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ちょびっとラビット耳よりラピッドニュース #025:OpenAI社がChatGPTと電話で話せるサービスを開始。電話との掛け算がなぜ重要なのか?

         

まいどどうも、みなさん、こんにちは。

わたくし世界が誇るハイスペックウサギであり、かのメソポ田宮商事の日本支社長、ウサギ社長であります。支社長でありますので、正確にはウサギ支社長である、というところのツッコミは、「ど正論は他者を傷つけるリスクがある」という正論を正しくご理解の上お控えいただきますようお願い申し上げます。それに加えまして本日はクリスマスということで、ウサギもクリスマスを祝うのか、と疑問に思われるかも知れませんが、わたくしはニューヨーク育ちである故、クリスマスというとロックフェラーセンターでクリスマスツリーを眺めながらアイススケートを楽しむということを幼き頃は毎年やっており、クリスマスは大好きなイベントなのであります。

さて、今週も様々なニュースが日本列島を駆け巡りました。12月22日にはすっかり年末の恒例イベントとなった感もあるM-1が開催され、前人未到の二連覇を令和ロマンが達成したのはインパクトのある出来事でした。わたくし的にはトム・ブラウンがなかなかツボにハマってしまい思いがけず爆笑してしまいました。北九州市のファストフード店で起きた中学生殺傷事件の容疑者が逮捕された事件もかなりの注目を集めていましたね。海外ではドイツ東部の都市、マグデブルクのクリスマスマーケットに車が突っ込むテロだと思われる衝撃的な事件が起きてしまいました。自動車が持つ利便性と危険性が背中合わせであることを再認識させられる痛ましいニュースでした。

今年かなり一般大衆に浸透したテクノロジーといえば、ChatGPTなどに代表される生成AIだとわたくしは思っているのですが、ChatGPTが公開されて以降、さらに技術力が進歩した、という部分よりもその技術を受け止める側、つまりユーザー側がこれをいかに使いこなすか、という実用性の部分に焦点を当て始めた、というのがかなり印象的でした。そんな中で、OpenAI社は、ChatGPTに電話をかけて会話をすることができる、という新しいサービスを開始したことを発表しました。まぁ、言ってしまえば既存の技術を掛け合わせるだけでできることなので、それほど革新的ではないように思われるかも知れませんが、意外とこういう細かな掛け合わせが利便性をグッと上げてくれたりして、生活の質を向上してくれることにつながったりするものなんですよね。ちなみに、WhatsAppでメッセージを送ってもChatGPTとやりとりできるサービスも同時に開始されたそうです。今のところはアメリカとカナダの電話番号のみの対応となっているみたいですが、毎月15分まで無料で使うことができるそうです。これは2025年にはもっと各国で使われるサービスに成長しそうな予感がぷんぷんします。

日本では、アイブリー(IVRy)という電話自動応答サービスを提供する株式会社IVRyが2023年3月に電話でChatGPTと会話できるサービス「電話GPT」を開発し、サービスを提供していますが、こちらも順調に成長、あるいは浸透しているようです。考えてみれば、お店の予約も最近はあんまり電話でやらないですが、人間がかける必要もなければ、人間が電話に出る必要もない時代になってきているので、AI同士が会話する、という場面は今後確実に増えてくるとわたくしは予想しております。

自分のAIが他人のAIと会話することでスケジュール調整をしてくれたり、ややこしい案件でもスムーズに説明ができたり、なんなら交渉してくれたり、なども可能になるので、高齢者の方がみどりの窓口で長い時間かけて旅行の工程を事細かに全て駅員さんに説明し、それを実現させるために必要な切符を手配してもらうのに30分くらいかかる、なんていう場面を列に並んだ状態でなんともいえない虚無な気持ちで眺める、という苦行から人類が解放される日も近いかも知れません。それに、自分の秘書的なことをこなしてくれる自分専用のAIが普及する日も近いと思っておりますので、道端で急に話しかけられて、どこで会った誰なのかがどうしても思い出せなくてなんとなく話を合わせつつ、なにかヒントになるトピックを焦りながら探す、なんてこともなくなるかも知れません。なくなるといいなぁ、とわたくしは切に願っております(笑)。

しかし、なぜにわたくしが生成AIと電話に今回注目したか、と言いますと、生成AIと電話という組み合わせに限らず、これまで多くの人が慣れ親しんできたいわゆる「オールドテクノロジー」あるいは「ローテクノロジー」に新しいものを掛け合わせる、というのはかなりプロダクトやサービスの成功にとってクリティカルになりうる部分です。音楽を例にするとわかりやすいかも知れませんが、演奏の難易度が高い方がオーディエンスに評価されるわけではなく、演奏がつたなかったとしても好きな曲を自分のために演奏してもらう方が人は心地よいと感じるわけです。テクノロジーも同様で、技術的に難しいことがユーザーに評価されるわけではなく、簡単な技術を組み合わせることで画面をタップする回数が減る、くらいの工夫が強烈なインパクトを生み出すこともままあるわけなのです。つまり、今回のケースで言うと、電話と掛け合わせることによってChatGPTがリーチできる層、しかもこれまでなかなかリーチできなかった層に届くようになることが期待できるわけです。

似たような事例で言うと、NetflixがテレビのリモコンにNetflixボタンを配置してもらうことで、彼らがなかなかリーチできなかった客層、特に高齢者層にNetflixという新しい概念を届けることができたというのはかなり有名な成功例だと思いますし、このような事例というのはどんどん増えていくだろうとわたくしは常日頃から考えておりますし、簡単な組み合わせを発明することで楽して大儲けできるようなスキームをなんとかして見つけてみたい、と日々ヒントを探しながら川沿いを散歩したり、ショッピングモールで買い物をしたり、ホテルのカフェで仕事をしたりしておるわけであります。

今年の七月からお届けしてきましたこのちょびっとラビットですが、今週で今年の連載はおしまいとなります。さすがに次の水曜日は元旦なのでお休みをいただきまして、年始は1月8日から再開予定となっております。来年わたくしが注目したい分野としましては、「生成AIを活用したサービスの多様化」「EV車の進化」「暗号資産時代の幕開け」の3つを挙げさせて頂きたいと思っております。特にEV車に関しては、来年あたりになんらかの大きなブレイクスルーがないともしかしたら業界時代が頭打ちになる可能性もあるのではないかと考えております。そのブレイクスルーがもしかしたら技術的なものではなく、今回の生成AIと電話の掛け合わせのようなシンプルかつイージーなものなのかも知れないとわたくしは睨んでおり、それが簡単な組み合わせを発明することで楽して大儲けできるようなスキームにつながる可能性があるのではないかと、必死になってその可能性を模索しているところであります。

さて、そんなわけでお別れの時間が近づいて参りました。みなさま、よいクリスマス、そしてよいお正月をお過ごしください。また来年ここでお会いしましょう。そして、いつも通り、ちょびっとラビットのまとめ読みはこちらからどうぞ!アデュー&ハッピーニューイヤー、エブリワン。

(ウサギ社長)

 

 

参照元

・電話でチャットGPTと会話できる新サービス、CNN記者が早速試してみた | CNN ・ChatGPTに電話できるサービスがスタート、「1-800-ChatGPT(1-800-242-8478)」で電話したりWhatsAppでチャットしたりできる | Gigazine ・ChatGPTと会話できる「電話GPT」、公開1週間で利用件数10,000件を突破!累計通話時間は350時間超に | PRTimes ・1-800-ChatGPT – Calling and Messaging ChatGPT with your phone | OpenAI

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