

クリスマスの時期がやってきました。
毎年この時期になると思うのですが、クリスマスケーキって、こんなに高かったでしょうか?
ところで、みなさんはなぜクリスマスにケーキを食べるのか、ご存じでしょうか。
実はこれ、日本独自の文化だと言われています。キリスト教の行事とケーキは本来そこまで強い結びつきがあるわけではなく、「特別な日=甘いもの」という感覚と洋菓子文化が結びついて定着したものだそうです。
そう考えると、毎年なんとなくケーキ売り場をのぞいてしまうのも、長年刷り込まれた季節の風物詩なのかもしれません。
そして、年々ケーキが高く感じられる理由も、実はそれほど難しい話ではありません。小麦や砂糖、バター、生クリームといった原材料価格の上昇に加え、光熱費や人件費も上がり続けています。見た目は変わらなくても、中身はしっかり“時代の価格”になっている、というわけです。
それではまず、今回紹介する記事をダイジェストで紹介します!!
2025年10月、日本に初めて女性の首相が誕生しました。高市早苗氏の内閣総理大臣就任は、データ上も社会上もひとつの「変化」を刻んだ出来事です。今回は、「2025年のジェンダー・ギャップ指数から世界を見る」番外編として、高市氏の首相就任が日本に与える影響について考えていきます。「データ」としてのジェンダー・ギャップ指数(GGI)の政治分野スコアへの影響。高市氏の政策姿勢やスタイルが、日本という国に与える「実態」としての影響。これまでこの連載で扱ってきたこのふたつの視点から、日本初の女性首相誕生について考察してみたいと思います。 (・・詳しくはこちらへ)
2025年は「AIエージェント元年」と呼ばれるようになりました。今年のAI関連展示会では、AIエージェントが一つのキーワードとなり、出展企業のブースや看板にその言葉を見かけない方が珍しいほどの盛り上がりを見せています。ただし上半期までは、自社で実際にAIエージェントを活用していないIT企業が、概念や将来性を前面に打ち出して訴求するケースも少なくありませんでした。ところが下半期に入ると、実運用の実績を伴って「すでに稼働している」と語る企業が徐々に増え、状況は変化しつつあります。本記事では、OpenAIとGoogleが相次いで発表したAIエージェント関連の新たな動きを取り上げます。まずはOpenAIの発表内容を整理し、その上で、生成AIブームの中で顕在化してきたAI業界の投資状況や、過熱とも言える資金流入の実態について解説していきます。 (・・詳しくはこちらへ)
「このメッセージを見たら削除して」「あのやりとりは消しておこう……」。そんなふうに対処すれば、やりとりのデータはなかったことになる――そう思っていませんか。それは完全な誤解です。誰もがスマートフォンやPCで日常的に情報をやり取りする現代では、デジタル機器を用いた犯罪や不正行為が増加しています。そうした背景から注目を集めている技術が「デジタルフォレンジック」です。サイバー攻撃が増加し、一般企業においてもCSIRT(Computer Security Incident Response Team:セキュリティ対応の専門チーム)を設置することが当たり前になりつつある今、デジタルフォレンジックに関する基本的な知識は、誰にとっても押さえておいて損はありません。本記事では、デジタルフォレンジックの意味から、実際に技術が活用された事例、さらには具体的な手法に至るまで、まとめて解説します。 (・・詳しくはこちらへ)
ペロブスカイト太陽電池とは、「塗るだけでつくれる新世代の太陽電池」として注目される技術です。従来のシリコン型とは異なり、インクのような材料を薄く塗布して発電層を形成できるため、軽量・柔軟・低コストといった特性を持ち、将来的なエネルギー発電のあり方に革新をもたらす可能性があると期待されています。今回の ちょびっとラビット耳よりラピッドニュース #059 では、ウサギ社長がそんなペロブスカイト太陽電池の基礎からポイントまでを、面白おかしく、そして分かりやすく解説します。これまであまり聞いたことのない技術も、ウサギ社長の視点で知識としてぐっと身近になりますので、ぜひ楽しみながらお読みください。 (・・詳しくはこちらへ)
データのじかんNewsのバックナンバーはこちら
2025.12.18 公開

