ここで世界のプラスチックごみ対策の歩みについて見てみましょう。
2015年9月の「国連持続可能な開発サミット」にて国連加盟193カ国が2030年までに達成すべき17の目標(SDGs)が掲げられました。その目標の12番目「つくる責任つかう責任」と14番目「海洋・海洋資源の保全」においてプラスチックごみを含む廃棄物のリサイクル・環境汚染防止が定められています。
その後、2016年5月のG7伊勢志摩サミット、2017年7月のG20ハンブルクサミット、2017年12月の第3回国連環境総会(UNEA3)といった重要な国際会議で海洋プラスチックを中心にプラスチックごみ問題は何度も取りざたされてきました。
そして2018年6月に開かれたG7シャルルボワサミットにて英国、フランス、ドイツ、イタリア、カナダの5カ国とEUがより具体的なプラスチックリサイクルの数値目標などを定めた「海洋プラスチック憲章」に署名。しかし日本は産業界との調整が追いついていないことなどを理由に署名を拒否し、非難を浴びました。
もう一つ日本への影響が大きかった国際的な出来事が、2017年12月末から中国が実地した「廃プラスチック輸入禁止措置」です。それまで中国に年間約150トンもの廃プラスチックを資源として輸出していた日本は大きく打撃を受けました。代替手段として中国以外への輸出を進めましたが、2018年6月にタイでも廃プラスチックの輸入制限を強化する方針が示されるなど廃プラスチック輸入規制の流れは世界的です。
そのため、国内で廃プラスチックをリサイクルできる体制もしくはそもそも廃プラスチックを出さない体制の構築は我が国の急務となっています。
出典:プラスチックを取り巻く国内外の状況 平成30年8月┃環境省
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