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InstagramやTwitterといった大手のSNSのアカウントを複数所有している方も多いと思います。ある調査によれば、Twitterユーザーのおよそ4割が2個以上のアカウントを所有しているといいます。
しかし、すべてのユーザーがそれらのアカウントをうまく管理できているとは限りません。また、一度だけショッピングサイトを利用するために作成したアカウントのように、作ったもののほとんど利用しないうちに登録していたことを忘れてしまったアカウントも数多くあるのではないでしょうか。このようなアカウントも「ゾンビデータ」と呼ばれています。こうした忘れ去られたアカウントは個人情報を抱えながらネット上を徘徊し続けているというわけです。
では、ゾンビと化したアカウントを放置するのにはどのような危険があるのでしょうか。
まず、利用されなくなったアカウントはセキュリティのチェックが甘くなり、第三者が不正にログインしやすくなってしまいます。一度不正にログインされたアカウントからは個人情報や機密情報が簡単に盗み取ることができてしまいます。さらに怖いのが、一度悪用されたアカウントは再び第三者に悪用されやすくなってしまうということです。SNSでしばしば、有名人が不正にログインされ、不適切なコメントを投稿されていることがありますが、一般のユーザーにも同じような状況に陥る危険はあります。むしろ、一般ユーザーのほうが悪質な利用法をされやすいかもしれません。
例えば、Twitterは特にゾンビデータに対して問題意識を持っているようです。2019年11月にTwitterは「6か月以上ログインがなかったアカウントは削除する」という方針を打ち出しています。この方針は亡くなった人のアカウントを消してほしくないと主張する意見が多かったためすぐに取りやめられましたのですが、個人の趣味だけではなく、ビジネスツールとして用いられるSNS上で、不正利用されやすくなったアカウントを管理し続けるメリットはないということなのでしょう。
しかし、一番怖いのが、自分が気付かないうちにアカウントがゾンビ化しているというパターンです。そこで、自分のアカウントがゾンビとなっているかどうか簡単に確認する方法があります。まず、普段利用しているメールボックスの「ログイン通知」をチェックしてみてください。利用した覚えがないアカウントなのに「ログインしました」という通知が来ていた場合、そのアカウントは何者かに不正利用されている可能性が高いです。また、クレジットカードや携帯のキャリア決済の購入履歴をチェックするのも、ゾンビをあぶりだす方法のひとつです。身に覚えのない引き落としがあった場合、あなたのアカウントは不正に利用されている可能性が高いです。その場合はすぐにカード会社や携帯会社に連絡して確認してみてください。
私たちが日々使用しているパソコンやスマホ。便利に利用しているつもりでも、適切に管理しないと実はゾンビを生み出してしまうかもしれません。もしゾンビデータを発見したら、すぐに葬り去るか、再び活用するなりしてゾンビ化することを防ぎましょう!
【参考URL】 ・Zombie❙Wikipedia ・Zombie Data … Draining life byte by byte❙Barracuda ・休眠IDとは?危険性や必要なセキュリティ対策について徹底解説❙Cyber Security.com ・Zombie data: rising from the dead❙Datastreams.io ・クラウドをさまよう “ゾンビアカウント”、その危険性と撃退法❙TechTarget Japan ・情報流出の危険性がある「放置アカウント」、いますぐ削除する2つのステップ❙WIRED
(織田哲平)
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