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 2019年3月22日、東京・新宿にて「WiDS Tokyo@Yokohama City University」が開催された。WiDS(ウィズ)とは“Women in Data Science”の略称で、アメリカ・スタンフォード大学の計算数理工学研究所(ICME:Institute for Computational & Mathematical Engineering)を発祥とする世界的活動である。超スマート社会の担い手となる次世代データサイエンティスト育成のために何が必要なのか。シンポジウム当日の様子から模索したい。

女性データサイエンティストによる「WiDS」初の国内開催

WiDSにはデータサイエンス領域で活躍する女性たちを中心に多様な人々が集い、世界各地でさまざまなシンポジウムを開催している。この日のイベントの主催者は、横浜市立大学データサイエンス推進センターで、WiDSとして、初の日本開催となる。

2018年4月、横浜市立大学に「データサイエンス学部」が開設されたのを契機に、ICMEとの連携の下、同センターと連携協定を結んでいる帝国データバンクの他、多くの協賛団体の協力を得てシンポジウムが開催された。シンポジウムでは、データサイエンス領域で活躍する女性たちによる発表(第1部)と、「アイディア・チャレンジ2019 WiDS Tokyo @ YCU」(第2部)の2部構成で行われた。

当日は「Message from Stanford」としてWiDS ConferenceのCo-DirectorであるStanford ICMEのKaren Matthys教授とJudy Logan教授の動画メッセージが送られた。

第1部冒頭ではWiDSアンバサダーで、横浜市立大学データサイエンス学部准教授の小野陽子氏が主催あいさつを行った。

「データサイエンスを社会に広げていくには、多くの人を巻き込まなければいけません。世界では“Women in”を冠するWiDSシンポジウムやイベントが数多く開催されていて、先日スタンフォード大学で開かれた大会には300人以上が集って全世界10万人以上にストリーミング配信されました。今年度を日本にとっての“WiDS元年”だと捉え、データサイエンティストを志す多くの方々を“ inspire(喚起)”させ、“educate(教育)”し、そして“ support(支援)”する——そんな3本柱の活動を行っていきたい」と会合の趣旨や思いを語った。

日本初のアンバサダーとなった小野陽子准教授(横浜市立大学データサイエンス学部)
渡辺その子氏(文部科学省)

来賓挨拶として、文部科学省大臣官房審議官(科学技術・学術政策局担当)渡辺その子氏より、「未来社会に向けたデータサイエンス人材の育成とジェンダーダイバーシティについて」の講演が行われた。

講演では、超スマート社会、society5.0の時代に求められる人材像、そういった人材育成のために必要なこととして、「データサイエンス」の重要性と解決すべき問題として諸外国と比較して低い日本の女性研究者割合を紹介した。

その後のトークセッション(個別発表)では、教育分野から慶應義塾大学大学院健康マネジメント研究科教授の渡辺美智子氏が、そのために必要なこととして「データサイエンス、とくにデータ活用力強化に向けた日本の教育改革」をテーマにその勘所を解説。
さらに企業内でデータサイエンスを推進したユースケースとして、サイバーエージェント人材科学センターの向坂真弓氏からは「人事におけるデータ活用——人材を科学する」、
NTTドコモ執行役員デジタルマーケティング推進部長の白川貴久子氏からはおのおの「ドコモのデータ活用のあゆみ——軽やかにAIを使いこなそう」と題したセッションを行われた。

左から渡辺美智子氏(慶應義塾大学教授)/向坂真弓氏(株式会社サイバーエージェント)/白川貴久子氏(株式会社NTTドコモ)

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(取材・TEXT:データのじかん編集部+JBPRESS+田口/安田 PHOTO:Inoue Syuhei 企画・構成:野島光太郎)

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