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今年は梅雨が長かったような気がしますが、いかがお過ごしでしょうか?梅雨も明けてそろそろビールが美味しい時期の到来です。「ビール三昧で暑さを乗り切る」という方も多いかと思いますが、ビールではなくお手頃価格のビール風味飲料にもっぱらお世話になっている、という方も多いのでは?

このビール風味飲料、最近では様々な種類があります。「ビールっぽい味がすればいいや」と何気なく飲んでいるそのビール風味飲料、ビールとの違いは何なのでしょうか。

従来型ビールの定義

法律上のビールの定義は、「麦芽使用率が67%以上で、かつ醸造酒であるもの」。この条件を満たしていなければ、例え味が限りなくビールに似ていてもビール風味飲料として扱われます。

ビールの酒税は350mlあたり77円。平均的な350ml缶ビールの値段を205円とすると、4割弱が酒税なわけですね。日本のビールの酒税率はちなみに、ビール大国ドイツの17倍、アメリカの9倍だそう。

その点ビール風味飲料は酒税が安いため、ビールよりも安価で販売できます。不況真っただ中の1990年代半ば、各メーカーは倹約志向の消費者ニーズに応えるため、こぞってビール風味飲料の開発に乗り出しました。2011年にはビール風味飲料とビールの出荷量が並んでいます。

「ビール消費 年代別 2017」の画像検索結果

ビール風味飲料の種類とは?

1. 発泡酒


ビール風味飲料の先駆けとなったのが発泡酒。発泡酒の定義は、
「麦芽使用率が67%未満の醸造酒。または67%以上ではあるが、国がビールと定める原材料以外のものを使っている醸造酒」
最もビールに味が近く、そのためビール風味飲料の中でも一番値段が高くなっています。

発泡酒の酒税は350mlあたり47円。値段を152円とすると、酒税は3割ほど。

2. 第三のビール


発泡酒よりも安価なビール風味飲料を、というコンセプトで開発されたのが第三のビール

第三のビールの定義は、

「糖類、ホップ、水および麦芽以外の穀物(大豆やとうもろこしなど)の醸造酒」

分類上はその他の醸造酒。第三のビールの酒税は350mlあたり28円。値段を133円とすると、酒税は2割ほど。

3. 第四のビール


「第四」とは呼ばれるものの、実は第三のビールよりも味がビールに近いのがこちら。

第四のビールの定義は、

「麦芽使用率50%以下の発泡酒にスピリッツ(蒸留酒)を加えたもの」

分類上は醸造酒ではなくリキュール。第四のビールの酒税は第三のビールと同額です。

ビール風味飲料に迫る酒税値上げの影!

ビール風味飲料の魅力は、何と言ってもお手頃な値段。しかし節約派の方には苦々しいことに、政府は2020年10月から2016年にかけ、ビールとビール風味飲料の税率格差をなくしていく方針を打ち出しています。

具体的にはビールとビール風味飲料の酒税を350mlあたりで55円に統一したい構え。これが実行されると、単純計算では以下のようになります。

・ビール — 22円の値下げ(例: 現205円→改正後183円)
・発泡酒 — 8円の値上げ(例: 現152円→改正後160円)
・第三・四のビール — 27円の値上げ(例: 現133円→改正後150円)

政府としては、ビールよりも酒税の低いビール風味飲料が売れすぎて、酒税の減収に繋がっている現状を打開したいのだとか。ビールは過去何十年も、日本の酒税収入のトップを占めてきたのです。

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ただ従来型ビールは実質値下げになるわけですから、従来型ビール派の人には嬉しいニュースなのかもしれません。

酒税改正で勢力図は変わる?

値段がそれほど変わらないのであれば従来型ビールを選ぶよ、という人が現れるであろう一方、「飲み易いから」「プリン体や糖質などをカットした健康志向の商品だから」などの理由でビール風味飲料を支持する層がいるのも事実。

しかし若者のビール離れが進んで久しい現在、ビール風味飲料の増税はそれに追い打ちをかけることが予測されます。ビールにこだわりのない層が、「それだったらもっと安い他の酒を飲むよ」とチューハイなどに流れるでしょうし、単純に飲む頻度を減らす人も増えるでしょう。

とは言っても、企業と政府の税金を巡るいたちごっこは大昔からの慣例ですし、ビール風味飲料のように、それから生まれた発明も数知れず。今回もこの増税をバネに、メーカーがさらなるイノベーションを巻き起こしていくことに期待しましょう。

参考リンク:
https://moneyforward.com/mf_blog/20130823/1-7/
http://festivaly.jp/beer%EF%BC%86low-malt-beer-defferent/
https://tanoshiiosake.jp/3232

佐藤ちひろ

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