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「データ」という言葉もそうですが、知っているようで知らない言葉、改めて意味を問われると即答できない用語は意外と多いものです。

たとえば、「デジタルとアナログの違いを教えてください」と聞かれたら、皆さんはどう答えるでしょうか?

デジタルとアナログの違い

アナログとデジタルの違いをざっくり言うと、連続的なデータを扱うのがアナログで、段階的なデータを扱うのがデジタル、と言えます。

アナログの場合、0と1の間にある1/2も0.007も0.99999999999…..もすべて含む連続量を、わかりやすい別の連続量に置き換えて表現します。例えば、アナログ時計の場合、1秒も0.0005秒も10分も、動き続ける2つの針の角度で表現しています。「デジタルに比べるとアナログの方が情報量が多い」といわれるのはこのためです。

Wikipediaによる「アナログ」の解説ページを見ると、次のようにあります。

アナログ(英: analog、英語発音: [ˈænəˌlɔːg] アナローグ)は、連続した量(例えば時間)を他の連続した量(例えば角度)で表示すること。デジタルが連続量をとびとびな値(離散的な数値)として表現(標本化・量子化)することと対比される。時計や温度計などがその例である。 日本版Wikipedia「アナログ」より転載

一方で、デジタルは、すべてのデータを0か1で処理します。よく「コンピュータは二進法を使ってデータを処理する」といわれますが、まさにそのとおりで、コンピュータでデータを処理する時にはすべて0か1、すなわち整数に置き換えています。これを量子化と呼びます。なので、デジタル時計は1秒以下の単位は通常表示されておらず、0.0から0.9秒までの間は表記が変わらないことがほとんどです。(ストップウォッチなど0.1秒以下の単位があるものは除きます。)

そう言われてもいまいちピンとこない人も多いかと思うので、アナログ、デジタルをそれぞれ波形で見てみましょう。

アナログはこのような正弦波(sine wave)と呼ばれる滑らかな線。

一方で、デジタルはこのような矩形波(くけいは、Square wave)と呼ばれるカクカクとした線で表現されます。

なんとなくこれでイメージが付くかと思いますが、実際にデジタルとアナログそれぞれの波形の音の違いを検証した動画を見つけたので、興味のある方は見てみてください。

英語の動画なので、簡単に概要を説明すると、100khzから始まって、1000khz、2000khzとだんだん高い音を再生していき、高い音域になるにつれて、デジタルの音とアナログの音の違いはわかりにくくなる、ということをデモンストレーションしています。

かつてコンピュータゲームが出始めたころは、描画機能が乏しく、紙に描いたような絵をディスプレイで再現できませんでした。30代以上の方ならば、カクカクとしたドットの色だけしかないキャラクターが動くゲームに見覚えがあるかもしれません。なめらかな線や微細なグラデーションなどアナログの絵を0と1だけで再現することは非常に難しかったのです(現在は、色や線の変化は「誤差」ということで処理し、アナログの持つ表現や質感に近づけることが可能になりました)。

デジタルとアナログの語源

実は「デジタル」という単語は、データと同じくラテン語由来の言葉です。もともとはラテン語で指を意味する「digitus」から来ており、数を数える時に指を使っていたことからバラバラの数(=離散した数)を意味するようになったそうです。

対して「アナログ」は、ギリシャ語で「比例」という意味を持つ「αναλογία」に由来があるとされています。このギリシャ語は、英語で「類似、相似、比喩」を意味する「analogy」になり、それが転じてアナログ(analog)になったそうです。デジタルが「バラバラ」であることに対し、アナログは「並べると似ている、関連がある」という意味を持ち、連続性がポイントになります。

そろばんはデジタル?囲碁は?

アナログかデジタルかの話でよく話題に上るのが、そろばんはデジタルか否か、という話ですが、結論から言うと、そろばんは、数字を段階的に表現しているため、デジタル機器に分類されます。同様に、囲碁も範囲が区切られた盤面上で、白と黒が順番に石を置いていく、という段階的に進んでいくゲームなので、その構造はデジタルである、と言えます。

テレビゲームが流行し始めた頃から、コンピューターを使用しないボードゲームはアナログという意識が世の中に浸透してしまったため、勘違いしている人も多いですが、デジタルかアナログかは構造上の話なので、注意が必要です!

デジタル・アナログのメリット、そしてデメリット

デジタルとアナログの構造上の違いについて紹介してきましたが、データとして扱う場合に、両者にはメリット、デメリットがあります。

デジタルはデータを数値化して記録したものであるため、「正確である」「劣化しにくい」「コピーによる劣化がない」「伝送による劣化がない」「再現性が高い」などのメリットがあります。また、デジタルで記録された情報はなんらかの原因で再生不能になってしまうこともあるため、テレビ取材やインタビュー取材などの現場では、いざと言う時にデータの修復が可能なテープ(場合によってはカセットテープ)を使用している場合もあります。データが飛ぶ可能性はデジタルの大きなデメリットの一つと言えるでしょう。

一方で、アナログは情報量が多く、表現も豊かな反面、再現性が乏しく、コピーしにくい・劣化しやすいのが欠点ですが、情報が全て飛ぶことは稀であり、部分的に修復できることも多いため、その確実性が重宝される場合も多々あります。

まとめ

アナログ、デジタルのそれぞれの定義、メリット、デメリットを紹介してみましたが、いかがだったでしょうか?

もちろん、どちらか一方が絶対的に優れているわけではないので、時と場合、そして求められている特性によってデジタルの方がよかったり、アナログの方がよかったりするかとは思いますが、用途によって上手に使い分けてみてください。

(岩崎史絵)

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