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ITベンダが農業クラウドに参入!なぜクラウドと農業は相性が良いのか

         

TPP(環太平洋戦略的経済連携協定)が大筋で合意されました。TPPとは、貿易の自由化を目指して関税の撤廃や貿易振興による巨大経済圏をつくる構想で、12カ国(シンガポール、ニュージーランド、チリ、ブルネイ、米国、オーストラリア、ペルー、ベトナム、マレーシア、メキシコ、カナダ、日本:参加順)が参加しています。この 12カ国合計のGDP は世界の約 4割を占めています。具体的な発動は、各国がそれぞれの国会でこれを承認する必要があります。

(参考情報:外務省ウェブサイト TPP協定交渉 )

TPPで最も影響を受けると言われているのが、日本の農業です。
特にコメやミカンなどは言うまでもなく、畜産も厳しいと言われています。特に日本は、耕作面積が狭いため生産性を上げるのが難しく、また、海外市場と比べると農産物に対する過剰な品質管理要求があります。さらに農業従事者の高齢化や人手不足が問題となっているなど、今後さらに状況は悪化すると予測されています。

こうした厳しい農業ビジネス環境ですが、これを打開する手段として IT技術の導入、特にクラウドを利用した農業 IT技術に注目が集まっています。

セールスフォース・ドットコム社では、「スマートアグリ最前線」を掲げてその情報をウェブサイトに載せています。日本の農業の状況から海外におけるスマートアグリに対する取り組み、そして日本の農業先進事例として、セールスフォース・ドットコム社と佐賀県が取り組んでいる「イノベーション“さが”プロジェクト」について紹介しています。この取り組みは、農業に関する様々な領域にクラウド技術を取り入れて、今後の農業の発展に役立てていこうとするものです。

富士通では、「食・農クラウド Akisai(秋彩)」を掲げて農業にクラウド技術を導入する幅広いソリューションを紹介しています。このウェブサイトでは、農業向けのクラウドサービスを紹介しています。以下、紹介文より“ 食・農クラウド Akisai(秋彩)とは、「豊かな食の未来へ ICTで貢献」をコンセプトに、生産現場での ICT活用を起点に流通・地域・消費者をバリューチェーンで結ぶサービスを展開します。本サービスは、露地栽培、施設栽培、畜産をカバーし、生産から経営・販売まで企業的農業経営を支援するクラウドサービスです。

 

具体的な月額利用料金や、その導入事例なども紹介されていて、これまで IT業界があまり関わってこなかった領域へ真剣に取り組んでいることが分かります。

農業のクラウド利用は米国が先行していますが、その費用が高額であったため小規模の農家が多い日本には普及しませんでした。しかし、クラウドサービスでは安価で使いやすいことと、日本は高速無線通信網のカバー率が高いことなどからスマートフォンやタブレット端末による利用が可能です。こうした技術が、スマートアグリが普及する下地となってその市場が急速に拡大しています。いままでIT化が進みにくかった第一次産業の効率化にクラウドパワーが注目されています。もしかすると2020年にロボットや人工知能が最も普及しているのは、製造業の工場よりも農業分野になっているかもしれません。

151023ブログ図1

(図:セールスフォース・ドットコム社スマートアグリ)

151023ブログ図2
(図:富士通: Akisai)

[著]Wingarc1st Official The BLOG編集部
本記事はウイングアーク1st株式会社の運営するThe BLOGに掲載された記事を許可を得て掲載しています。

 

 
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