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さいたま市教育委員会とビズリーチは7月8日、さいたま市教育委員会が推進する「GIGAスクール構想」の早期実現に向け、教育のデジタルトランスフォーメーション(DX)を推進するプロフェッショナル人材を、ビズリーチで募集することを発表しました。
さいたま市教育委員会 教育長 細田眞由美氏は「子どもたちの学びを止めないために、GIGAスクール構想を早期に実現すべきです。ただ、構想実現のためには、タブレット端末、通信環境、セキュリティ、オンライン学習・授業、サポーター、校務支援システム、ICT推進教員育成、データサイエンスなどなど、多くのタスクをクリアしていかなければなりません。ただ、教育の現場には豊富な知識を持ったICT・ITのスペシャリストがいない状況であり、また、DXを担える人材の確保も自治体では難しいのが現状です。今回、ビズリーチと連携し、副業・兼業でITスペシャリストを公募することで、この人材不足を解決し、早期の「GIGAスクール構想」の実現を目指したい。」と語りました。
株式会社ビズリーチ 代表取締役社長 多田洋祐氏は「GIGAスクール構想=学校教育におけるデジタルトランスフォーメーション(DX)は急務です。しかし、それを担うDX人材の採用はハードルが高いと言えます。これまで累計13,600社以上の企業様の採用課題に向き合ってきたビズリーチとして貢献できることを考えました。これまでの実績を生かし、副業・兼業で教育に貢献したいプロ人材とICT教育改革に取り組む自治体・教育委員会をマッチングすることで、早期に『教育DX×副業・兼業モデル』を構築したいと考えています。第1弾としてさいたま市に全面協力し、今後はこのモデルを約10カ所の自治体・教育委員会へ無償提供を予定しています。」と述べました。
GIGAとは「Global and Innovation Gateway for All」を略したもの。子供たち一人ひとりに個別最適化され、創造性を育む教育ICT環境の実現に向けて、令和元年12月19日、萩生田光一文部科学大臣を本部長とする「GIGAスクール実現推進本部」が設置されました。
さらに、今回のCOVID-19の拡大で、教育環境をリモート化する際に、学校のICT環境が脆弱であること、地域間格差が浮き彫りとなり、このGIGAスクール構想への注目もにわかに高まっています。
文部科学省の「新時代の学びを支える先端技術活用推進方策(最終まとめ)」によると、GIGAスクール構想で取り組むべき方策として次の3つを上げています。
1.学校ICT環境の整備とともに、2.遠隔・オンライン教育、AR・VR、AI・IoTなどの先端技術を通して、子供の力を最大限引き出す効果的な活用と促すし教育の質を向上させること、3.ICTを通して、得られる学習履歴(スタディ・ログ)などの教育ビッグデータの利活用なども期待されています。教育ビッグデータに関しては、スイス・アメリカ・オーストラリアなど先行事例では、教育の現場で得たビッグデータを元に学校マネジメント・評価への活用、各学校で蓄積したデータを連携することで、教材やカリキュラム案へ開発にも応用が進んでいます。
今回の連携により、さいたま市は、GIGAスクール構想実現のためには、豊富な知識を持ったICT・ITのプロフェッショナルとの連携が必要であるとし、ビズリーチと連携し、副業・兼業限定で「PMO」「セキュリティ人材」などの教育DX人材数名を全国の教育委員会に先駆けて公募します。
ビズリーチ 多田氏は、「これまで、省庁や自治体とともに、副業・兼業という新しい働き方を生かしながら、ビジネスプロフェッショナルの力を借りることによって、各団体が抱える課題の解決を目指す取り組みを行ってきました。今回の公募がGIGAスクール構想実現に向けた官民連携施策の先進モデルとなり、教育DX人材の不足により教育のICT化が遅れがちな全国の自治体に波及していくことを目指します。」と述べました。
締めくくりとしてさいたま市教育委員会 細田氏は「GIGAスクールさいたまモデルでは、対面の授業とデジタルの授業のハイブリッド型授業で、校種や発達段階に合わせたベストミックスを探っていくことだけでなく、21世紀型の探究的な学びとしてGIGA×さいたまSTEAMS教育※を推進していきます。最後に子どもたちの学びを止めないために、Society5.0時代を生きる子どもたちのために、さいたま市教育の未来を一緒に描いていきましょう」と呼びかけました。
※Science(科学)Technology(技術)Engineering(工業)Art(芸術)Mathematics(数学)の頭文字 を取ったSTEAM教育に、サッカーのまちさいたま市らしくSports(スポーツ)の[S]加えた独自のモデル
取材・TEXT:野島光太郎
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