本記事は、日本で初めて女性首相が誕生したという歴史的出来事を、感情論ではなく「コンテキスト」と「データ」の両面から読み解く試みです。明治期に内閣制度が始まってから140年、女性が国家元首に就いたという事実は、世界経済フォーラムが公表するジェンダー・ギャップ指数(GGI)において、日本の政治分野のデータを初めて動かしました。数値上の変化は小さく見えるものの、「0が1になる」ことの意味は極めて大きく、この事実は今後50年間、日本のデータとして蓄積され続けます。
一方で、データの変化がそのまま社会の変革を意味するわけではありません。高市早苗氏の歩みや発言、政策姿勢をたどることで、日本の政治がいまだ「男並み標準モデル」や長時間労働を前提とした価値観から十分に脱却できていない現実も浮かび上がります。また、保守派女性リーダーの誕生は、「女性リーダー=リベラル」という従来のジェンダー観やフェミニズムの枠組みそのものに再考を迫るものでもあります。
本稿では、ジェンダー平等政策の進展可否だけでなく、外交・経済・社会的対話、若年層の政治関心といった複数の視点から、この出来事が日本社会にもたらす影響を検証します。女性首相誕生をゴールとせず、データと実態を往復しながら、社会がどのように変化していくのかを捉え直すための一編です。
2025.12.19 公開

本記事では、大学講師のチクタク先生と大学院生のサルくんの対話を通じて、現在のAIエージェント開発の最前線と、過熱するAI投資の実態を多角的に読み解きます。前半では、OpenAIが発表したAgentKitやAgent Builder、GPT-5 Pro APIといった新たな開発ツール群を取り上げ、専門的なプログラミング知識がなくても実用的なAIエージェントを構築・運用できる時代が到来しつつあることを紹介します。また、高精度な動画生成AI「Sora2」がもたらすインパクトと、その裏に潜む著作権や電力消費といった課題にも言及します。
一方で記事は、生成AIブームの陰にある「失敗」と「投資」にも踏み込みます。MITの調査で明らかになった生成AIプロジェクトの高い失敗率や、その原因がAI技術そのものではなく、企業側の導入手法にある点を指摘しつつ、それでもなお衰えない米国企業の投資意欲を描き出します。さらに、OpenAIやAIインフラ企業に向けられる数千億ドル規模の資金投入を「AIバブル」と捉え、その持続可能性に疑問を投げかけます。
本稿は、AIバブルがいずれ崩壊するとしても、そこで生まれたテクノロジーの価値は失われず、AIの進化自体は止まらないという視点で締めくくられます。技術革新と投資熱狂を切り分けながら、AI時代の現在地を冷静に見極めるための一編です。
2025.12.19 公開

本記事では、サイバー攻撃や内部不正が増加する現代において重要性を高めている「デジタルフォレンジック」について、その基礎から実務での活用までを体系的に解説します。デジタルフォレンジックとは、PCやスマートフォン、サーバーなどに残されたデータを収集・解析し、インシデントの原因や経緯を客観的な証拠として明らかにする技術です。もともとは法執行機関を中心に発展してきましたが、現在では一般企業におけるセキュリティインシデント対応や法的リスク対策として不可欠な存在となっています。
記事では、フォレンジック調査の流れを「初動対応」「証拠保全」「データ分析」「報告と再発防止」の4ステップに分け、証拠を壊さないための初期対応の重要性や、ハッシュ値を用いた改ざん防止など、実務上のポイントを具体的に紹介します。あわせて、FTK、EnCase、Magnet AXIOMといった代表的なフォレンジックツールの特徴や用途にも触れ、調査対象や目的に応じた使い分けの考え方を整理しています。
さらに、ランサムウェア被害、内部不正、裁判対応といった具体的な事例を通じて、デジタルフォレンジックが再発防止や説明責任の確保にどのように役立つのかを示します。目に見えない脅威に対し、事実を「見える化」する技術として、企業が備えておくべき実践的な知識をまとめた一編です。
2025.12.17 公開

