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ちょびっとラビット耳よりラピッドニュース #021:高速充電・長寿命・低コスト…etc。 万能すぎる全固体電池はまるでEV業界の大谷翔平!?

         

まいどどうも、みなさん、こんにちは。

わたくし世界が誇るハイスペックウサギであり、かのメソポ田宮商事の日本支社長、ウサギ社長であります。世界をまたにかけるカリスマティック経営者であるわたくしがみなさまのためにちょびっとばかり最近気になった旬のニュースをピックアップする、というのがこの連載の主旨となっておりまして、今週もこうして参上させて頂きました。ちなみに「旬」というのは食材が最も美味しい時期を指すので本来の意味であればニュースには使わない言葉であり、もともとは「十日」を意味する言葉であります。つまり、旬というのは十日毎に入れ変わる、ということを前提とした四季と共にある日本の食生活の考え方に由来する大変美しい言葉であります。日本のコンビニでは毎週およそ100ほどの新商品が発売される、というやや過剰に思える状態もそんな旬の概念に基づいたものなのかも知れません。

さて、今週もいろんなニュースが飛び込んできました。中国が日本人の短期滞在ビザの免除を再開、というのはそれなりにインパクトのある話かな、と国際ウサギであるわたくしには感じられました。また、ドナルド・トランプ次期大統領によって設立が発表された新組織である政府効率化省(Department of Government Efficiency、略称:DOGE)のリーダーにイーロン・マスク氏、というのも気になるところです。そして、大谷翔平選手の2年連続3回目のMVP受賞というのは大変な偉業であるにも関わらずもはや誰も驚かないくらいのニュースになってしまっていることに、わたくしは驚きを隠せず、慣れというのは恐ろしいと改めて感じたりもしました。あとは、騒動続きの斉藤元彦氏の選挙期間中のSNS運営に関する公職選挙法違反の疑惑もなかなかの規模で燃え上がっており、今後の動向が注目されるところであります。

さて、わたくしも尊敬しておりますイーロン・マスク氏、と言えばテスラ社であり、テスラ車であり、彼こそがテスラ者であるわけですが、テスラ社といえばEV車であり、EV業界を大幅に前進させた彼も注目しているに違いない「全固体電池」について、今回はお話してみたいと思っております。現状のEV車は主に液系リチウムイオン蓄電池が主流なのですが、この種の電池は発火や爆発の炎上リスク、という致命的なリスクがある上に、リチウムやコバルトなどの資源は有限であり、しかもそれらの資源の生産国が偏っている、という問題も抱えています。コバルトに至っては70%をコンゴ民主共和国が生産しており、ちょっとそれはいかにいっても偏りすぎなのではないか、と今後のことが懸念されているのであります。

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そんな中、セラミック、ガラス、ポリマーなどで作られ、液体電解質の代わりに固体電解質を使用する最新技術である全固体電池に注目が集まっており、日本の経済産業省も全固体電池の国内での設備投資を支援する方針を発表しています。この全固体電池というのは聞き慣れないかも知れませんが、電解質として液体ではなく固体を使用する電池となっています。わたくしは科学者ではない上にウサギなので、そこまで詳しいことは知りかねるのですが、固体電池には、半固体電池・固体電池・全固体電池とがあり、一部に液体電解質を使うものを半固体電池、または固体電池と呼び、液体電解質を使用せず、無機固体電解質のみで作られているものを全固体電池と呼ぶそうです。この無機固体電解質が不燃性であることが今とても注目されている理由となっているようです。全固体電池はエネルギー密度が高いため高温に強い、液体電解質を使用しないため漏れや発火のリスクが下がる充電時間が短縮され、走行距離を延ばせる、などのメリットがあり、つまり、高容量・高出力・高耐熱・高速充電・長寿命・低コスト化などの全てが実現出来る夢のような電池がこの全固体電池なのです。言ってみれば、全固体電池はEV業界の大谷翔平選手のような存在なのかも知れません。そんなにすごいと、人間のリアクションはだいたい同じような感じになってしまい、つまり、「でも、お高いんでしょ?」と思うわけであります。

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この「でも、お高いんでしょ問題」の多くは、標準規格化され、大手メーカーなどが大量生産をすることで解決されることが多いわけですが、全固形電池は漏れのリスクがないにも関わらず、今回もその例に漏れず、つい先日ホンダ社が独自で開発している全固形電池の量産化に向け、約430億円を投じたパイロットラインを公開しました。こちらは2025年1月から稼働開始予定となっているそうです。ちなみに、パイロットラインとは、量産前に製造工程を確認するための試験的な生産ラインのことであります。

トヨタ自動車も2027年にEV車へ搭載することを目指して試作ラインを作成しているそうです。日産自動車も2024年度中には試作ラインを稼働させる予定であり、2028年度にはEV車に実装したい計画だそうです。海外では、中国の上海自動車が2026年の量産化を目指しており、つまり「でも、お高いんでしょ問題」に対する対策は着々と水面化で準備が進められているようですので、全国津々浦々の主婦のみなさまもどうぞご安心ください。

自動車分野のカーボンニュートラルに向けた 国内外の動向等について | 経済産業省

自動車の場合はその仕組みから、動かすにはなんらかの動力が必要である、というのは明らかかと思いますが、自動車に限らず、何かを使うにはエネルギーが必要ですし、人間も食事をしたり水を飲んだり、時にはお酒を飲んだりしてそれをエネルギーに変えているわけで、例えばAIを使うのと人間が考えるのとどちらが二酸化炭素排出量が少ないのか、などが真剣に議論されてたりするくらいに、このエネルギー問題というのはコンゴ、いや、今後より大きな問題として取り扱われていくこと必須な、避けられない人類の課題となってきています。それと同時にエネルギー効率は目まぐるしい進歩を遂げており、その進歩に置いていかれぬようにわたくしも自己研鑽というウサギ跳びを続けていこうと決意を新たにしたのでした。冗談みたいな話ですが、もしかしたら、わたくしのようなウサギなどよりエネルギー効率が良い小動物が人間の代わりに考えるためのエネルギーを提供する、というようなことも考えられるようになるのかも知れません。

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さて、そんなわけで、車もSNSも選挙活動も大事なのは炎上させないこと、というわけで、今回のちょびっとラビットは炎上回避に役立つ「全固形電池」について少しお話してみました。まだ聞き慣れないかも知れませんが、旬だけで終わることなく、コンゴ民主共、いや、今後よく耳にするようになる単語ではないかとわたくしは思っておりますのでぜひ覚えておいてくださいませ。それでは、また来週お会いしましょう。ちなみに、ちょびっとラビットのまとめ読みはこちらからどうぞ!アデュー、エブリワン。

(ウサギ社長)

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参照元

・ホンダが全固体電池のパイロットラインを初公開。一連の生産工程を再現しながら徹底検証 | Webモーターマガジン ・電気自動車の「全固体電池」 量産化へ各社が研究開発加速 | NHK News ・全固体電池 | NISSAN MOTOR CORPORATION ・カーボンニュートラル社会に向けて次世代電池がEVを変える!全固体電池の研究 |HONDA ・自動車分野のカーボンニュートラルに向けた国内外の動向等について | 経済産業省 ・全固体電池市場規模、シェアおよび業界分析、タイプ別(単層および多層)、アプリケーション別(家電、電気自動車、医療機器、その他)、および地域予測、2024~2032年 | Fortune Business Insights

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