急成長産業である民間宇宙開発の実態とは?人類の夢、宇宙旅行の値段も調査 | ページ 2 | データで越境者に寄り添うメディア データのじかん
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急成長産業である民間宇宙開発の実態とは?人類の夢、宇宙旅行の値段も調査

         

注目が高まる、民間企業が手がけるロケット打ち上げ

宇宙開発産業のうち、近年、スタートアップなどが手がける製品のニュースで注目を集めているのが、ロケット打ち上げサービスです。

最近では、ホリエモンこと堀江貴文氏が創設したスタートアップ「インターステラテクノロジズ」が小型ロケット「MO(モ)MO(モ)」3号機の打ち上げを成功させ、その後、総額12.2億円の資金調達を発表するなど、日本でも新たな動きが期待できる産業でもあります。

ロケット打ち上げに取り組む民間企業の中で、世界的にも注目度が高いのが自動運転自動車のスタートアップ「テスラ」のCEOとして知られる起業家、イーロン・マスクが率いる宇宙開発企業、「スペースX」です。同社は、2016年、「ファルコン・ナイン」と呼ばれるロケットの海上着陸を実現し、昨年には宇宙旅行を前提とした大型ロケット、「ファルコン・ヘビー」の打ち上げに成功するなど、着実に実績をあげています。

しかし、ロケットの打ち上げ、と一口にはいうものの一機打ち上げるための費用はまちまちです。打ち上げだけを目的とした小型ロケットは数千万円程度、宇宙旅行を目的とした大型で着陸可能なロケットならば数億円となります。

さらに公開されている情報の中では、スペースXが2016年、ロケット一機あたり、打ち上げ込みの価格を発表していましたのでご紹介します!

海上着陸の実績を持つ「ファルコン・ナイン」が6200万ドル(約65億円)、宇宙旅行も可能な大型の「ファルコン・ヘビー」が9000万ドル(約95億円)だということです。ちなみに、複数機の契約での割引などもあるそうです!まとめ買いでお得、という言葉もロケットが対象になるとなんとも重みが変わりそうですね。

夢の宇宙旅行、その価格は?

これまでに民間で宇宙旅行に行ったことがあるのは、カナダのエンターテイメント集団「シルク・ドゥ・ソレイユ」の創業者であるギー・ラリベルテ氏のみです。ラリベルテ氏は2009年9月30日に3500万ドル(当時のレートで約31億円)を支払いロシアの宇宙船ソユーズに搭乗、11日間の旅を終え、同10月11日に地球に帰還したそうです。

一方で、日本でも昨年9月、スペースXが企画する月周回飛行の乗員として「ZOZO」の創業者であり、代表取締役社長の前澤友作氏が選ばれたことが大きく話題を呼びました。この旅行にあたり、前澤氏は「#dearMoon」という名を冠したプロジェクトを発表しました。それが若干名(6〜8人)のアーティストを宇宙旅行に同行させる、というものです。この旅行に関する費用については、「答えられない」、ということですが、数十億円規模のプロジェクトとなると考えられます。

多くの人の夢である宇宙旅行は、ラリベルテ氏や前澤氏のようなビリオネアでないと実現不可能なのだろうか?

なんて思った方には朗報です。現在、25万ドル(約2600万円)でいける宇宙旅行プランが発売されています。この宇宙旅行を企画したのは宇宙旅行事業を手がけるアメリカの企業「ヴァージン・ギャラクティック」。日本の仲介会社によると、乗客は、旅行前に「スペースポートアメリカ」にて3日間の事前トレーニングプログラムと専門医による健康診断を受けるそう。しっかり前準備をこなしたら、6名乗りの大型宇宙船「スペースシップ2」に搭乗し、高度100キロを目指します。

目的の高度まで到達したら、無重力を4分間体験し、地球に帰還する、という旅程になっているそうです。早ければ、今年度中にも実現するというこのツアーの約2600万円で4分間の無重力、という破格の値段をどう思うかは人それぞれだと思いますが、これまで民間では一人しか体験したことのない宇宙を旅できる価値はお金には変えられないものなのかもしれません。

おわりに

1961年に人類が初めて有人宇宙飛行を実現してから半世紀以上が経ちましたが、今なお、ほとんどの人にとって宇宙旅行は叶えるのが難しい夢です。

しかし、先日、ロケット打ち上げに成功したインターステラテクノロジズが、安価で安全なロケットの制作に力を入れていたり、スペースXが複数回の宇宙旅行に耐えられるロケットの開発を目指していたり、と宇宙旅行の費用削減についての取り組みは盛んに行われています。
また、まだまだ未開拓の宇宙に関する事業はこれからますます成長していく注目の産業でもあります。

個人の夢としてもビジネスとしても、様々な希望に溢れている宇宙産業。まずは、前澤氏はじめ、これから宇宙旅行に旅立つ人々がどんな体験を語ってくれるのか、楽しみにしながら動向を見守っていきましょう!

参考引用サイト
・世界の宇宙政策・予算の現状
世界の宇宙産業動向 - 日本航空宇宙工業会
State of the Satellite Industry Report - Satellite Industry Association
来年にも「宇宙旅行」が実現へ、チケットは2800万円 | Forbes Japan
SpaceX、ロケット打ち上げの価格表を発表 | ライフハッカー
宇宙旅行のご案内|クラブツーリズム・スペースツアーズ
堀江貴文氏創業の宇宙開発スタートアップ・インターステラテクノロジズが12.2億円を調達 | TechCrunch 
民間人宇宙旅行者のラリベルテ氏、無事地球に帰還

(大藤ヨシヲ)

 
5年間で30%以上売り上げが伸びている?成長産業としての宇宙開発

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