営業チームワークとしてのインサイドセールス【其の四】 | データで越境者に寄り添うメディア データのじかん
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営業チームワークとしてのインサイドセールス【其の四】

         

前回まではインサイドセールスの概要として、担当営業へ内勤営業からの割り振りの流れまでをお話ししました。

今回はそれをマネジメントする立場は、どのような仕組みで効率的、合理的に実施されているのかを確認する方法を説明します。

何を計測するのか?

ビジネスプロセスが適切に動いているのか?は定量的な指標で計測することで確認可能です。では今回のテーマでは何を計測すればそれがわかるのでしょうか?

まず単純に考えると

 1.課題発見、解決策の調査などの見込客の購買に向かう活動量
 2.これらを促進するための自社の活動量

です。

課題発見、解決策の調査などの見込客の購買に向かう活動量

これは顧客が課題発見されたと確認される活動や解決策を見つけたい兆候や見つけたかのチェックです。

例えば、

 ・課題にかんするアンケートで課題の分類やコメントの記録
 ・解決策に関係する資料をダウンロードの有無
 ・解決のためのリソースが準備中であることを示す情報(客先の複数窓口とコンタクトできている=プロジェクトチームがある)

などです。これらの情報が見込客の中で

 ・どれくらいの割合で、
 ・どのくらいの期間で、
 ・どれくらいの量で、

存在してるかを計測し、既存顧客が購買に至るまでの期間と比較することで適正なビジネスプロセスにあるか?または滞っていないかを確認することができます。また顧客からリクエストを受けた質問対応などの消化率、消化期間などを計測することで購買促進を鈍化させていないか?も計測することが可能です。

どうでしょうか?皆様の会社で実現可能ですか?そこまでの情報を管理する仕組みはないし、担当者に徹底した記録をさせるのは不可能であると思われてませんか?

実はある、実現方法

このようなビジネスに関する情報を定量的に記録し重要な要素を計測する手法を、「KPI(重要業績評価指標:Key Performance Indicator)マネジメント」と呼びます。
これまでKPIを利用したマネジメント手法は合理的ではあるが実行が困難と言われてきたり、実際にトライしてみたが挫折されたケースも多くあります。

理由は、効率的にデータを入力し、計測する仕組みがなかったことが大きな要因です。

データ分析を実際に行うためには、

 1.入力
 2.収集
 3.集計
 4.分析

の4つのステップが必要です。

しかし、エクセルなどの汎用ツールを使うと特に1と2が継続的に実施するのが難しいという欠点があります。
このため計測、分析すべき元のデータソースの精度にムラがあったり、量が少ないなどの原因で実施できないことがありましたが、現在エクセル以外のシステムを利用すればは飛躍的に実施することが可能です。

2つのツールを利用する

そのツールとは、

 ・SFA/CRM:見込客の情報と基本的な活動を記録するデータエントリー機能とデータ出力機能の利用
 ・BI(ビジネスインテリジェンス)ツール:データを収集、集計、ビジュアル化する機能の利用

です。

SFA/CRMで、入力に特化した画面で効率的に基本データを入力、BIツールでSFA/CRMツールが出力されたデータを収集、集計、掛け合わせビジュアル化することでKPIマネジメントが実現可能になります。

またこれらのツールはすでに発売されて

 ・モバイルに最適化
 ・クラウド利用での拡張性とコストの低減
 ・テンプレートベースでの運用開始

などの利点をもったツールも思った以上に低価格なものが存在します。

データをいかに利用するか?が企業のマーケティングとセールス力の差別化の基本的な考えになっている今、ぜひ利用すべきタイミングであると言えます。(なお無償で評価版が利用できたりするツールもありますので、導入側のやる気だけが実はできる・できないの境界線でもあります。)

ツールを利用しても忘れてはいけないこと

今回はインサイドセールス編4回目の最終回なのですが、このような新しい業務フォーメーションを組むにあたって、改めて重要なことを説明して締めに入ります。

合理的なプロセスをもとにITを利用して仕組みを構築することがインサイドセールスのポイントですが、顧客側から見たときには「気持ちよい商談の流れ」になっていないと、インサイドセールは逆効果です。

「気持ちよい流れ」とは人と人とのコミュニケーションの流れや間合いの取り方であったりITには落とし込めない部分が多数あります。また大事なコミュニケーションを行うのは人間です、機械ではありません。

合理的な仕組みとはいえ、ギスギスしないようにコントロールしないと「気持ちよい流れ」が作られない「気持ち」でセールスが顧客に接したりする可能性があります。特に内勤営業は人と直接会えないために、より感覚を尖らせて気を使うことも多くなります。これらの状況では「やった仕事が評価されない」ことはモチベーションを低下させずパフォーマンスを下げる要因になります。そうならないように、上記定量的なものはビジネスプロセスの流れをモニタリングするだけではなく、人として評価すべき部分を「確実に評価」して利用することも必要です。

人としてのパフォーマンスを正しく評価することは企業のセールス&マーケティング力を維持する上で必須であると考えた上で、インサイドセールスに取り組むことをお勧めします。

デジタルの仕組みはアナログの仕組みとセットで最大の効果を出すことを忘れずに!をお願いいたします。

 

[著]Wingarc1st Official The BLOG編集部
本記事はウイングアーク1st株式会社の運営するThe BLOGに掲載された記事を許可を得て掲載しています。

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