している住宅スペースを旅行者の宿泊場所として提供する、というAirbnbなどに代表される民泊サービス、一般のドライバーが自家用車で目的地まで移動してくれるUberやLyftなどのライドシェアサービス、個人所有の自動車がレンタルできるAnycaなどのサービスがすでに存在しています。またヤフオクやメルカリなど個人間での売買が容易に行えるインフラも整い始めており、いわゆるフリマアプリの台頭がリサイクルショップの存在を脅かしているとも言われています。

またモノだけではなく、専門的なスキルを空き時間に提供するTimeTicketのようなサービスや空いているスペースを利用したSpaceMarketなどのサービスなども誕生しています。シェアリングエコノミーは、サービスが成立した場合、利用者にとっても提供者にとってもウィン・ウィンとなることを特徴としており、そのメリットを体験した人はまた別のサービスを利用してみる可能性が高く、シェアリングエコノミーをサポートする層は増加傾向にある、と言われています

その3:AIやロボットの活用


続いては、AIやロボットなど近年になって実用性を増したテクノロジーを活用したサービスです。

  • AIを使った自動運転の試行実験
  • AIを活用した資産運用
  • AIを活用した介護などのロボットによる補助

などの活用があります。自動車の運転は今後自動化され、これまで人に頼らざるを得なかった資産運用などもAIに置き換えられるようになると言われています。また遠隔操作による手術などもより一般化すると言われており、AIやロボットの進歩が今後の社会に与えるインパクトは巨大である、とされています。

その4:フィンテックの発展


データのじかんでは何度も過去に取り上げてきていますが、フィンテック(Fintech)はファイナンスとテクノロジーを掛け合わせた造語で、「金融サービスと情報技術を結びつけたさまざまな革新的な動き」が総称してフィンテックと呼ばれています。

具体的には、スマートフォンを活用した送金や、AIによる資産運用などがあります。キャッシュレス社会へ向けた取り組みの多くもフィンテックに含まれます。

第4次産業革命の問題点は人材不足!?

第4次産業革命が進むにしたがって、データをうまく活用することができる、価値を引き出したり高めたりすることができるいわゆるデジタル人材の不足が問題視されています。

データリテラシー」というとあまり聞きなれない言葉かも知れませんが、データサイエンティストのような専門家だけでなく、ユーザー側のデータに対する意識の高さ、データを活用するための知識、データを使ってどんなことができるのかを考える発想力などが今後はより重要視されるようになる、と言われています。また、データ活用の施策がうまくいくか否かは、一部のデータサイエンティストの力量というよりは、それ以外のデータの専門家ではないメンバーのデータリテラシーの高さが鍵を握るとも言われています。

日本では「Society 5.0」、タイ王国では「タイランド4.0」、イギリスでは「ハイ・バリュー・マニュファクチャリング(High Value Manufacturing/高価値製造)」、フランスでは「Industrie du Futur(産業の未来)」、中国では「中国製造2025」、韓国では「Manufacturing Innovation 3.0」と各国で様々な名称がつけられ、第4次産業革命への対応に取り組んでいます。

いずれにせよ、第4次産業革命が及ぼす影響はビジネス領域のみに留まらず、我々のライフスタイルやコミュニケーションスタイルにも大きな影響を与えることは間違いありません。

(桑折和宗)

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