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日本のタクシーはなぜ高い?東南アジアの配車アプリが安くて便利すぎる!|NOMAD TIMES— 本当のノマド?!萌子の旅して感じる世界の今 vol.2

         

皆さんは、日本でのタクシー利用頻度はどれくらいですか?
「高いのであまり使わない」
「緊急や急ぎの時だけ」
という方が多いのではないでしょうか。

海外、特に東南アジアを訪れると、「タクシーの安さ」に驚かされます。
ですが実は、東南アジアのタクシーが安いというよりかは、世界的にみても、日本のタクシー料金が高いことに気付きます。

今回は、東南アジアで普及するとっても便利なアプリの1つ「タクシー配車アプリ」を中心にご紹介していきます。

タクシー配車アプリの普及する生活の便利さや、日本との料金の違い、そして高いタクシー料金がもたらす影響についても考察していきたいと思います!

東南アジアのタクシー配車アプリ

東南アジア各国では日本のように特別・緊急な時に限らず、タクシーが日常で頻繁に使われます。東南アジアは暑いイメージがありますが、移動は基本的に車やタクシーを使い、建物内は冷房が効いているため、快適に過ごせます。

私も徒歩5〜10分を超えると、移動はほぼタクシーまたはバイクタクシーを使います。

その理由が『タクシー配車アプリ』。まさにMaas(Mobility as a Service)の1つです。
数年前から東南アジアでは一気に普及し、今や日常に欠かせないものになりました。

そんな東南アジアで最も使われているタクシー配車アプリがこちら。

東南アジアでNo.1の『Grab』という配車アプリで、現在シンガポール・マレーシア・インドネシア・タイ・ベトナム・フィリピン・カンボジア・ミャンマーの計8カ国で使われています。

そのほかにも、インドネシアで使われる主流な配車アプリ『Gojek』、ヨーロッパ初で東南アジアにも進出を進め現在タイなどでも使われる『Bolt』など、複数のサービスが存在します。

(ちなみに日本でGrabアプリを開くと、GOタクシーと連携されてタクシーを呼べるようになっていました!)

Grabタクシーの仕様としては、日本だと一時期普及した『UBER』や、今であれば『GOタクシー』『S.RIDE』といったアプリと類似した仕様になっています。

 

このように、ワンタップで簡単にタクシーを呼ぶことができ、待つこと数分で到着してくれます。しかも少しの移動は数百円と、安い…!!

正直便利すぎて、これのない生活には戻れません!

 

東南アジアのタクシー相場は日本の10分の1!?

先ほどご紹介したGrabですが、現在私のいるタイのチェンマイでは…
なんと5kmで100バーツ以下 (≒400円)
東京では5kmで1,720円ほどと言われます。

都市部のバンコクでは少し高くなりますが、中心部から空港まで1時間近く乗っても、2,000円前後、またはそれ以内におさまることが多いです。

『激安…!?』と、安いことは確かではあるのですが、実は日本のタクシー相場が高過ぎたということに気付きます。

世界のタクシー相場を比較してみると…

The cheapest – and most expensive – taxi fares worldwide / Tatiana Rokou / 13.06.2019

物価の高い欧米各国の中でも、日本は上位となっています。
東南アジアの国と比較すると、10倍もの差がみられる国も。

このように、日本は世界的に見て、かなりタクシー相場が高いのです。

なぜ、日本ではこんなにタクシーが高いのか?

では、なぜ日本ではこんなにタクシーが高いのかを、色々な見聞をもとに考察してみることにします。

① タクシー運転手の人件費

タクシー運転手の平均年収は約350~400万円と言われています。
また、給与が歩合制のため、より多く稼いでいるドライバーもいるとされます。
東南アジアなどの地域と比べると、日本の人件費が高いため、タクシー料金も相対的に高くなります。

② 税金関連の問題

日本の自動車取得税、自動車税、重量税は、欧米諸国と比較して約3倍~40倍ほど高いとされています。これにより、車の原価そのものが高くなってしまいます。

③ 法規制の問題

日本のタクシー料金は政府によって規制されています。
料金は初乗り料金とその後の走行距離や所要時間に基づく追加料金で決まり、地域によって基準が異なります。
このため、タクシー会社は自由に価格を設定することができません。

このような法規制により、UBERやGrabといった東南アジアで流行っているアプリの導入が規制され、テクノロジーの活用が阻害されてしまいます。価格競争が起きる余地がないため、業界は独占的な状態を維持し、日本のタクシー料金が高く維持される要因となっています…!

まとめ

今回は、東南アジアのタクシー配車アプリについてご紹介しました!

このように、移動の便利さを提供するMaaSの1つとして配車アプリが普及しているおかげで、ぼったくりなどの被害が減少し、移動がよりスムーズになりました。これにより、旅行者にはまるで世界の端から端までの距離が縮んだように感じられます。

生活が便利になることはもちろんのこと、テクノロジーが身近な移動を可能にすることで、私たちは1つの拠点に留まるだけでなく、”ノマド”的な生活様式も主流になる可能性があると感じています。

私は日本国内でもノマド生活をしていた時期がありますが、交通面で苦労した経験がたくさんありました。
もし移動がもっと容易になれば、「アクセスしづらい」という課題を持つ魅力的な地域に足を運ぶことがしやすくなり、観光資源の活用や地方の活性化、そして経済の好循環が期待できるのではないでしょうか。

日本は高齢者が増えており、また気候も不安定です。もしタクシーの利用がしやすくなれば、多くの人々が様々な場所へ容易に訪れることができるようになるかもしれません。

今回も、東南アジアのテクノロジー旅にお付き合いいただき、ありがとうございました!
また次の旅でお会いしましょう!!

山田 萌子|Moeko Yamada
4年制大学卒。学生時代、東南アジアのテック系ベンチャー企業でインターン→新卒から戦略部に登用。2023年1月末に独立し、現在フリーランスとしてクリエイティブを軸に活動。データのじかんにもクリエイティブやSNS周りで携わる。現在タイのチェンマイを拠点に、東南アジアを旅しながら暮らすノマドワーカー。その様子を東南アジアの旅・ノマドメディア「moenomad」でも発信している。▶︎ http://moe-nomad.com
 

参照元

データ活用 Data utilization テクノロジー technology 社会 society ビジネス business ライフ life 特集 Special feature

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