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一方で、選挙結果がなかなか見えない、という選挙も少なくありません。例えば、2020年11月に開票された「大阪都構想」の賛否を問う住民投票では、開票率73%になった22時時点でも賛成と反対、どちらが勝つか判断できない状況でした。
その理由としては結果が超僅差だった、ということが理由に挙げられます。
このとき、「反対」は69万2996票(50.6%)、「賛成」は67万5829票(49.4%)とその差はわずか1.2%の大接戦でした。
また同年に開催されたアメリカ大統領選挙では「選挙人」という制度があり、それによってなかなか得票状況が見えにくくなっています。
この制度は全米50州に連邦議会の上下両院議員と同数の選挙人が、首都ワシントンには特別区として3人の選挙人が割り振られており、その地域ごとの得票数に応じて、勝った候補がその州の選挙人を総取りします。(総取り制度ではない州も一部にあります。)そのため単純な得票数だけでなく、「どの州の得票数か」という点も変数として考慮しなくてはならないため、結果を予想することが難しくなるのです。
実際2016年の大統領選挙では、トランプ氏が得票数では下回ったものの、選挙人の多い州で競り勝ちました。
しかし、こうした現状に疑問を呈する声も少なくなく、一部の州では大統領選において、州内の集計結果にかかわらず、全米の得票総数トップの候補がその州に割り当てられた選挙人を獲得する、という「全国一般投票州際協定」への加入が表明されており、今後「選挙人」制度は実質廃止となっていくと予想されています。
今回は選挙結果がすべての票を開票する前に判断できる理由とその仕組み、そして逆に選挙結果をなかなか出せない場合はどんな場合なのか、を調べました。
こうしたことを知っておくことで選挙の際、より納得感をもって開票速報などをみることができるのではないでしょうか?
【参考引用サイト】 ・アンケート調査は400人が妥当か? | DATA自由自在 ・NORMINV - ドキュメント エディタ ヘルプ - Google Support ・「開票5%で当確」の不思議。統計学ってどういう学問? ・なぜ開票率1%で当確が出るのか? ・RAND 関数 - Office サポート - Microsoft Support ・「大阪都構想」 民意は大阪市存続を求めた | 特集記事 | NHK ・大阪都構想 - 朝日新聞デジタル ・アメリカ大統領選のしくみ 州ごとの「選挙人」って?
(大藤ヨシヲ)
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