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3人目のプレゼンターは、Mtame株式会社の橋口浩暉氏。「デジタルマーケティング領域の上流から下流までをトータルソリューション」するという同社。その中で国産MAツール「BowNow」のオンラインセールスマネージャーを務める橋口氏は、訪問営業を一切やったことがない。言わば、ネイティブ・オンラインセールスである橋口氏は、課題は「コミュニケーション」にあると捉えている。
「皆さんはメラビアンの法則をご存じでしょうか? コミュニケーションの影響度の高さを示す考え方で『言語情報7%、聴覚情報38%、視覚情報55%』『言語情報よりも非言語情報のほうが影響度は高い』なんてことが知られています。オンラインセールスにおいても同様で『服装は清潔感のある白』『資料も見みやすく読みやすく』とたびたび言われ、私もその通りだと思いますが、ここで私が着目したいのは『聴覚情報』です」(橋口氏)
実際に橋口氏らが営業における聴覚情報の影響度についてAI分析をしてみたところ、以下二つのことが分かったのだとか。
①失注している商談に比べ、受注している商談では“話す速さ”が相手より圧倒的に遅い。
②失注している商談に比べ、受注している商談では“沈黙の回数”が多い。
「人が『話す速さ』と人の言語処理の能力は同じだと言われます。相手と同じ、あるいは少し遅いくらいのスピードで話すのが営業では適切です。そして、ひたすら話し続けるのではなく、あえて『沈黙』の時間をつくることで、自分と相手の双方に考える時間が創出されます。しかし遅く話すのは意識的にできますが、『沈黙』をつくるにはテクニックが要る。そのテクニックとして、カンペ付きの資料に意図的な沈黙や間をつくる時間を入れ込むことです」(橋口氏)
橋口氏は「オンラインセールスにおける沈黙は、次の『有』を生み出すための『無』である」と述べ、プレゼンを終えた。
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