たとえば、書類保管庫などに大量の紙ベースの書類を収納するには、しっかりとした造りのキャビネットなどが多数必要になります。
書類を保管するためのスペースにも地代家賃を払うことを思うと無駄に感じてしまうのではないでしょうか。また、それだけ多くの書類から必要な書類を見つけ出すのにも工夫が必要です。作成した書類をどこにどのように収納しているのかを見つけやすくするために、データベースを作って管理しているところもありますが、それでは二重三重に手間がかかっていることになります。
書類を電子化してペーパーレス化することにより、インターネットから必要な情報を検索するのと同じように、膨大な書類の中から必要なデータを瞬時に探し出すことが可能です。探したデータを元に二次利用したり加工したりすることもできるため、業務の効率化、人員削減など多くのメリットがあります。
また、紙として残しておく場合、万一の火災や水害、誤廃棄や間違った場所への返却、盗難や紛失などのリスクが高まります。電子化したデータをサーバーやクラウドに保存すれば、そのような心配は不要です。
家庭用のパソコンにもOCRソフトがバンドルされた製品もあるためOCRについて知っている人も多いかもしれません。最近ではGoogleドライブにも搭載されています。
しかし、実際の業務に使用されるOCRの技術の進歩は目覚ましいものがあり、AIと連携することによりその精度は確かなものとなり、多くの企業で採用されています。解像度の高い自動原稿送り装置のある高機能のスキャナで、人の手を借りずにどんどんと書類がスキャンされます。同時にOCRで瞬時に原稿を読み取り電子化することが可能です。文字認識率が100%でない限りは、人の目視で誤変換のチェックは行うでしょうが、それもいずれはAIが自動でチェックするようになる可能性も大きいでしょう。あるいは予想を遥かに超えた技術が登場するかもしれません。
大量の書類をペーパーレス化できれば、今後印刷する定型用紙のコスト削減などにもつながります。また、クラウドなどで保存すれば、出先からでも簡単に書類の閲覧ができるメリットも見逃せません。もちろんセキュリティには十分な配慮が必要になりますが、ペーパーレス化によって業務の効率がアップするなら導入を検討する価値は大いにあるでしょう。
今後のOCR技術の進歩から目が離せませんね!データのじかんでも引き続き注目していきたいと思います。
(データのじかん編集部)
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