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大分県は、九州本島の北東部に位置し、西部には九重連山、南部には祖母山・傾山がそびえ、北部は周防灘、東部は豊後水道に面した地域です。
そのため、一年を通して山と海の自然と幸を楽しむことができます。
また全国的に有名な別府温泉や湯布院温泉をはじめとする温泉地が多く、源泉数・湧出量も日本一であるため、「おんせん県」とも呼ばれています。
戦国時代には南蛮貿易が盛んに行われるなど、古くから国際色豊かな都市として繁栄し、県指定の有形文化財(建造物)の数は日本一を誇ります。
そんな大分県は、暮らしや産業、行政など、各分野における将来(3年後)のビジョン(ありたい姿)を描いた「大分県DX推進戦略」を策定し、あらゆる分野のDX推進に取り組んでいます。
【引用元】大分県DX推進戦略 DXでもっと笑顔あふれる未来を創る
九州地区に本社を置く2090社を対象に実施された帝国データバンクの「DX推進に関する九州企業の意識調査」を基に、企業のDXの実態を読み解いてみましょう。
まず、DXに取り組んでいる企業の割合ですが、これは全体の14.6%で全国平均の15.7%を若干下回っています。
また「言葉の意味を理解し、DXを理解し取り組んでいる」、「言葉の意味を理解し、取り組 みたいと思っている」の回答の合計は37.6%で、“DXへの前向きさ”といった観点でも、全国平均である41.4%を3.8%下回っています。
No | 回答 | 結果 |
1 | 言葉の意味を理解し、DXを理解し取り組んでいる | 14.6% |
2 | 言葉の意味を理解し、取り組みたいと思っている | 23.0% |
3 | 言葉の意味を理解しているが、取り組んでいない | 32.8% |
4 | 言葉は知っているが意味を理解できない | 12.4% |
5 | 言葉も知らない | 7.5% |
6 | 分からない | 9.8% |
さらに「言葉の意味を理解し、DXを理解し取り組んでいる」と回答した企業の割合を企業規模別で見比べると、
と大企業は全国平均をやや上回っていますが、中小企業と小規模企業は全国平均未満で、後者にはDXを推進するための支援や施策が必要です。
次に「言葉の意味を理解し、DXを理解し取り組んでいる」と回答した企業の割合を業界別で見比べると、
といった結果を示しており、金融、製造、農・林・水産は全国平均を上回る一方、サービス、運輸・倉庫、建設、小売は全国平均を1.0~8.1%下回っており、業界によってDXへの関心に開きがある、といった状況を示しています。
【引用元】DX推進に関する九州企業の意識調査 | 帝国データバンク[TDB]
人口 | 1,110,553人(2022年2月時点) | |
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面積 | 6,341 km² | |
自治体数 | 18 | |
県内総生産 | 4兆4,088億円(2018年実費) | |
産業 | 農業 | 2020年の農業産出額は全国26位の1,208億円。内訳の上位は、畜産430億円、野菜351億円、米187億円、果実131億円。品目でみた農畜産物の生産状況は、かぼす、銀杏が全国1位、夏秋ピーマンが3位、しそが4位、はくさい、ねぎ、みつばが6位、にらが7位、きく(切り花類)が8位、日本なしが9位。県は米から高収益な園芸品目等への転換、おおいた和牛の生産・流通体制の強化、将来にわたって農林水産業を牽引する戦略品目の設定などに取り組み、マーケットインの商品づくりを加速するとともに、産地を牽引する担い手の確保・育成にも取り組んでいる。県オリジナルいちご「ベリーツ」や「おおいた和牛」といった機能性やストーリー性を備えた特徴ある商品づくりでブランド化を図っている。 |
林業 | 2020年の林業産出額は全国6位の160.4億円。内訳は、木材生産が103.8億円の全国5位、栽培きのこ類生産が54.9億円の全国7位と双方で全国上位の産出額を誇る。品目別の生産状況は、乾しいたけが全国1位、すぎが3位、わさび(根茎)が5位。工場数は全国11位の115工場で製材・木工の製造業も盛ん。豊富なクヌギ資源を活用した乾しいたけの原木栽培が盛ん。また日田市や佐伯市を中心に、高品質な杉(すぎ)の乾燥材を県内外に出荷している。県は中核林業経営体の育成、主伐生産性の向上と造林・育林のコスト低減、木材加工体制の強化や木材流通の合理化に取り組んでいる。 | |
