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データサイエンスはリベラルアーツ

3名のセッションの後、小野氏をファシリテーターに、登壇者である渡辺氏・向坂氏・白川氏にステアリングコミッティー(運営委員会)のメンバー——大西佐知子氏(日本電信電話 新ビジネス推進室 地域創生担当統括部長)、小浜立郎氏(マイナビ 執行役員 システム統括本部 本部長)、菅由紀子氏(Rejoui 代表取締役)、武田晴夫氏(日立製作所 理事・技師長、工学博士)、中川みゆき氏(帝国データバンク データソリューション企画部 データソリューション企画課副課長)、樋口知之氏(情報・システム研究機構 統計数理研究所長)——を加え、
「データサイエンスとは何か?」「データサイエンス分野に多くの人材を誘う際の課題」「持続可能な開発目標『SDGs』とデータサイエンティスト」などをテーマにしたパネルディスカッションが行われた。
パネルディスカッションの冒頭、ファシリテーター役・小野氏はマイケル・ギボンズの「モード論」を引用しながら、データサイエンスの特性を踏まえた上で、日本のデータサイエンス教育の課題として「理論体系形成を問題設定に置いた内在的教育から、社会課題や想定される課題解決を問題設定に置いた外在的教育へ」「教育の最終目標は社会問題の発見・解決と新しい価値社会への展開」「研究開発体制も、組織的体制から分野横断的体制へ変わる」など、“モード1”から“モード2”へのシフトを説いた。

データサイエンスおよびデータサイエンス人材の育成は、すべての教育機関・企業組織にとって無関係のトピックではなくなっており、加えてそれはすでに専門的な知見・ノウハウとしてあるものはなく、もはやリベラルアーツ(一般教養)となっているのかもしれない。約2時間行われた第1部を終え、個別発表の登壇者3名は次のようにコメントした。

「データサイエンス教育は、情報操作のスキルでも、数学や統計の手法の話でもない。自分たちの思いをデータのストーリーに乗せ、解析アルゴリズムにまで落とし込めるか。怖がる必要はまったくない。楽しい分野だと理解してほしい」(渡辺氏)

「不思議なことに、社内でデータ活用の仕事に携わるほど、データに振り回されないよう自分の人間力を養わなければいけない、と考えるようになりました。データサイエンスはとにかく『楽しい!』の一言に尽きるので、これからもっと仲間を増やしていきたい」(向坂氏)

「技術は日々進歩しているので、それに伴って専門的な知識習得も必要です。しかし私は、データをもっと軽やかに使いこなす人材に期待しています。人とのコミュニケーションを通じて、もっと自由に『こうしたい』『ああしたい』と実感できる、そんなデータサイエンティストであってほしい」(白川氏)

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(取材・TEXT:データのじかん編集部+JBPRESS+田口/安田 PHOTO:Inoue Syuhei 企画・構成:野島光太郎)

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