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データ活用を考えるDEKIRU CAFE 第3回:「データ」の“分析”に必要な“仮説”とは?

         

東京都渋谷区某所にある「DEKIRU CAFE」。ここに通うことで、「データ」に気づき、自分なりの見方が身に付くことで、ただ膨大な「データ」の中をさまようだけではない、「データ」活用の入口が見えてきた。だが、感覚では分かった気がするものの、それを他人に説明しようとすると実績のない自分には、まだまだ難しい……。悩んだ時は、マスターに相談しに行こう。

「結局何の役に立つの?」にどう答えたらいいのか

マスター
もう、ずいぶん「データ」の活用についての理解は進んだのでは?
悩む人Aさん
自分の業務と「データ」との関わりを意識することは日常化しました。でも、同僚や上職にそれを話しても、「結局、何の役に立つの?」と聞かれると、まだうまく説明ができません。
マスター
「何の役に」という質問は、個別の具体例をイメージしているよね。もっと根本的な「何のために」というのは、考えたことがある?
悩む人Aさん
「データ」の話を聞いたり、考えたりするのは、自分の業務のためにと思うとモチベーションも維持できます。でも、実際に前回のような必要な「データ」を構造化しようという話は、僕個人の業務を超えていますし、他の人に同じ問題意識を持ってもらうのは難しいですね。今まで通りで問題を感じていないと言う人もいますし。
マスター
自分の業務は、会社の仕事の一部分だからね。そこだけを改善する何かを求めてもなかなか先には進まないと思うよ。前回、「誰が、何のために、どう使うか」が、必要な「データ」にたどり着く道筋になると話したけど、「自分が自分のために」ではだめ。
悩む人Aさん
「データ」にもとづく提案が周囲の共感を得ることにつながるのと同じで、目的も部門や会社という視野が必要だということですよね。それは分かるのですが、どうしたらそれが可能になるのかがまだ分かりません。
マスター
そのコツとも言えるのが、仮説を立てることなんだ。もっと簡単に言えば、目標を立てることかな。ゴールが明確なら、いくつかの道順が見えてくる。その中で何が最適かを説明できる方法は、たった1つしかない。
悩む人Aさん
やはり、これも「データ」にもとづいた説明ですね。多くの「データ」や時系列の「データ」を深掘りして考える大切さも前回理解しました。でも、それって「データ」を見ると言うより、分析することですよね? 僕にできることなんでしょうか?

求める効果を設定し、それにつながる関係を洗い出す

マスター
飲み会の幹事をすることになったなら、どうやって場所を決める?
悩む人Aさん
ネットの口コミサイトを利用します。
マスター
その時、店のジャンル、場所、予算、他にどんな点で判断する? 評価の平均点?
求める効果を設定し、それにつながる関係を洗い出す
悩む人Aさん
平均点はあまり気にしません。個別の口コミや写真を参考にします。投稿者の主観や店への悪口とかではなく、淡々とした説明に注目します。冷静な説明内容で、複数の投稿で同一のことが書かれていたら、それが一番信用できますね。
マスター
それはもう、完全に「データ」を分析しているのと同じ。予算の目安があり、メンバーの集まりやすい場所を考え、みんなが満足するという目的のために必要な「データ」を分類して比較して判断する。
悩む人Aさん
でも、とくに仮説を何か立てている気はしません。せいぜい、「データ」を整理しているだけのような……。
求める効果を設定し、それにつながる関係を洗い出す
マスター
この場合の仮説は、実はもう1つ君が持っているデータ、飲み会のメンバーがどんな店なら満足するかにもとづいているんだ。もし、そこが落ちていたら、いくら口コミサイトの「データ」を整理しても判断基準がないからね。「飲み会」で求める効果は「参加者の満足」。そのための店の情報の中にある料理、雰囲気、評判などの関係性を洗い出せば、参加者から「なぜ、この店を選んだのか?」と聞かれても、相手を納得させる説明ができるはずだよ。このように仮説を立てるという行為はわりとよくやっていることなんだ。
悩む人Aさん
んー。まだ、ちょっとそれと業務での「データ」活用に必要な分析があまり一致していませんね。
マスター
1つを聞いて分かった気にならないというのは、君が「データ」についてかなり深く考え始めてる証拠だよ。いろいろなことを聞いてしっかり自分の考えにする。それも「データ」活用の大きな一歩なんだから。

【次回の「DEKIRU CAFE」は】
「データ」活用に王道はない?
 
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