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人事部門は“事務屋”ではなく戦略性のある部門、
それが経営者のホンネ

「①人事情報の一元化」→「②データ活用」→「③自動化と予測」、とステップアップしていくことで、HRの世界はどのように変わるのでしょうか。

先にお話した通り、広義の意味での「タレントマネジメント」とは、中長期的な経営戦略が前提にあり、それを実現するために人材のタレント性に着目、人材の採用・配置・評価・育成を行う施策です。しかし、タレントマネジメントの可能性はそれだけではないと私は考えます。

①から③の三つのフェーズを達成することによって人材を資源として捉え、従業員のタレント性にフォーカスして戦略を新たに立てる——そんな“人から逆算したアプローチ”も可能になると考えています。そうなれば従業員のみならず、アルバイト、パートスタッフや協力会社、関係機関、または退職者などのタレント性も貴重な人事情報になっていくかもしれません。

当社はそんなタレントマネジメントを実現するHRTech活用のユースケースとして、HRオートメーションシステム「sai*reco」(サイレコ)を開発・展開しています。このサービスでは、各領域に特化した企業との連携で「HRコックピット」を構築し、フェーズ1に当たって人事部門の人事情報の収集・蓄積作業の業務効率化を図るとともに、蓄積データを自在に抽出することでフェーズ2以降のデータ活用(タレントマネジメント)を実現、さらに先々では人事情報からの自動化・予測も可能にします。

日本企業の人事部門担当者は日々の業務に忙殺され、中長期的な施策の検討すらできない職務環境に置かれています。また経営者が経営戦略を掲げても、それをどのようにして人事・人材の戦略に落とし込めばよいのか分からない。さらには対処策についても、求人広告媒体への掲出あるいは人材紹介といった、人材の調達による対処が大部分を占めているのも現状です。

しかし、私が日頃お会いしている多くの経営者のホンネは「人事部門を事務屋で終わせたくない」というものです。労働環境が激しく変化する日本において、今HRTech活用を通じ、人事のあり方を考え直す時が今まさに来ているといえるでしょう。

お話をお伺いしたDataLover:
株式会社アクティブアンドカンパニー代表取締役社長 兼 CEO 大野順也

1974年生まれ。兵庫県出身。株式会社パソナ(現パソナグループ)で営業部を経験後、営業推進、営業企画部門を歴任し、同社関連会社の立ち上げなども手掛ける。後に、トーマツ・コンサルティング株式会社(現デロイト・トーマツコンサルティング株式会社)にて、組織・人事コンサルティングに従事。2006年1月に、株式会社アクティブ アンド カンパニー創立・設立。著書に「タレントマネジメント概論(ダイヤモンド社)」がある。

(取材・TEXT:データのじかん編集部+JBPRESS+田口/安田  PHOTO:Inoue Syuhei  企画・編集:野島光太郎)

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