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兵庫県は、大都市から農山村、離島まで、さまざまな地域で構成された本州で唯一、北は日本海、南は瀬戸内海の2つの海に接する県で、多様な気候と風土を通して、海水浴やスキー、温泉などの多彩なレジャーを楽しむことができます。
南部の瀬戸内海沿岸は阪神工業地帯や播磨臨海工業地帯といった日本有数の重化学工業の集積地、中部から北部にかけては農林水産業が主な産業であり、過疎地や豪雪地帯も抱えることから、「日本の縮図」とも呼ばれています。
そんな兵庫県では、“産業のイノベーションの創出”、“多様で質の高い暮らし”を目指した「ひょうご・データ利活用プラン」を運営中で、民・産・学・官に向け、以下に重点を置いた施策でDXに取り組んでいます。
・新事業・新サービスの創出
・生活スタイルの変革
・デジタル社会を先導する知の集積
・事業展開におけるクオリティの向上
・サービス利用者のユーティリティ向上
・デジタルデバイドの解消
・安全安心なICT環境の整備
・BPR~業務プロセスの見直し~の推進
・情報システムの改革
近畿企業4,018 社を対象に実施された帝国データバンクの「DX推進に関する近畿企業の意識調査」を基に、企業のDXの実態を読み解いてみましょう。
まず、DXに取り組んでいる企業の割合ですが、これは全体の16.0%で全国平均の15.7%と同等の水準です。
また「言葉の意味を理解し、DXを理解し取り組んでいる」、「言葉の意味を理解し、取り組 みたいと思っている」の回答の合計は45.1%と全国平均の41.4%を3.7%上回っており、“DXへの前向きさ”といった観点では、やや高い水準に位置しています。
No | 回答 | 結果 |
1 | 言葉の意味を理解し、DXを理解し取り組んでいる | 16.0% |
2 | 言葉の意味を理解し、取り組みたいと思っている | 29.1% |
3 | 言葉の意味を理解しているが、取り組んでいない | 30.5% |
4 | 言葉は知っているが意味を理解できない | 12.2% |
5 | 言葉も知らない | 6.7% |
6 | 分からない | 5.5% |
さらに「言葉の意味を理解し、DXを理解し取り組んでいる」と回答した企業の割合を企業規模別で見比べると、
と大企業は全国平均をやや上回っていますが、中小企業と小規模企業は全国平均未満で、後者にはDXを推進するための支援や施策が必要です。
次に「言葉の意味を理解し、DXを理解し取り組んでいる」と回答した企業の割合を業界別で見比べると、
といった結果を示しており、運輸・倉庫、建設、不動産は全国平均を下回っているため、これらの業界のDX化の底上げが現状の課題と言えます。
【引用元】DX推進に関する近畿企業の意識調査| 帝国データバンク[TDB]
人口 | 5,425,850人(2022年1月時点) | |
---|---|---|
面積 | 8,396 km² | |
自治体数 | 41 | |
県内総生産 | 22兆1,169億円(2019年実費) | |
産業 | 農業 | 2018年の農業産出額は全国21位の1,544億円。農業経営体数は4万7,895経営体で全国5位、集落営農数は918集落営農で1位と産業としての農業は盛ん。主な生産物の収穫量は、“たまねぎ”、“イチジク”、“サンショウ”が全国3位、“みずな”が7位、“レタス”、“カーネーション”が5位、“しゅんぎく”が6位、“鶏卵” が11位、“肉用牛”が12位、“水稲”が14位。県内全域で地形や気候を生かした作物が生産されている。兵庫県の農産物で一番生産量が多いのが米で、酒米の生産量は全国1位。よい酒の原料となる「山田錦」は、全国に出荷されている。麦作り、大豆作りでは「丹波黒」、野菜では「淡路島たまねぎ」、食牛では霜降りの度合いや枝肉重量など、厳しい条件を満たした「神戸ビーフ」が有名。 |
林業 | 2018年の林業産出額は全国30位の37.9億円。森林面積は、560,178haで、県土面積に占める森林の割合は67%と全国平均同等。林業法人経営体数は全国7位の176 経営体と多いものの、県森林面積の約50%の民有林は個人所有のため、効率的な施業や産業化が困難などの課題を抱えている。林産物の生産状況は、素材生産のひのきが全国11位。 | |