水産業 | 2019年の海面漁業・養殖業産出額は全国11位の406億円。生産量で全国順位が上位の水産物は海面漁業ではくるまえびが3位、太刀魚が10位、海面養殖業では、ひらめが1位、ぶりが2位、内水面漁業ではうなぎが6位、内水面養殖業ではあゆが10位。一本釣りで大分市佐賀関に水揚げされる県を代表するブランド魚「関あじ」「関さば」は有名。水産加工の年間販売金額は全国8位の59億円で6次産業化も進んでいる。広域回遊資源の回復、良質な種苗の安定供給と海域生産力の向上を図るとともに、海面養殖業における効率的・安定的な生産体制整備を進め、県産魚の販売力の強化に取り組んでいる。 | |
製造業 | 2020年の製造品出荷額等は全国26位の4兆2,989億円。2019年の製造品出荷額等は、輸送機器(14.9%)、鉄鋼(13.7%)、非鉄金属(13.0%)、石油・石炭(12.8%)、化学(12.8%)の順で、これら5業種で全体の67.2%を占めている。高度成長期に大分市が新産業都市の指定を受けて形成した大分臨海工業地帯、近年、大分市や大分空港周辺で立地が進む電子工業等、隣接する福岡県東部とともに県北部の自動車関連企業の集積などにより、大分県は、全国平均に比べ第二次産業の占める割合が高い。 | |
商業 | 2020年の卸売・小売業の年間商品販売額は全国37位の2兆3,447億円。内訳は卸売業が1兆1,198億円、小売業が1兆2,248億円とほぼ等しい。2016年の卸売業の年間商品販売額の構成比は、「農畜産物・ 水産物卸売業」が2,125億円(15.8%)と最も多く、「医薬品・化粧品等卸売業」の2,058 億円(15.3%)、「食料・飲料卸売業」の2,009 億円(14.9%)、「建築材料卸売業」の1,255 億円(9.3%)の順。2016年の小売業の年間商品販売額の構成比は、「各種食料品小売業」が 1,965 億円(15.9%)と最も多く、「自動車小売業」の1,545億円(12.5%)、コンビニエンスストアなどが含まれる「その他の飲食料品小売業」の1,472 億円(11.9%)、 「燃料小売業」の1,396 億円(11.3%)の順。 | |
エネルギー | 2016年の電力消費量は全国25位の128億kWh。大分県の自然エネルギー自給率は、全国の都道府県で最も高い30.1%。八丁原発電所をはじめ3か所の商用地熱発電所が立地するなど、地熱利用が進んでおり、全国一の地熱発電量を誇る。大分県は2003年からエネルギー対策(大分県エコエネルギー導入促進条例)に取り組んでいる。その後2020年3月で見直された「大分県新エネルギービジョン」では、地熱・温泉熱、小水力、バイオマス等、大分県の強みを生かした再生可能エネルギーの導入促進と関連機器・システムの開発から販路開拓の支援、及び地域活性化につなげるスマートコミュニティ形成、九州唯一のコンビナートから発生する副生水素の活用などの水素サプライチェーンの構築支援と関連産業の育成などを取組みに掲げている。 | |
企業 | 上場企業 | 8社 |
事業所 | 60,356事業所(2019年) |
農業、水産業、製造業の場合、スマート化といった大規模な設備投資を必要とするケースが多く、また個人・中小企業の単独でのDX推進は困難です。
DXの実践ノウハウ、人材育成、経営相談といった立ち上げ、実証実験や補助金といった導入を支援する地域の自治体・団体、またDX戦略・技術支援を提供している地域の企業を紹介します。
運営者名 | 大分県 |
プロジェクト・サービス名 | 大分県DX推進戦略 |
活動・事業概要 | 以下の3つを基本理念とするDXの推進 ・県民中心のデザイン思考による課題解決 ・多様な主体との連携による「新たな価値」の創出 ・あらゆる層を誰一人取り残さない |
支援・取り組み内容 | ・暮らしのDX関連:安全・安心・未来を担う子どもたちのため・暮らしを支えるDXの推進 ・産業のDX:事業者のDX支援全般、農林水産業・観光産業・商工業・建設業界のDXの推進、先端技術・DX関連産業の創出 ・行政のDX:県民の利便性向上、行政の高度化・業務効率化、デジタルマーケティング、デジタルデバイド対策 ・DXの推進基盤:行政・社会のDXを支える基盤づくり、セキュリティ、業務継続性の確保、デジタルデバイド対策、デジタルマーケティング |
