電子文書管理は、パソコンやスマートフォン、タブレットなどの端末で電子文書を管理することをいいます。紙を使わなくなることから、「ペーパーレス化」と呼ばれる場合もあります。
ビジネスの現場では多くの文書を使うこともあり、営業などで必要な書類を持ち歩くのはとても大変です。急に出先で書類が必要になったときに紙文書では会社へ取りに帰らなければならないこともあります。しかし文書管理ソフトを使って電子文書化しておけば、端末に入れて多くの文書を持ち運ぶことができるので、かさばることもありません。
文書の量が多くなっても、文書管理ソフトの検索機能ですぐに書類を探すことも可能です。また、文書ファイルを共有でき、紙文書のように資源を無駄にすることがありません。電子文書管理で管理対象となる情報は必ずしも文書だけではなく、動画ファイルなども含まれる場合もあります。つまり、より多くの種類の文書を保存・共有できるようになります。文書による説明ではわかりづらいけれど、動画であればすぐに伝わる、という場面では、そのメリットは計り知れないほど大きいでしょう。
電子文書化するメリットは持ち運びの際の身軽さだけではありません。
電子文書はプリントできる環境があれば紙への出力も行えます。会議などで同時に多くの企業に説明が必要な場合は資料を出力して紙文書として配布でき、企業の担当者と1対1で話し合いを行うような場合はタブレット上の電子文書で説明するなど使い分けができるのです。
また電子文書であれば、必要な資料を探すときにも検索方法が多様なので素早く書類を探せます。会社内の関係者のみに配布したいときにも、パスワードなどを使いセキュリティを強化し、機密性を上げられるのも電子文書ならではといえるでしょう。電子文書ならば、社外に向けた公開文書も自社のホームページからダウンロードできるようにしておくことで、会社が休みの日でも、誰でも閲覧が可能になります。
このように電子文書で管理することで、スピーディでスマートな書類管理が行えるのです。しかし、電子文書にはリスクもあります。電子文書を扱うには下記の4つの注意点を意識しておかなければいけません。
1つ目は「改ざん対策」です。電子文書は内容を変更されたとしても修正された箇所が特定できない場合もあり、改ざんされる可能性があることです。電子文書に変更を加えた記録が残るシステムを導入することで、改ざんのリスクを防止できます。
2つ目は、「閲覧方法」です。参照するためのデバイスや環境がなければデータの閲覧ができないことです。電子文書の閲覧にはディスプレイに表示させたり、紙に印刷する必要があるため、USBなどの記録デバイスで電子文書を持ち運んでいた場合、外出先に端末がないと見ることができません。
3つ目は、「ファイリング」です。電子文書を管理する際には、欲しい文書が簡単に探せる環境を作っておくことが大切です。うまくファイリングされていない電子書籍を見つけ出すのは非常に困難です。関連書類をまとめておくことでよりスピーディに探すことができるようになります。また、名前の付け方をルール化する、タグ付けを行う、などを徹底することで、検索機能を効率よく活用できる状態を保つこともとても大切です。
4つ目は、「セキュリティ」です。機密性が高い書類はセキュリティを強化する必要があります。オンラインで端末やデバイスがつながっている場合や、外部の人にデータが持ち出された場合、セキュリティを強化していれば情報が漏れる可能性を低減できます。具体的には、暗号化する、パスワードをかける、などのセキュリティ対策が効果的です。
「改ざん対策」「閲覧方法」「ファイリング」「セキュリティ」を強化・管理し、安全で便利な電子文書をビジネスに取り入れていきましょう。
(データのじかん編集部)
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