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ちょびっとラビット耳よりラピッドニュース #010:日本各地に2000以上ある「オールドニュータウン」が抱える切実すぎる問題

         

まいどどうも、みなさん、こんにちは。

わたくし世界が誇るハイスペックウサギであり、かのメソポ田宮商事の日本支社長、ウサギ社長であります。この一週間も大谷翔平選手が45本塁打、45盗塁の45-45を達成したり、福島第一原発の燃料デブリ取り出しが再開されたり、iPhone16が発表されたり、トルコの無課金おじさんが自身の射撃スタイルを商標登録申請したり、といろいろなニュースが世界を駆け巡りましたが、個人的には、と言ってもわたくしはウサギなので個兎的にはかつて新しいiPhoneが発表される時に感じたトキメキ、こんまりさんによって全世界に向けて発信され、spark joyという絶妙すぎる英訳によって世界を席巻したキラキラした感情の高ぶりが失われてしまったような気がしてなんだか哀しいやら切ないやら寂しいやらのエモーションがミックスアップして込み上げてくる今日この頃です。

さて、今年も9月15日が近づいてまいりましたが、毎年9月15日と言えばご存知、ニュータウンの日でありまして、1962年(昭和37年)9月15日に日本で最初の大規模ニュータウンである千里ニュータウンへの入居が開始され、文字通り新しい時代の幕開けとなった記念すべき日であります。

しかしながら、ニュータウンというのは今となっては名ばかりでありまして、全国津々浦々にあるニュータウンと名付けられたところはまぁ、50年ほど前にはニューだった、というかつてのニュータウンという、今ニューだからと言ってニューなんてつけてしまうと、ニューじゃなくなった時に困るんだけどなぁ、というのは誰もおそらく当時は思い付かなかったし、提案しなかったわけで、高度経済成長期における新しい時代の象徴がまさか古くなるなんてことはない、と誰しもが信じていたとは思うのですが、無情にも時は流れ、ニュータウンで生まれた人たちが立派な大人となってからもさらに時は流れ、そろそろ還暦を迎えようかという段階にまで時代は進化し続けてしまいました。かつてニューだったタウン、ということで、最近では「オールドニュータウン」とたった三つの単語を並べただけの名称の中で矛盾が生じる、というなかなか稀有な現象が起きている名前で呼ばれることも増えてきました。

そのオールドニュータウンの名称にふさわしく、日本各地のニュータウンでは、住民の高齢化、施設の老朽化が進み、空き家や孤独死などの問題もそれに伴って増加しており、「オールドニュータウンの再生」は日本が早急に解決しなくてはならない課題の一つとなっているわけです。ニュータウンの現状を取材したドキュメンタリーをYouTubeで見つけたので、ぜひこちらの動画も見て頂きたいと思います。

こちらの動画で取り上げられている山陽団地は数あるオールドニュータウンの一つであり、山陽団地と同じことが各地で全く同じような感じで起きている、というのがこの問題の切実さを物語っているかと思うわけです。さっきから数多くある、などとデータのじかんらしからぬ曖昧な表現をしてきましたが、実際、どのくらいの数のニュータウンが日本にあるかというと、国土交通省のサイトにまとめられているだけでも、全国になんと2903ものニュータウン、あるいはニュータウンという名称ではないものの、同様な住居環境を持つ団地などのエリアが存在しているそうです。

ニュータウンに絞ってカウントしてみても、その総数は2022地区あり、その総面積は18.9万ヘクタールもあるそうです。ウィキペディアページに羅列されている数を見るだけでも圧倒的であり、それらの名称や所在地を確認するためにページの最後までスクロールだけでもにはそれなりのコミットメントが必要な量となっております。この18.9万ヘクタールがどのくらい大きいかというと、もうとても東京ドーム単位では数えきれないほどであり、なんと大阪府の面積(19.0万ヘクタール)と同じくらいとなっています。これは、住居系の用途地域の15.1パーセントに当たる大きさなのだそうです。それだけの規模感を持つニュータウンがオールドニュータウンとなっており、数多くの課題を抱え込んでいる、というのは誠にもって由々しき問題であると言わざるを得ない危機迫る状況であります。そんな状況であるにも関わらず、日本では今現在も数多くの新築物件が建築されており、2023年10月1日現在における総住宅数は6502万戸と、2018年と比べ、4.2%(261万戸) の増加となっているわけです。ああ、なんということでしょう。人口は減っているのに総住宅数は増えている、というオールドニュータウンという言葉に勝るとも劣らないレベルの矛盾感をこの社会は抱えているのです。

出典:令和5年住宅・土地統計調査 住宅数概数集計(速報集計)結果 | 総務省

かつては、「亭主元気で留守がいい」や「もっと端っこ歩きなさいよ」などというような言葉と共に、「夢にまで見たマイホーム」というような表現があちこちで囁かれ、幸せの形は「郊外庭付き新築一戸建又の名を35年ローン」というのが一般的だったかも知れませんが、時代は確実に変わっており、少子高齢化など頻繁に取り上げられる問題に付随するものとして「オールドニュータウンの再生」という課題も確実にあり、放置すれば放置するほどに問題の解決は難しくなる、という逼迫した状況となっております。そんな夢にまで見たマイホームも、海外から見るととても質素なものに映るそうで、かつては日本の家屋は「ウサギ小屋」などという表現をされていたこともあったようですが、わたくしに言わせればどこだって住めば都であり、狭いながらも楽しい我が家であり、どんな豪邸でも、なんならトランプタワーのようなところでも、わたくしが住居として暮らし始めればそこも立派なウサギ小屋となるわけでありまして、まぁ、そんなオチをつけたところで今週はそろそろおしまいにしたいと思う次第であります。

さて、そんなわけでオールドニュータウンの切実すぎる問題について今回は取り上げてみました。また来週までごきげんよう。ちなみに、ちょびっとラビットのまとめ読みはこちらからどうぞ!アデュー、エブリワン。

(ウサギ社長)

 

参照元

・全国の住宅団地リストについて | 国土交通省・日本の「オールドニュータウン問題」について考える | 夢ナビ・日本のニュータウン | ウィキペディア・令和5年住宅・土地統計調査 住宅数概数集計(速報集計)結果 | 総務省・【2024年最新版】全国の空き家数は約900万戸で過去最多に | 解決・空家サポート

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