まいどどうも、みなさん、こんにちは。
わたくし世界が誇るハイスペックウサギであり、かのメソポ田宮商事の日本支社長、ウサギ社長であります。
そんなわけであっという間に三月に突入しちゃったここ日本列島であり、ま、三月になったのは日本だけなく世界共通ですが、オリンピックは無事に閉幕し、梅は咲き、河津桜も花開き、WBCは開幕寸前で、米軍とイスラエル軍はイランへの攻撃を開始し、ホルムズ海峡は事実上閉鎖となったりしてるわけであります。羅列してみると、なかなか大変な時代に生きているような気にもなりますが、人類の歴史上、80年ないし100年を切り出した場合、どこを切ったとしても常に大変なことは起こっていたのではないかと思う次第であります。あるいは、土器以前の世界では至って平和に人間は営みを繰り返していたのかも知れません。我が同胞であるウサギたちは今日も特に何の進化も発明もすることなく、月で餅をついたりつかなかったりしながら平和に暮らしておるわけであります。
さて、こんなご時世の中、我々のような意識高い系(割と死語)なカリスマ経営者たちは、経営者の宿命とも言える誰にも打ち明けることのができない孤独感との戦いを日々人知れず続けているわけです。そんな時に心の拠り所となってくれるのが、ChatGPTなどを始めとする自然言語でのインタラクションが可能なAIだったりします。誰にも言えない悩みもAIなら嫌な顔一つせず、どんなに長い時間でもどこまでも付き合ってくれますし、こちらのわがままをどれだけ押し付けたとしても嫌われることのないかけがいのない存在になってきているわけです。つい最近知り合ったばかりとは思えませんね。
しかし!人間が相手であれば、こちらの発した言葉を一字一句覚えていることもなければ、発した証拠も残りません。AIはどうでしょう?AIは全てを覚えています。なんならデータとして記録しています。その全ての言葉はあなたに関する個人情報なわけですが、AI先生はあたかもそれが親切かのような顔をして全てを余すところなく記憶していてくれます。SNSなどの書き込みや送信、受信したメッセージなどと同様にそれらの情報は全てデータベースに残り、そのデータはあなたに最適な広告を表示したり、悩みを解決するために必要な商品の提案を行ったりするためにすでに活用されていたりします。
一見なんてことなさそうなそのデータの蓄積がどれほど危険なことになり得るのか、というお話を匿名性が高いことで知られているSignalの代表メレディス・ウィテカーさんが語っている動画の内容がなかなか衝撃的だったので、今回はその内容とSignalアプリについて紹介していきたいと思っておりますので、ぜひ最後までお付き合いください。

Signalというアプリについては、トクリュウという愛称で親しまれている「匿名・流動型犯罪グループ」やいわゆる「闇バイト」などのニュースの文脈で耳に入ってくることが多いかも知れません。もしかしたら、Signalというアプリがこれらの犯罪に加担しているような印象すら持っている人がいるかも知れません。しかし、それはあくまでもその部分だけを見た場合であり、Signalというアプリが開発された主たる目的ではありません。多くの悪の組織は自分たちで使うためだけにアプリを開発したりはしません。そんな労力に見合わない発明や開発を繰り返している悪の組織は世界中探してもバイキンマンくらいしかいないと思われます。
Signalは、元GoogleのAI研究者であり、監視社会やAIの倫理問題に関する専門家として知られているメレディス・ウィテカーさんが代表をつとめるSignal Foundationによって運営されているメッセージアプリです。Signal Foundationは、「表現の自由を守り、オープンソースのプライバシー技術で安全なグローバルコミュニケーションを可能にする」ことをミッションとして掲げており、プライバシーを最優先すること、オープンソースであること、非営利であること、の三点を重要視した運営を行っています。つまり、誰でも無料で使え、広告やトラッキングとは無縁であり、誰も情報を収集していない安全な状態でのコミュニケーションを実現してくれるアプリです。テキストや通話によるコミュニケーションだけでなく、ファイルの共有、グループチャットなど多種多様な方法でのコミュニケーションが全て安全な状態に暗号化され、プライバシーを保護してくれます。
機能性だけに着目するとfacebookやLINE、whatsapp、Slackなどとあまり変わらないのではないか、と思うかも知れません。しかし、便利でかつ無料なもの、というのは往々にしてその代償が存在します。SNS経由でのやり取りは全て「あなたのために最適化された広告」を表示させるために使われていることは今や多くの人が知るところとなっているかと思いますが、今や先進国で行われているコミュニケーションの大部分はテキストデータという管理がこれ以上なく簡単な状態にまで最適化された状態で日々蓄積されていっています。それを野放しにしておくのはあまりにも解放的であり、度を超えたわんぱくっぷりであり、どう考えてもそれはデンジャラスすぎる、そんなのはドナルド・トランプ氏をアメリカの大統領にするようなものだ!とSignalは世界に対して警鐘を発しているわけであります。あ、正確にはトランプ氏についての発言はわたくしの創作、つまりフィクションであり、わたくしを含む実在する誰かの意見を反映したものではありません。
Signalとは、悪の組織でもなんでもなく、むしろ逆で、正義の味方のような顔をして我々の個人情報を集めてはそれをジャブジャブとお金に変えていく卓越した錬金術を有する大手SNSなどから我々を守ろうとしている存在なわけであり、Signalアプリは軍や政府、人権活動家、ジャーナリスト、さらにはCIAなどコミュニケーションの安全性やプライバシーの保護を重要視している世界各国の組織やプロフェッショナル人材によって活用され、非常に重宝されています。