今回の『ちょびっとラビット耳よりラピッドニュース』では、ウサギ社長が話題の次世代太陽電池「ペロブスカイト太陽電池」を、ユーモアを交えながら分かりやすく解説します。発端となったのは、再生可能エネルギーを巡る国会での発言で、高市早苗首相が、日本で発明されたペロブスカイト太陽電池の普及と海外展開に言及したことでした。本稿では、この発言を手がかりに、多くの人にとって馴染みの薄いペロブスカイト太陽電池の基礎から、その可能性と課題までを丁寧に紐解いていきます。
ペロブスカイト太陽電池は、インクのような材料を塗布して作れる軽量・柔軟な太陽電池で、屋根や壁、窓など、これまで設置が難しかった場所での発電が期待されています。一方で、水や湿気に弱い耐久性の問題や、鉛を含む材料の安全性といった課題も抱えています。しかし、2009年以降わずか十数年で発電効率が飛躍的に向上している点は特筆すべきであり、従来のシリコン太陽電池とは異なるスピードで進化を遂げています。
さらに本記事では、この技術が桐蔭横浜大学の宮坂力教授によって世界で初めて提案された「日本発」の研究成果であることにも触れ、エネルギー問題と人々の暮らしを結び付けて考える視点を提示します。ペロブスカイト太陽電池が将来、私たちの生活にどのような変化をもたらすのかを考えるきっかけとなる一編です。

今回紹介した『ちょびっとラビット耳よりラピッドニュース』では、ペロブスカイト太陽電池という次世代の太陽電池について紹介させて頂きました。
筆者は物性工学系の学科出身で、在学中に所属していた研究室の実験棟の屋上には、数多くの太陽電池が並べられていました。現在では、多くの住宅の屋根に太陽電池が設置され、実際に発電が行われる光景も珍しくありません。
記事中でも触れましたが、筆者が大学生だった当時の太陽電池の変換効率は3%程度にとどまっており、家庭で使用する電力を賄うにはとても代替にならない、というのが研究者側の率直な感覚でした。そのため、当時は今ほど注目される存在ではありませんでした。
今回紹介したペロブスカイト太陽電池の実用化には、耐久性や材料面など、さまざまなハードルが存在します。しかし、長年工学分野に携わってきた筆者の感覚としては、こうした課題は、解決策を積み重ねながら時間をかけて継続していくことで、すなわち「時間の経過」が解決してくれるものだと感じています。
液晶ディスプレイやフラッシュメモリも、発明当初は実用には程遠い技術でした。それらの歴史を振り返ると、あと30年も経てば、ペロブスカイト太陽電池が貼られたビルや住宅が当たり前の風景になっていても、不思議ではないのではないでしょうか。
効率や実用性だけを基準にしていれば、こうした技術はそもそも生まれなかったのかもしれません。「役に立つかどうか分からない発見」をまず世に出し、そこから時間をかけて磨き上げていくこと——実用性を一時的に無視した発見こそが、イノベーションの出発点なのではないかと、今回あらためて感じました。
それでは次回も「データのじかんNews」をよろしくお願いします!

データのじかんは、テクノロジーやデータで、ビジネスや社会を変え、文化をつくりあげようとする越境者のみなさまに寄り添うメディアです。
越境者の興味・関心を高める話題や越境者の思考を発信するレポート、あるいは越境者の負担を減らすアイデアや越境者の拠り所となる居場所などを具体的なコンテンツとして提供することで、データのじかんは現状の日本にあるさまざまなギャップを埋めていきたいと考えています。
(畑中 一平)
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