- 更新:2022.04.07
- 公開:2020.01.23
日本においてもインターネット投票の実証実験が始まっている
日本においては長年電子投票の議論がなかなか進みませんでしたが、近年の若年層の低投票率や少子高齢化に伴いなかなか外に出ることが難しい高齢者が増える中で、ようやく電子投票やインターネット投票への議論が少しずつ動き出し始めました。
今年の参議院選挙の直後、総務省インターネット投票についてのセキュリティー面での課題などを洗い出す実証実験に手を伸ばしました。
現在発表されている計画によると、まずは、海外在住の日本人を対象に在外投票でのネット投票導入を検討しているということです。その後、条件が整えば国内の選挙での応用も検討していくということです。
インターネット投票においては、システムの不具合などの他にも、ハッキングの恐れや、個人認証の穴を抜けた不正投票への懸念なども取り沙汰されておりまだまだ課題は山積みですが、今後、様々な実証実験を経て導入されれば、有権者が選挙に参加しやすくなったり、人件費などのコスト削減にもつながるため、積極的な議論が進むことが望まれます。
まとめ
今回調べたことをまとめると以下のようになります。
- 電子投票システムの導入によって開票の迅速化や人件費の削減が見込まれる
- 有権者にとっても書き間違いなどによる無効票といったリスクが避けられる
- 一方でシステムや端末の不具合からハッキングの危険性など電子投票システム導入に伴う様々なリスクに対する懸念も拭えない
- 日本において一部市町村で導入されている電子投票システムは投票所に端末を配置し、タッチパネルなどで投票を行うというもの
- 世界では、インターネット投票を導入する国や地方が出てきている
- その中でも国政選挙にインターネット投票を導入したエストニアでは、選挙結果が従来のものから大きく覆った
- 日本でも近年、インターネット投票に対する議論が進んでおり、今年の参議院選挙後からは実証実験も始まっている
さまざまな課題も散見できますが、スマホが当たり前、という世代の筆者は、インターネット投票が導入されれば、より気軽に選挙に参加できるという実感を持っています。
日本において全ての人がより簡単に選挙に参加できる方法を見いだせるのか、是非考えていきたいですね。
【参考URL】 ・ スマホで投票、参院選後に実証実験 - 産経ニュース ・ 世界で初めてインターネットでの投票を国政選挙に導入した国で選挙結果はどう変わったのか? ・ 電子投票システムトラブルで高裁が選挙無効の判断 - CNET Japan ・ 総務省|国政選挙の年代別投票率の推移について ・ 電子政府実現の取組み-情報通信総合研究所 ・ 新見市における電子投票実施状況 1
(大藤ヨシヲ)
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