まいどどうも、みなさん、こんにちは。
わたくし世界が誇るハイスペックウサギであり、かのメソポ田宮商事の日本支社長、ウサギ社長であります。最近はあちこちで熊出没のニュースが話題でありますが、わたくしことウサギ社長はウサギ一匹、今日も日本全国津々浦々に出没したりしなかったりしているわけであります。前回は大阪万博のお話を取り上げてみましたが、万博も無事に成功に終わり、夢見心地で万博の日々を堪能されていた方々もそれぞれの現実へとお帰りになったかと思います。お帰りなさいませ。
さて、万博のファンタジーの世界では未来は希望に満ち溢れていることになっていましたが、現実の世界はといいますと、そうは問屋が卸さないと言いますか、なかなかどうしていろんな問題が山積みとなっているわけであります。日本社会が現在直面している問題は数多くありますが、今後いよいよ深刻となってくるのが、「空き家問題」であります。空き家問題がやばい、という話は少なくとも十五年くらい前からは言われておりましたが、日本社会が抱えている他の問題と同様に、特にこれと言って対策が講じられることなく、当初予測されていた通りに順調にそのやばさを増しておるわけであります。いよいよどうしようもなってからガヤガヤと騒ぎ始める、といういつも通りの展開になりそうではありますが、そのいよいよどうしようもない、という状態がまさに近々に近づいてきているもうこれ以上現実逃避では免れない問題となりつつあります。
そもそも、空き家問題というものがなんなのか、ということをもしかしたらよく知らない方もいらっしゃるかと思いますのでどのくらいやばいのか、というところから説明していきたいと思います。問題の根本は人口が減っている、かつ高齢化しているにも関わらず新築住宅は作られ続けていることなわけです。当たり前の話ではありますが、人が減っているのに家を作り続けると、誰も住んでいない家が増えるわけです。国土交通省・総務省「住宅・土地統計調査」によると過去二十年で空き家総数はおよそ1.8倍に増加しています。これが100が180になりました、くらいの規模感なら良いのですが、2023年10月時点での空き家数が約899万戸もある、ということでして、7戸に1戸は空き家であり、日本列島の全住宅に対する空き家率は13.8%となっているという報告もあります。2033年にはこれが25%まで拡大する、という予測まであるわけです。
では、空き家の何が問題なのか、というところですが、簡単に言うと、管理者のいない空き家は荒れます。草が生い茂ったり、外観が乱れたり、動物が棲みついたり、不法投棄されたりする場合もあり、古い物件であれば倒壊の危険も出てきます。そもそも空き家のほとんどは古い物件です。近隣に与える影響としては、空き家が増えることで地域の印象も悪化しますし、そのエリアの土地や建物の価値を下げてしまうことも可能性としては十分にあります。
そうなると、その空き家を新しい人に売却し、新しい家族などに住んで貰えば良いだけにも思えますが、空き家の多くは都市部から離れた場所にあり、かなり老朽化が進んでおり、挙句の果てに前の住民の残置物がそのまま放置されている場合もあり、これを片付けるだけでも状況によっては100万円単位のお金がかかることもあります。それでも、所有者が誰なのかが明確な場合はまだましな方で、ババ抜きのババのように親族間でなすりつけあうような名義変更が繰り返されたり、相続に次ぐ相続で名義人が10名以上いる場合など、一部の名義人が売却を希望したとしても、一部の名義人が反対したり、音信不通になっていたりして、売却することすらできない、というのが現実なわけであります。これはおそらく法律上もなかなか想定していなかった展開でもあるわけですので、これに対するほどよい解決策、というものもまだ見つかっておらず、その間も空き家はどんどん老朽化していき問題は悪化の一路を辿っておるわけです。
そして、老朽化した物件で快適に暮らそうとする場合、リフォームなどを行う必要があるわけですが、新築はないところから始まるわけで、それなりのコストはかかれど手間は作る分だけであるのに対して、リフォームというのはまずあるものを壊すところから始まり、そのゴミの処分にもお金がかかり、さらにそこからその物件の条件に合った、ある意味制限のあるところでのリフォームを行う、という必要があるため、リフォームコストが新築と同じくらいのコストになってしまう場合もあり、古い物件にそこまでお金をかけるのは理にかなっていない、という結論に至ることもしばしばあります。では取り壊すか、というと、壊して更地にすると取り壊しの費用がかかる上に固定資産税もアップするというおまけ付きですので、なかなかそれも選びにくい選択肢となっているわけです。うーん、八方塞がり。
