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パイオニアたちが語る、これから必要とされる「セールスイネーブルメント」とは?

         

現在、企業の営業力改善や組織改革の手段として注目されている「セールスイネーブルメント」。単純に営業力をアップして売り上げを押し上げるというだけではなく、組織全体の意識改善や体質改善にもつながるということで、取り組みたいと思っている企業も増えています。

しかし、実際にどんな手法で行っているのか、そもそもセールスイネーブルメントのために必要なマインドとはどんなものかわからないという担当者も多いことでしょう。

Sales Enablement Conference2019#02

2019年11月27日に開催された「Sales Enablement Conference2019#02 ~セールスイネーブルメントのパイオニアが語る。これからのセールスイネーブルメント~」では、セールスイネーブルメントを推進している企業の担当者を迎え、セールスイネーブルメントの基礎から応用、各社の事例などが赤裸々に語られました。その模様をレポートします。

「売れない理由を消していく」ことで営業力をアップ

Sales Enablement Conference2019#02

ベルフェイス株式会社 清水貴裕氏

このイベントのモデレーターであり司会進行を務めるのは、ベルフェイス株式会社 ビジネスイネーブルメントグループ マネージャーの清水貴裕氏。イベントは、清水氏と各企業のセールスイネーブルメント担当者との対談という形で進められました。

Sales Enablement Conference2019#02

株式会社セレブリックス 今井晶也氏

トップバッターは、株式会社セレブリックスで事業推進室室長を務める今井晶也氏。セレブリックスは企業の営業活動全般を支援している会社で、営業代行から営業コンサルティング、ITツール導入まで幅広く営業をサポートしています。

セレブリックスでは、営業力を高めるために成功例を真似するのではなく、「売れない理由を消していく」という手法を採用しています。そのために一番重要なことが、顧客から「買わない理由を集める」ということ。それらのデータは、営業マン一人ひとりが顧客からヒアリングすることで収集しています。

「営業マンには必ず、では来期予算を組んでいただけますか? と聞きなさいと教えています。そうすると、来期でも予算を組むことは、現時点では考えられない、という回答が出てきたりします。では、お客様が現段階で来期の予算を組みたくないなと感じる理由はどんなところですかと聞くと、買いたくないと感じた真の理由が聞けます」(今井氏)

この「買いたくない」という本当の理由を集めビッグデータとして蓄積し、営業戦略、商品戦略、マーケティング戦略に活用しています。

このように、「売れない理由」を丁寧に分析し、それらを限りなくゼロにすることで、セールスを成長させていくというのが、セレブリックスの基本思想となっているのです。

営業ノウハウをメソッド化した「攻略本」の存在

セレブリックスにおけるセールスイネーブルメントにおいて、一番特徴的なのが、営業におけるノウハウをすべてメソッド化していることです。

Sales Enablement Conference2019#02

セレブリックスでは、営業活動における成功体験および失敗体験をすべて冊子に集約。今井氏によれば「門外不出の営業レシピ。ゲームの攻略本のようなもの」とのこと。この冊子は500ページにも及びます。

さまざまな商材の営業活動を行っている同社には、商材ごとに詳細な営業データが集まります。それらを活かし、ケースごとにどのような営業活動が有効なのかを明文化することで、営業活動の向上を図っているのです。

ただし、これらのデータはあくまでも素材。マネージャーがこれらのデータを基に、いかに営業メンバーを料理していくのか。そこが重要です。

「攻略本と言っているのには理由があります。教科書や説明書は、最初しか読まない。攻略本は問題に直面したときに見るもの。考え方ではなく答えが書かれていなければ意味がありません。もしみなさんの会社で、誰がやっても同じように成果を出すためのメソッドを作るときは、体裁にこだわらず現場の生の声を反映させて、メンバーやリーダーが困ったときに、すぐにそのページにたどり着けるようにするのが大事だと思います」(今井氏)

またセレブリックスでは、このメソッドを定着させるためにオンラインとオフラインを組み合わせた反転式学習を実践しています。eラーニングによる78項目・5時間ほどの動画でメソッドを学び、オフラインによる研修で復習するという形式を導入。これにより、圧倒的に習熟度が高まりました。

オフラインの研修はロールプレイングが中心。このロールプレイングにもコツがあるとのこと。

 

Sales Enablement Conference2019#02

「ロールプレイングは最後までやってはいけません。悪いところがあればそこでいったん止めて、1個だけフィードバックをします。するとその人は、少なくともその部分は次のロールプレイングでクリアできます。これを繰り返すことで、営業活動のなかでお客様が買いたくなくなるポイントがなくなっていきます」(今井氏)

ひとつひとつ悪いところを直していくことで、最終的にすべての悪い部分をなくし、「買いたくなくなるポイント」をゼロにする。そのために、数と体験を徹底的にこなしていくロールプレイングが効果的なようです。

今井氏によれば、セールスイネーブルメントのポイントは「メソッド作り」とのこと。顧客が買わない理由をゼロにする。そのための攻略本を作り、常に最新の状態にアップデートしていくことが、セレブリックスそして今井氏のセールスイネーブルメントなのです。

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