水産業 | 2017年の海面漁業・養殖業産出額は全国9位の499億円。日本海での沖合漁業による”ずわいがに”、瀬戸内海での沿岸漁業による”しらす”などが全国的に有名で、漁獲量はともに全国1位。瀬戸内海では“のり”の養殖が盛ん。これらは「松葉がに」、「兵庫のり」と呼ばれ、この他にも全国4位の漁獲量を誇る“まだい”の「明石鯛」も有名。 | |
製造業 | 2020年の製造品出荷額等は全国5位の16兆2,633億円。産業分類別では、化学で2兆1,578億円(構成比13.3%)、次いで鉄鋼1兆9,603億円(12.1%)、輸送用機械1兆7,420億円(10.7%)、食料品1兆6,836億円(10.4%)、電気機械1兆5,168億円(9.3%)の順で、この5産業で全体の55.7%を占める。阪神、播磨の二大工業地帯における鉄鋼・造船・機械を担う、川崎重工業株式会社や株式会社神戸製鋼所、および化学工業を中心に形成。清酒、皮革、手延素麺、かばん、線香、釣針などは全国トップシェアを誇り、この他にも、ケミカルシューズや播州織、三木金物(利器工匠具)、淡路瓦などが全国的に有名。 | |
商業 | 2016年の卸売・小売業の年間商品販売額は全国8位の14兆3,793億円。卸売業の年間商品販売額は8兆9,166億円で、最も多いのは、飲食料品卸売業 2兆9,032 億円(構成比32.6%)で、機械器具卸売業 2兆288億円(同22.8%)、その他の卸売 業1兆7,426億円(構成比19.5%)に続く。小売業の年間商品販売額は5兆4,628億円で、最も多いのは、飲食料品小売業 1兆6,499億 円(構成比30.2%)で、その他の小売業 1兆5,018億円(同27.5%)、機械器具小売業 9,637億円(同17.6%)に続く。 | |
エネルギー | 2016年の産業部門の電力消費量は全国4位の133億kWh。兵庫県は近畿6県の中で再生可能エネルギーの導入が最も活発な地域で、太陽光発電は愛知・埼玉・静岡に次いで全国で4番目の導入量を誇る。風力やバイオマスを含めて幅広い資源の活用にも取り組んでおり、「あわじ環境未来島構想」では、2050年までに電力自給率100%到達を目標に掲げている。県内には山林が多いため、林業の産業推進に、バイオマスの中でも未利用の木材による「木質バイオマス」に期待が高まっている。 | |
企業 | 上場企業 | 122社 |
事業所 | 253,169事業所(2019年) |
農業、水産業、製造業の場合、スマート化といった大規模な設備投資を必要とするケースが多く、また個人・中小企業の単独でのDX推進は困難です。
DXの実践ノウハウ、人材育成、経営相談といった立ち上げ、実証実験や補助金といった導入を支援する地域の自治体・団体、またDX戦略・技術支援を提供している地域の企業を紹介します。
運営者名 | 兵庫県 |
プロジェクト・サービス名 | 兵庫県ものづくり企業DX実践・人材育成支援 |
活動・事業概要 | デジタル技術を最大限に活用し企業活動の業務プロセスの改革や新たなビジネスモデルの創出等活性化を行うDXの実践やその人材育成の支援 |
支援・取り組み内容 | 平成30年度(公財)新産業創造研究機構(NIRO)に設置した「IoT・AI・ロボット導入相談窓口」に加え、スマートものづくりセンターを神戸(令和2年度から)、阪神・播磨・但馬(令和3年度から)に設置し、県内ものづくり企業のIoT・AI・ロボットの導入等のDXを通じて行う、ものづくりの高度化、生産現場の改善に係る中小企業の相談事に対応 ・各種支援施策の紹介、導入資金の獲得支援 ・IoT、AIツール、産業用ロボットなど機器・製品の紹介 ・事業者(ITベンダー、ロボットシステムインテグレーター)の紹介 |
設立・運営開始日 | 2021年 |
運営状況 | 運営中 |
窓口 | 産業労働部産業振興局工業振興課 ものづくり支援班 |
公式サイト | 兵庫県ものづくり企業DX実践・人材育成支援(IoT・AI・ロボットの導入支援) |
運営者名 | 姫路市 |
プロジェクト・サービス名 | 姫路ライフ・デジタル戦略 |
活動・事業概要 | デジタル化・DXに係る姫路市の現状と課題、これまでの取組みの成果などを踏まえ、姫路市総合計画「ふるさと・ひめじプラン2030」の最終年度である2030年度における姫路市の姿の明確化とその実現に向けたデジタル施策の戦略的な推進 |
