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インターネットの登場やスマホの普及など、テクノロジーによって人間の働き方は進化していました。

──では、組織はどうでしょうか?

マイクロマネジメントから脱却したい、全員が得意な分野で活躍できるのが理想、などそれぞれの思いはあるでしょうが、意識的に「自社はどの段階だろうか?」と考えている方はそう多くはないはず。そんな状況のアップデートに役立つのが2014年に米国でリリースされ、2018年には日本で邦訳出版された『Reinventing Organizations(邦題:「ティール組織 ― マネジメントの常識を覆す次世代型組織の出現」)』の考え方です。

本記事では、日本企業の組織づくりについて俯瞰しつつ、同書の提唱した組織論を紹介します。

組織は赤、琥珀、オレンジ、緑、青緑と進化する

みなさんは、マズローの自己実現理論をご存知ですか?

アメリカの心理学者アブラハム・マズローが打ち立てた、人間の欲求は「心理的欲求→安全欲求→社会的欲求→承認欲求→自己実現」と段階ごとに発展していくとする説です。

同説は、科学的裏付けの薄さから、現代では批判されることもあります。しかし、人間の欲求が段階を踏んで発展するという説は“理解・実感”しやすく(だからこそこれだけ人口に膾炙した)、マーケティングの思考ツールとして有効な場面があるのもまた事実です。

そんな段階的な発達の考え方を人間の集まりである「組織」にあてはめたのがアメリカの組織研究者、フレデリック・ラルーが著した『Reinventing Organizations』です。同書では、組織の発達段階を以下の表のようにレッド、アンバー(琥珀)、オレンジ、グリーン、ティール(青緑)の色で5つに分類しています。

段階 概要
レッド(衝動的) アメとムチや暴力など単純な上下関係が支配する段階。ギャングやマフィアなど。
アンバー(順応型) マジョリティー中心の集団の論理固定的な階層が支配する段階。大半の政府機関、公立学校、宗教団体、軍隊など。
オレンジ(達成型) 目標の達成を市場価値とするインセンティブ実力主義が支配する段階。現代のグローバル企業の大半。
グリーン(多元型) 平等と組織で共有されている価値観・文化が支配する段階。サウスウエスト空港(SWA)、ベン&ジェリーズなど
ティール(進化型) 所属するひとり一人が組織の存在目的に耳を傾け、自主経営を行う段階。ビュートゾルフ、FAVIなど。

なお、組織が出来上がる以前の段階には「無色(受動的)」「マゼンタ(神秘的)」の2種類があります。無色はまだ自他の区別もはっきりしておらず、血縁者がほとんどの集団で暮らす段階、マゼンタは数百人の部族などで暮らしているものの因果関係などの科学的思考が身につけられていない段階です。

また、ティール(進化型)を超えて発達した組織の段階も明確に定義されていはいないものの、研究は進められています。

ジョブ型雇用への注目は“アンバー脱却”の流れ?

『Reinventing Organizations』において現代の組織のほとんどはアンバー、オレンジ、グリーンいずれかの段階に当てはまるとされています。

また、現代ほどさまざまな発達段階の組織が入り混じる時代はないとのこと。組織のあり様は、テクノロジー分野における「ムーアの法則」のように指数関数的に進化しており、現代は大きな変化の最中にあるのです。

ときには同じ会社内でアンバー、オレンジ、グリーンの部署が入り混じることもあるでしょう。日本企業に多い“仕事に人をつける”メンバーシップ型雇用は組織の階層が固定的なアンバーになりやすい傾向があります。現在、ジョブ型雇用への注目が増加しているのはアンバーから、オレンジへと組織を進化させ同段階の組織が多いグローバル企業へ成長しようという機運が高まっているからではないでしょうか?(メンバーシップ型雇用・ジョブ型雇用について詳しくはコチラ

ジョブ型雇用は企業にメリットがありますか?

2020年8月31日~9月2日に実施されたエンワールド・ジャパン株式会社の調査によると、外資系企業の約7割、日経企業の約6割が「ジョブ型雇用は企業にメリットがある」と回答している。

引用元:7割の企業が「ジョブ型雇用は企業にメリットがある」と回答 メリットは「専門的なスキル・知識がある即戦力人材の採用」、デメリットは「適性がない時に異動できない」ーエンワールド・ジャパン グローバル企業における「ジョブ型雇用」意識調査ー┃PRTIMES

グリーン組織・ティール組織とは? >>

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