現状を改めて見てみると絶望感しかないように感じるかも知れませんが、このような社会問題に希望を見出し、解決策を考えながら現実的な落とし所を作っていくことがわたくしのような経営者の使命でもあります。空き家問題の根本的な原因の一つは人の気持ちの中にある「新築を崇拝する心」です。日本の住宅はなぜか三十五年の住宅ローンを払い終えると同じくらいのタイミングで住宅の価値がゼロになる、という不思議なシステムの中に存在します。わたくしが育ったアメリカ東海岸では、築100年の家はまだまだ長く使える、と考えるのが当たり前であり、その分、家のケアをすることが自分たちの資産を守ることに繋がるという考えが根底にあるため、古い家を買ってグレードアップさせて高く売って次の家を購入する、というステップアップの手段としても使われます。
投資の選択肢としても不動産投資は比較的よく使われる手法で、ボロボロの1ベッドルームの部屋を20代の頃に買って、そこで一人暮らしをしながらDIYで二年くらいかけてリフォームして、不動産価値が上がるのとインフラとの合わせ技により買った値段より高く売り、今度は2ベッドルームを買い、そこで恋人と同棲し、結婚を機に2ベッドルームを売却し、今度はちょっと郊外に4ベッドルームの一軒家を購入し、子供を育てるような流れで人生を進めて行った友人もわたくしには何人かおります。新築を35年ローンで購入し、ローンの支払いを歯を食いしばって頑張りながら生きる、というのも一つの選択肢ではありますが、今の時代、空き家は現金一括払いで購入できるくらいめちゃくちゃ安い価格で買うことができます。なにしろ余りまくってるわけですから。そうすれば、その家を活用することで副収入を得ることができるかも知れませんし、自分で住むことで生活費の大きな割合を占めるであろう家賃を節約することもできます。今の時代、DIYのやり方はYouTubeでいくらでも確認できますし、専門知識がなくとも挑戦できるくらいにハードルが下がってきています。
とは言え、なかなかDIYというのは大変な作業でもありますので、誰でも彼でも挑戦できるわけではありませんが、まだ若い世代の方で空き家問題を解決しながら、自分の家賃問題も解決したい、なんなら空き家を活用することで副収入を得ることも考えたい、と思う方はぜひ空き家問題という絶望を希望に変え、さらにそこからお金を生み出すことで社会にも自分にも良い結果を生み出す、というウィン・ウィン・ソリューションについて考えてみてはいかがでしょうか?
なぜ、急にそんなことを言い出したのか、と言いますと、何を隠そうわたくしは九月に空き家をなんと「10万円」という信じがたい大特価で購入させて頂きまして、なぜそんなに安いかというと問題だらけの物件だからなわけですが、この家を再生させることで空き家問題の解決の糸口を掴もうとしつつ、家という存在についてその構造部分から勉強させて頂こうかと思っているところなのであります。今後、このような信じられない金額の物件は市場にどんどん出てくるかと思いますので、少しでも興味の湧いた方はとりあえずネットで物件情報を見て、いくつか実際に見に行ってみると良いのではないかと思います。こういうのは、できるだけたくさんの物件を見ることが基本中の基本となりますので、いきなりお金を使うのではなくしばらく情報収集をしてみるとよいと思いますし、心配しなくても空き家は増える一方ですので、空き家をビジネスチャンスに変えられるスキルがあれば今後の人生、割とウハウハに生きていけるかも知れません。ま、そうは言っても投資ですので、余剰資金でやることと、自己責任の範囲内でチャレンジしてみてくださいませ。ちなみに今回の原稿は10万円で購入した空き家で片付けの合間に書かせて頂きました。この物件の現状は、まだ電気も水もガスも使えませんが、仕事ができればどこでもオフィスというわけで、上記の画像がわたくしが10万円で購入したオフィスであります。この物件はようやく大量にありまくったゴミ出しが終わりつつあり、少し希望の光が差し込み始めたところであります。
そんなわけで、また再来週の水曜日にお会いしましょう。ちょびっとラビットのまとめ読みはこちらからどうぞ!それでは、アデュー、エブリワン!
(ウサギ社長)
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