設立・運営開始日 | 2022年~ |
運営状況 | 運営中 |
窓口 | DX推進課 DX推進班 |
公式サイト | 「大分県DX推進戦略」について |
運営者名 | 株式会社オーイーシー |
プロジェクト・サービス名 | AI・IoT活用支援サービス |
活動・事業概要 | 様々なベンダーが提供するAIクラウドサービスの活用、各種センサー情報を取得するIoT技術の活用により、ニーズにフィットした業務改善・課題解決を支援 |
支援・取り組み内容 | AIを活用してカメラ映像で健康状態を数値化し、専門家によるメンタルヘルスケアを正確に行える「ヘルスチェッカークラウドサービス」や、IoT技術を活用し、車両の通過を自動で検知し自動で撮影・保存が行える「車両床下撮影検査システム」などの構築 ・AI活用事例:ヘルスチェッカー、遺失物管理システム、駐車場利用状況管理システム など ・IoT活用事例:車両床下撮影検査システム、タグアシストクラウドサービス、ごみ収集管理システム など |
設立・運営開始日 | 1966年4月23日 |
運営状況 | 運営中 |
窓口 | DX・海外連携推進室 |
公式サイト | 株式会社オーイーシー AI/IoTサービス |
運営者名 | 中津市 |
プロジェクト・サービス名 | 中津流DX |
活動・事業概要 | 以下を基本方針とする中津流のDXの推進 ・職員自らが「変革」する ・利用者視点から使いやすい、わかりやすいサービスを考える ・まずやってみる、それから改良していく ・慣習より効率を優先して、仕事のやり方を見直す ・制度が障害なら制度自体を変える ・データを利活用して新しい価値を創造する ・誰一人取り残さない |
支援・取り組み内容 | 〇「書かない」「行かない」市役所 ・マイナンバーカードの普及促進・利便性向上 ・行政手続のオンライン化 ・キャッシュレス決済の導入 ・市民向けアプリケーション開発 〇新たな働き方への転換 ・業務フローの見直し〔BPR〕事務効率化・省力化 ・テレワークの対象業務の拡大 ・ペーパーレスの徹底 〇ITインフラの整備・更新 ・基幹系システムのクラウド・標準化 ・庁内LANの無線化、フリーアドレスの導入 ・情報セキュリティ対策 〇地域のデジタル化対策 ・データの公開・利活用推進 ・デジタルデバイド対策 |
設立・運営開始日 | 2021年 |
運営状況 | 運営中 |
窓口 | 行政経営改革・デジタル推進課 |
公式サイト | 中津流DXについて |
運営者名 | 株式会社ラムダシステム |
プロジェクト・サービス名 | DXサポート |
活動・事業概要 | どこから手をつければいいのか分からない、膨大なデータを集め、分析するといった知識、経験、労力など、DXの取り組み前からの相談からビジネスのDX化までを支援 |
支援・取り組み内容 | DXサポートでの対応事例 ・製造:装置の各部状態を監視し故障などの保全を行う。 ・医療:患者様や医療機器の状態を離れた場所から見たり、記録を取る。 ・農業:作物の状態や土壌の水分量、栄養素を把握し、作物に適切な処置を行う。 ・チャットボット:お客様との会話の自動化 ・画像判別:特定の人・モノの画像の検出、画像からの状態判断 |
設立・運営開始日 | 2006年4月 |
運営状況 | 運営中 |
窓口 | ‐ |
公式サイト | ラムダシステム DXサポート |
運営者名 | 株式会社アトムス |
プロジェクト・サービス名 | DXソリューション |
活動・事業概要 | 全ての情報をデジタル化し、蓄積されたデータや技術を活用してビジネスを新たなステージへ導く。要件定義からワークフローのヒアリング、ツール選定、コンサルティングまでサポート |
支援・取り組み内容 | ・Salesforce:顧客情報を一元的に共有できる、クラウド型CRM(顧客管理)プラットフォームの導入 ・RPA(Robotic Process Automation):日々の定型業務をロボットが代行し、業務を効率化するRPAテクノロジーズ株式会社のRPAの導入 |
設立・運営開始日 | 1982年1月 |
運営状況 | 運営中 |
窓口 | 運営中 |
公式サイト | 株式会社アトムス DXソリューション |
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