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Slush Tokyo 2018 レポート:リップル社の野望とその仕組み

         

リップル社が提供している3つのプロダクト:xCurrent, xVia, xRapid

弊社には、3種類からなるプロダクトスイートがあります。

1つはxCurrentで、これは主に支払いを行うために銀行によって使用されています。xRapidはXRPを使用した流動性を提供します。そしてxViaはグローバル送金を可能にしています。xViaはネットワークのどこからでもアクセス可能なリアルタイムな流動性を提供しています。これは世界の支払ネットワークへアクセスする1つのAPIとして機能します。xCurrentは、いわばSWIFTのライバルのような存在です。これはメッセージシステムとして機能し、資産の移動を実行する前に双方向へメッセージを送信します。実際にお金が移動する前に、このトランザクションが成功することを確認するため、お金がプッシュされる前にトランザクションを検証します。従来の支払方法は、宛先に向けてお金をプッシュした後、到着するまでの過程でエラーが発生した場合、お金の追跡が必要となります。xCurrentではその問題は発生しません。全ての情報は事前に開示されており、パスは決定しています。支払いは原子的に実行され、全てのお金が移動するか、全く移動しないか、のいずれかしかないため、支払いの途中でお金が止まってしまうことはありません。

xCurrentを使用している会社は主に銀行で、すでに100社を超えています。xRapidはパイロットフェーズにあり、XRPを通じた流動性を実現させようとしています。これが実現すると、送金と同時にお金が移動し、1度の操作で送金は原子的に完了します。これにより流動性コストを下げることが可能となり、オンデマンドによる流動性へのアクセスが可能となります。これは、少額の支払が大量に発生する場合に特に効力を発揮します。現状のシステムでは、金額の小さい1度の支払に対してかかるコストは割高になりがちです。

xRapidの仕組みを説明しましょう。アメリカの銀行から、メキシコの銀行に送金する場合、米ドルをXRPに両替し、XRPをメキシコペソに両替する必要があります。これをつなぎ合わせて考えると、ここには2回の国内での決済が存在します。送金した人は米ドルで送り、受け取る人はペソで受け取ります。そしてXRPの動きは1回のみです。これにより、送金した瞬間に、受け取れる、というシステムが実現しています。ここでの利点は、コストが高くなりがちな国際的な送金過程が省略できる、ということです。移動したのは仮想通貨のLedger上にあるXRPのみとなっています。XRPの移動はとても迅速で、信頼性の高いものです。

XRPとは何か?

それではXRPとは何でしょう?この決算機能を持ったデジタル資産はどんなものなのでしょうか?全てのデジタル資産が同じというわけではありません。デジタル資産にとって重要なのは、どのように使用されるか、です。つまり、このデジタル資産はこの用途に使われる、という専用の用途があるかどうかで価値が決まります。法定紙幣は政府からその価値を受け、その紙幣の使用を強要します。価値は政府によって決められ、管理されます。デジタル資産には暗号化のアルゴリズムによって支えられています。政府や権威は介入せず、参加者全員によって実行される一式のルールがあるだけです。

ビットコインは「Proof of Work」を使用しています。イーサリアムも「Proof of Work」を以前は使用していましたが、今は「Proof of Stake」を使用するように変更しています。XRPはデジタルの同意アルゴリズムを使用します。これは非中央集権性のアルゴリズムで、トランザクションを実行するためには人による同意が必要となります。これはXRPにビットコインよりも強靭な基盤をもたらします。より多くのトランザクション数に対応することができ、低コストによる実行が可能となり、エネルギーの消費量も抑えることができます。確実性もより短い時間で実現できます。ビットコインに確実性を求めることは実質不可能です。30分から1時間、という枠の中であれば、ほぼ確実、というレベルの確実性であれば可能ですが。XRP Ledgerは数秒で確実性を実現可能です。

XRPのパフォーマンス特性を他の暗号通貨と比較すると、他を圧倒していることがわかるかと思います。その差は歴然としています。実行にかかる時間も数秒、または数分の1秒です。その中でも最も大切なのは、これらの数値が予測可能である、ということです。フィーや時間が激しく上下することはありません。XRPのトランザクションレートを見ると、どれだけ一定になっているかがわかるかと思います。よく見ないと個々のトランザクションが認識できないほどです。そして、トランザクションを確立させる際に、迅速な確実性は非常に重要なものです。

今日までの5年間にXRP Ledgerは3500万件のトランザクションを完了させました。XRPは50以上の取引所で売買されています。

つまりXRPこそが支払手段として使用されるべきデジタル資産だと我々は考えています。XRPを通じて金融機関間がつながっているので、現実の世界での支払いはXRPで可能となるのです。RippleNetは支払いに必要な標準化されたAPIを提供するので、リアルタイムで、確実で、コスト効率のよい送金が可能となります。

 
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