- 更新:2021.03.30
- 公開:2018.06.28
梅雨真っ盛りで、来る日も来る日もどんよりとした曇り空。気分が滅入ってきますね。はぁ…。
なんてため息をついている場合ではなく、ここからビジネスチャンスを生むのがビジネスマン。というのも、問題解決のフレームワークに「空・雨・傘」というのがあるらしいのです。
いったいどんなものなのか調べてみたので解説します!
空を見上げて「こりゃ降りそうだなぁ、傘持っていこ」が問題解決につながる?
さぁ出かけよう、というときに雨が降っていなくても、梅雨の時期ならまずは窓から空を眺めて「雨は降りそうかな?」と考えてみますよね。
そして、たいていはどんよりとした曇り空なので「こりゃ降るな」というわけで「傘を持っていこう」と、傘立てから1本選んで出かけます。
なんでもない梅雨の朝のルーチンですが、これがまさに問題解決のためのフレームワーク「空・雨・傘」なんです。
このルーチンを分解すると、
1.「どんよりと曇った空という事実確認」をして
2.「雨が振りそうだなと解釈」し
3.「傘を持っていこうと判断」している
となります。
これまさに、問題解決に欠かせない3つの要素を含んだフレームワークになっているのです。
すぐに仕事で使える「空・雨・傘」
たとえば、あなたの会社ではウェブサイトからの問い合わせ数が減っていて、上司から「問い合わせ数が増えるようになにか施策を打ってくれ」と頼まれているとします。
あなたは頭を捻って「問い合わせ数の減少を解決するための施策」を考え始めることになりますが、ここで役立つのが「空・雨・傘」のフレームワークです。
まずは現状を分解して「空・雨・傘」にあてはめて考えてみましょう。
1.空=現状確認
ウェブサイト経由の問い合わせ数が減少している
2.雨=解釈
なぜ問い合わせ数が減少しているのか?
3.傘=判断
問い合わせ数の減少を解決するために何が必要なのか?
となります。
「現状確認」は上司からの相談ですでに完了しているので、「解釈」と「判断」をするのがあなたの仕事です。
ここで、あなたは「空=現状確認」した後すぐ「傘=判断」を下そうとしていませんか?
「ウェブ問い合わせが来ない」→「web広告を出す」「webサイトを変更する」などという判断する際に、その根拠を確認していますか?
「空=現状確認」の後、すべきは「雨=解釈」なのです。「問い合わせが来ない」という事実をどう解釈するか?が空・雨・傘のフレームワークのポイントです。
問い合わせが減っているのは、ウェブのアクセス数が減っているのか、アクセス数は同じだがフォームで脱落しているのか?いや、ウェブの掲載されている商品自体に市場のニーズが減って来ているのかもしれない、もしくは、口コミで悪い評判が立っているのかもしれない。
空がどんより曇っていても、雨が降らないと解釈する人もいれば、濡れても良いと判断する人、カッパを着れば良いと判断する人、もちろん傘を持っていく人もいます。どう解釈するかは人によっても、状況によっても異なります。その解釈に役立つのがデータです。
「空・雨・傘」のフレームワークにはデータ活用が有効!
問題を解決するためには、一人で考え込んでいても仕方がないことをこのフレームワークは教えてくれます。
解決策である「傘」を導き出すためには、「雨が降りそうだ」と的確に解釈しなくてはいけませんが、解釈のための材料が自分の中にあるとは限らないからです。
曇り空を見て「雨が降りそうだ」と解釈することは容易でも、問い合わせ数が減少している理由を一人で導くことはできないでしょうし、やるべきではありません。
曇り空を見て「今日は槍が降るかもしれない」と甲冑を着ていくような見当違いをしかねないからです。
Google Analyticsなどのアクセス解析ツールやUIテストの活用、過去の問い合わせの自然文分析などから、なぜ問い合わせが減少しているのかを知らなくてはいけません。
その上で、ようやく「傘」つまりは問い合わせ数の減少の解決策を導き出すことができます。
「空・雨・傘」を意識して確かな仕事を
「空・雨・傘」は、問題解決は「事実確認・解釈・判断」のうちどれが欠けても成立しないことを教えてくれるフレームワークです。
とくに「雨=解釈」の場面ではデータ分析が有効でしょう。問題に突き当たったら、この「空・雨・傘」を思い出してみてください。
(塚岡雄太)