


都市インフラ、交通導線、エリア価値の形成は、従来は不動産や行政が担う領域でした。しかし、EVの普及やモビリティの多様化が進む現在、“移動そのものが都市体験の一部”として認識されつつあります。
特に近年広がる マイクロモビリティ や 都市MaaS は、都市の移動構造を大きく変え始めています。
・マイクロモビリティ:電動キックボード、シェアサイクル、小型EVなど「徒歩では遠い、車では近すぎる」距離をなめらかにし、都市の回遊性を高める。
・都市MaaS:交通手段をアプリで統合し、検索→予約→決済までをシームレスにする仕組み。混雑緩和や公共交通の効率化など、都市運営の高度化につながる。
実はこの「MaaS」という概念が世界に広まる大きなきっかけとなったのは、2014年にフィンランドの大学生、Sonja Heikkilä(ソンジャ・ヘイッキラ)さんがAalto大学で提出した修士論文でした。

『Mobility as a Service – A Proposal for Action for the Public Administration』(モビリティ・アズ・ア・サービス – 行政への行動提案)としてITSヨーロッパ世界会議で発表したアイデアは、MaaSというアイデアの世界的な出発点と見なされ、瞬く間に国境を超え、政策立案者や企業の心を掴みました。
【参考資料】MaaS の進化における利用者視点の重要性
たった一人の学生が描いた構想が、わずか10年あまりで巨大な世界的潮流となり、いま私たちの都市生活そのものを変えようとしているのです。
こうした新しいモビリティの台頭は、単に移動手段が増えるだけではありません。
人の動き方、街の使われ方、滞在時間、消費行動といった、都市そのものの構造を再編する力を持ち始めています。
・移動データを活かした需要予測
・回遊性向上による商業エリアへの影響
・交通 × 商業 × 行政の統合オペレーション
・都市空間の価値づくりの再定義
モビリティを軸に都市を読み解くことは、これからの「まちづくり」全体を考えるうえで重要な視点になります。
自動車産業ではいま、クルマの価値の中心が「ハード(部品)」から「ソフトウェアとデータ」へと大きく移り始めています。
その象徴が SDV(Software Defined Vehicle)です。SDVとは、クルマの機能や性能を“ソフトウェア更新”によって後から変えたり進化させたりできる仕組みのこと。
たとえば――
・アップデートで走行性能が向上する
・新しい運転支援機能が追加される
・故障予兆をデータで検知できる
といった、これまでの「完成品としての車」では不可能だった価値が生まれています。
さらにAIの発展により、走行データ・利用データが学習され、クルマが 「賢くなり続ける」 時代も目前です。
・安全性向上
・電費・電池管理の最適化
・自動運転技術の高度化
・利用者ごとのパーソナライズ
こうした動きが、自動車産業の“価値の源泉”を「製造」から「ソフト・データ・サービス」へと大きく動かしています。
この構造変化は、自動車メーカーにとどまらず、部品メーカー、IT企業、エネルギー、都市インフラなど、多くの業界を巻き込む地殻変動となっています。
SDV化、都市型モビリティの拡大、エネルギー転換。これらの変化の中で、日本企業はいかに価値を発揮するのか――これは極めて重要な問いです。
本イベントのセッションでは、
・日本企業の独自性を活かす戦略
・技術投資の方向性
・ESG/サステナビリティを前提とした経営
・都市開発 × モビリティ × エネルギーの連携
など、多層的な視点が提示されるはずです。