支援・取り組み内容 | ・課題解決型短期施策: ‐ 行政事務のデジタル化 ‐ 市民サービスのデジタル化 ‐ 地域のデジタル化 ・庁内のデジタル人材の育成・確保 ・姫路版スマートシティ事業の実施に向けた連携 ・姫路市官民データ活用推進計画の推進: ‐ 行政手続オンライン化・デジタル化の推進 ‐ 窓口サービスの電子化の推進 ‐ 支払いのキャッシュレス化の推進 ‐ オープンデータの推進 ‐ ビッグデータ利用によるEBPMの推進 ‐ 市民の利便性を高めるデータ活用 ‐ マイナンバーカードの普及促進 ‐ マイナンバーカードの多目的利用の推進 ‐ 情報通信技術の利用環境整備促進 ‐ ICTリテラシーの向上 ‐ ICTを活用した業務効率化 ‐ クラウドの利用拡大 ‐ 教育環境の充実とICT人材の育成 ‐ 地域の活力向上支援 ‐ 地域資源の価値を高める取組み ‐ シェアリングエコノミーの推進 |
設立・運営開始日 | 2021年 |
運営状況 | 運営中 |
窓口 | 政策局企画政策室デジタル室 |
公式サイト | 姫路ライフ・デジタル戦略 |
運営者名 | 公益財団法人兵庫県まちづくり技術センター |
プロジェクト・サービス名 | DXの推進 |
活動・事業概要 | データやデジタル技術を活用したインフラ分野のDX に取り組み、県、市町が実施する社会基盤整備や公共サービスの変革の後押 |
支援・取り組み内容 | ・技術顧問制度等による技術支援 ・技術情報誌の発行 ・技術図書の発行 ・調査研究等の推進 ・情報セキュリティ対策 |
設立・運営開始日 | ‐ |
運営状況 | 運営中 |
窓口 | DX推進課 |
公式サイト | 兵庫県まちづくり技術センター |
運営者名 | 神戸市中小企業DXお助け隊事務局 |
プロジェクト・サービス名 | 神戸市中小企業伴走支援 |
活動・事業概要 | 中小企業のビジネスを成功させるためのDX(デジタルトランスフォーメーション)導入の支援 |
支援・取り組み内容 | ・中小企業DXガイドライン: DX推進の参考となる具体的な事例や手法など、様々な参考情報を年数回に分けて公開 ・DXセミナー・研修会の開催 ・専門アドバイザーによるDX化伴走支援 |
設立・運営開始日 | 2021年 |
運営状況 | 運営中 |
窓口 | ‐ |
公式サイト | 神戸市中小企業 DXお助け隊 |
運営者名 | 株式会社神戸デジタル・ラボ |
プロジェクト・サービス名 | 創・攻・守で企業のデジタル戦略をトータルサポート |
活動・事業概要 | 神戸デジタル・ラボ(KDL)は、 「デジタルで未来を創る」をスローガンに、デジタルビジネスを軸にシステム開発・運用・保守サービスのほか、AIやIoT、データ活用などの先端技術、関西有数の情報セキュリティサービスを提供 |
支援・取り組み内容 | ・WEBサイト構築・システム開発、ビジネスモデルの整理・設計 ・PDCAサイクルを円滑に回し、WEBサイトで最大の成果を上げるWEB最適化支援 ・パッケージでは実現できない企業に特化した最適なシステム開発 ‐ アパレル業界特化型サービス ‐ 流通販売業界特化型サービス ‐ 医療・介護業界特化型サービス ‐ IoTシステム開発支援 ‐ オリジナルアプリ企画・開発・運用サポート ‐ ウェアラブルアプリケーション開発 ‐ チャットボット開発 ‐ LINEのAPI活用・ミニアプリ開発支援 ‐ 店舗向けアプリ「SmartPleasure(スマプレ) for LINE」の提供 ‐ kintone構築支援 ‐ ECサイト内検索「sui-sei」の提供 ‐ データ活用定着支援 ‐ 画像AIモデル構築のPoC支援 ‐ Webプッシュ通知サービス「nosy」の提供 ‐ AI開発内製化・ビジネス開発講座の開催 ‐ Dynamics 365 Remote Assist /Guides 導入支援 ‐ Proactive Defense(プロアクティブディフェンス)の提供 ‐ 標的型攻撃メール訓練サービス「Selphish」の提供 |
設立・運営開始日 | 1995年10月 |
運営状況 | 運営中 |
窓口 | ‐ |
公式サイト | Kobe Digital Labo 神戸デジタル・ラボ |
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