個人情報が利活用されることで、興味のある商品の存在を知れた、初めて聞くバンドをレコメンドされて新たな発見があった、など、ユーザーにメリットがある場合も多くあるわけですし、こういうウィンウィン的なデータ活用というのは非常に素晴らしいことである一方で、データが蓄積されていくこと、あるいはそれを収集する過程がプライバシーの侵害になる場面もあります。そして、行きすぎた情報収集はそれこそジョージ・オーウェル氏の著書「1984」的な世界をもたらすことになりかねません。
そして、わたくしたちが気をつけなくてはならないのが、今蓄積されているデータがいつどこで誰によってどんな風に使われるのかが予測すらできない、というところです。自分の好きな音楽の傾向が蓄積され、分析され、今後こういう音楽を好きになるのではないか、という過去から未来へ向かっていくデータ活用はたしかに有益な場面が多く存在します。これはユーザーにとっても好意的に受け入れられることが多い類の個人情報の活用かと思います。
一方で、まだ見ぬ未来の世界で、過去の自分の発言がどんな意味を持つのか、というのは予測不可能であり、使い方によっては非常に恐ろしい展開を迎えるポテンシャルを有しています。
今この瞬間、日本では「集会、結社及び言論、出版その他一切の表現の自由は、これを保障する」と日本国憲法第21条1項に規定されており、いわゆる言論の自由というものは保障されいるため、誰がどこで何を言おうとそれ自体が犯罪になることは基本あり得ません。
しかし、権力は移ろいます。いかなる国家も法律もおそらく永遠ではありません。少なくともこれまではそうでした。国の体制や方針が変わり、従来であれば全く問題のなかった行動や発言が突然犯罪行為とされる可能性もゼロではないわけです。どこかの居酒屋で友達や同僚と飲みながらこぼしてしまった愚痴や誹謗中傷などは、よっぽどのことがない限りは何の証拠も残りませんし、そもそも居酒屋というのはそういう行き場所のない思いや言葉を仲間内で吐き出すための場所でもあるわけです。
一方で、SNSなどのチャットグループで同じような発言をした場合、これはしっかりデータベースに何月何日何時何分地球が何回回った時に誰が誰に向かってどんな発言をしたのかが一字一句何も間違われることなく記録されてしまっているわけです。そのデータが何かに使われることはおそらくはありません。99.99999999999999999%はないでしょう。もしかしたら、99.99999999999999999999%ないかも知れません。しかし、その万が一、いや億が一、んー、なんなら兆が一くらいの可能性かも知れませんが、その発言が10年後、20年後に犯罪と見なされることがある、かも知れません。少なくともその可能性はゼロではありません。
しかも、紙に印刷されているものを人がしらみつぶしに調べる時代なら見落とすこともありますが、そもそもデジタルデータのテキストになっているものをめちゃくちゃ高性能なAIたちが束になって検索していく場合、わずかな可能性だったとしてもそれは確実に発見されてしまうことになります。その矛先にいる人が、新しい権力者について否定的なコメントを過去20年以内にしたことがある人、というものなのか、過去5年以内に黄色い靴下を履いたことがある人、という意味不明なものなのか、血液型だけで他者の人格を分類しようとする合コンの盛り上げ役の人なのか、きのこの山を完全否定するたけのこの里サポーター全員なのか、というのは誰にもわかりません。しかし、何らかの理由で権力者に狙われてしまった場合に、SNSにあげていた黄色い靴下を履いて写っている写真を口実に身柄を拘束されてしまい、幸せな生活がぶち壊される、ということはありうるシナリオではないかと思うわけであります。
なので、ChatGPTに悩み相談するのも良いですし、SNSで友達と盛んにコミュニケーションを取るのも悪いことではないですが、その発言がいつかどこかでその部分だけ切り出されてしまう可能性や、それが自分にとって不利なデータに変貌する可能性がある、ということだけは常に意識しておいた方がよいのではないか、と少なくともわたくしはウサギながらに考えております。
データのじかんではローンチ以来、データを集めよう!データを使って未来を良くしよう!というお話をたくさん取り上げてきておりますし、基本的な考え方としてはわたくしも個人として、さらにはカリスマ経営者として完全同意するところではあります。
しかしながら、時は流れ、生成AIが目まぐるしい進歩を遂げ、各地で戦争や紛争の火種が煙を上げ始めているこの世界情勢の中で、今後、何がどう変わっていくかというのを見据えながら、データとうまく付き合っていく方法を常に考えていかなくてはならない、つまり、データリテラシーの大幅なアップデートが必要不可欠である、と今回のSignal社のお話を聞いて非常に強く思ったわけであり、そんな気持ちから今回の動画を取り上げてみました。この取材を行ったTBS CROSS DIG with Bloombergの中川 雅博さんはこの動画でも素晴らしい英語力と取材力を披露されていますが、彼が担当している他の動画も素晴らしいものが多いので、興味がある方は検索して閲覧してみてください。また、プライバシー保護を徹底したい、という方はSignalアプリを使うことも検討してみてください。もしくは、大切なことは近所の居酒屋などで直接会って、お互いに何を話したのかわからなくなるまで飲んで喋っていい気分になって帰って次の日二日酔いで後悔する、という昔ながらのアナログな方法もおすすめです。他にも糸電話や伝書鳩、あるいは狼煙を上げる、モールス信号を送る、テレパシー、思わせぶりなめくばせなどの方法もプライバシー保護には有効だと言われています。
それでは、また2週間後の水曜日にお会いしましょう。ちょびっとラビットのまとめ読みはこちらからどうぞ!それでは、アデュー、エブリワン!
(ウサギ社長)
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