モビリティは都市を変え、産業を変え、人の生活を変えつつあります。
この大きな地殻変動の只中で、「Mobility X Bay」には、都市戦略、産業構造、技術トレンド、エネルギー政策など、複数の領域を横断する専門家が集います。
今回の登壇者の特徴は、“考える人”ではなく“動かしている人たち”が揃っていること。
現場の判断、実務のリアリティ、大規模プロジェクトの推進経験——。
まさに「最前線」を知る人物ばかりです。
・東浦 亮典 氏
株式会社東急総合研究所 代表取締役社長(2025年1月就任)
東急電鉄で駅員・車掌を経験後、商業施設開発、コンセプト住宅事業、沿線生活創造事業など多領域を担当。
渋谷開発事業部長や都市創造本部などを歴任し、都市開発・都市戦略に長年携わってきた人物。
・青田 元 氏
ヤマハ発動機株式会社 執行役員 CSO / 経営戦略本部長
三井物産で金属資源分野の投融資・トレーディングに携わり、その後ヤマハ発動機で経営企画・新規事業を担当。
2025年1月から経営戦略本部を新設し本部長に就任。
CVCである Yamaha Motor Ventures の Chairman も兼務。
・大場 紀章 氏
エネルギーアナリスト / ポスト石油戦略研究所 代表
トヨタ系シンクタンクでエネルギー調査に従事し、2015年に独立。
電池、エネルギー政策、脱炭素関連の分析で知られる。
経産省クリーンエネルギー戦略検討会委員なども務める。
・川端 由美 氏
自動車・環境ジャーナリスト / 戦略イノベーション・アドバイザー
住友電工でエンジニア経験の後、自動車雑誌編集部や戦略コンサルを経て、多領域でイノベーション支援に関わる。
複数の省庁で委員を務め、2023年開学の電動モビリティシステム専門職大学で准教授も務める。
・田中 昌一 氏
シェフラージャパン株式会社 代表取締役
ゼネラルモーターズ、デルファイ、コンチネンタル、ヴィテスコテクノロジーズなど、
グローバル自動車部品メーカーでキャリアを重ねてきた人物。
・酒居 潤平 氏
SUBJECT WORKS代表 / 1st SUBJECTプロデューサー
金融機関、起業、Sansan、ユーザベースなどで多様な事業経験を持ち、2025年に独立。
SaaS、メディア、イベントなどの領域で事業責任者を務めた経歴を持つ。
モビリティが都市を変え、産業を変え、人の行動を変える──。2025年の潮流を振り返ると、その変化は単なる技術アップデートではなく、社会の構造そのものを揺さぶる“転換点”であることが見えてきます。
今回のイベントでは、都市データ × 移動データ × 産業横断の視点から、これからの都市やビジネスのあり方を考えるヒントが数多く提示されるはずです。
都市空間の再設計、モビリティテクノロジーの実装、SDV化による産業構造の変化──
それらを横断して見ることで、これからの企業・自治体・組織がどこに課題と機会を見いだすべきかが立体的に浮かび上がります。
また、横浜ベイエリアという“都市変革の現場”で議論が交わされることにも大きな意味があります。リアルな都市課題と最前線の産業視点が重なることで、未来を考えるための具体的な“材料”をその場で手に入れられるでしょう。

「Mobility X Bay(モビリティ・クロス・ベイ)」は、モビリティを軸に2025年の潮流を総括し、未来を展望するトークイベントです。都市型モビリティの進化から、自動車産業の最前線で起きている挑戦、そして次なる社会実装の構想まで、業界をリードする開拓者、経営者、有識者が集い、モビリティの今と未来を多角的に語り合います。
| イベント名 | Mobility X Bay – 都市型モビリティの可能性と、2025年の自動車産業を振り返る -【1st SUBJECT×Vlag yokohama】 |
|---|---|
| 開催日時 | 2025年12月4日(木) 18:30~21:00(18:00 開場) |
| 会場 | Vlag yokohama 横浜市神奈川区鶴屋町1丁目41番 THE YOKOHAMA FRONT 42階 |
| チケット | ・アーリーバード(早割):500円 ・一般:1,000円 |
| タイムスケジュール | ・18:30 オープニング ・18:35 パネルセッション Part1 ・19:35 パネルセッション Part2 ・20:25 懇親会 |
| 共催 | ・1st SUBJECT ・Vlag yokohama |
| URL | https://vlag1204event.peatix.com/ |
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