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全ての活動を記録して健康をサポートするテクノロジー「コネクテッド・フィットネス」とは?

         

日々のライフスタイルを可視化するウェアラブル機器

みなさんはジョギングやジムなど、定期的にスポーツをしていますか?

最近ジョギングなどをしている人などが、腕にはめている腕時計のようなウェアラブル機器を見たことがあるでしょうか?これは、活動量計と言って健康管理を目的に身体活動に関するデータを測定・記録してくれるデバイスです。米国で2010年頃から売り出されて、最近爆発的に普及しつつあります。活動量計は、内蔵した各種センサーによって1日の歩数、移動距離、消費カロリー、活動時間、睡眠時間や眠りの深さ、心拍数などを測定することができます。運動の種類を自動的に判別して、24時間の活動を全て記録してくれます。

万歩計と似ていますが、万歩計は歩いた歩数から消費カロリーや移動距離などを測定するだけで、あくまでも「歩く」ことが前提となります。しかし、活動量計はウェアラブル機器に内蔵された加速度センサーなどが、歩く、走る、掃除する、デスクワーク、睡眠などの行動を自動的に判別することができます。こうした活動記録は、ネットワークで自動的にスマホやクラウドに保存されて、ユーザー自身が自らのライフスタイルを分析することができます。スマホと連携することで、日々の健康管理やフィットネス、ダイエットの参考にすることができることから米国では健康意識の高い人が必ず持っているツールです。

ライフスタイルの向上を目指す最新スマホアプリ連携

アンダーアーマー社というスポーツ衣料品メーカーをご存知でしょうか?

アンダーアーマー社が強みを持つ製品は、コンプレッションウェア(高機能インナーウェア)でこれは、“着るサプリ”と言われていて、身体にフィットしてその着圧によって無駄な筋肉の振動を抑制し、筋肉の疲労を軽減したり、血流がスムーズになったりすることで乳酸や老廃物の除去を促進する効果が得られるアスリート向けウェアです。プロアスリートはもちろん、着用することで確実に効果が得られることからフットボール、野球、マラソン、サッカー、スキーなどスポーツを趣味としている人々に幅広く浸透しています。

アンダーアーマー社が目指しているのは、他のスポーツ衣料品メーカーのようなデザイン性、機能性をブランド化して商品を売るというビジネスモデルとは少し違います。「アンダーアーマーを利用することで、さらにスポーツを快適に楽しむことができる」というユーザーの自己実現にこだわりを持っているのです。ユーザーひとりひとりのライフスタイルを網羅して、ニーズに応え続ける商品とサービス両方の提供を目指しています。

具体的には、アンダーアーマー社が提供しているスマートフォン向けのアプリケーション「Under Armour Record」が、アンダーアーマー社とユーザーのタッチポイントとなっています。このアプリは、外部サービスや他のあらゆるウェアラブル機器などと連携することができて24時間365日ユーザーのアクティビティ、ワークアウト、睡眠時間などデータを一括で管理・分析・共有できます。このサービスは「コネクテッド・フィットネス」と呼ばれ、ユーザーが好きなスポーツをより快適に楽しむためのサービスを提供しています。そのポイントは、ユーザーのライフスタイルをデジテル化して全てを記録することで『ユーザーエクスペリエンスの向上』を提供することと、このデータを生かした商品開発を行うことにあります。アプリケーションを通じて収集された膨大なデータは、新製品開発に大きく役立っていて、北米市場ではアディダスを抜いてナイキに次ぐナンバー2の企業になりました。

20151120_ブログ図2

(図:「Under Armour Record」スマートフォンアプリケーション)

「Under Armour Record」は、毎日3万人以上(毎月100万ダウンロード)がアプリをダウンロードされていて、ユーザーのライフスタイルを記録しています。アンダーアーマー社は「コネクテッド・フィットネス」の更なる拡大を狙って、フィットネス関連のソフトウェアベンチャー企業を複数買収、現在は1億3,000万人を超えるアプリ利用ユーザーがいます。日本でもダウンロードして利用することが出来ますが、残念ながら日本語対応が十分ではないためあまり注目されていません。しかし、今後こうしたヘルスケアとウェアラブル機器が結びついた市場は全世界で急速に拡大すると予測されています。

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(図:矢野経済研究所:セルフケア健康機器市場に関する調査結果 2015

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(図:MM総研調査レポートより:2015年度は134万台、2020年度に573万台に拡大すると予想

最後に:テクノロジーとモチーベーション

データ活用により、より効率のよいエクササイズ方法が日々考案されていますが、どんなにテクノロジーが進化しようとも、自分の意志で運動をしなくてはいけない、というところが最もハードルが高いところではありますが、テクノロジーの活用がモチベーションの維持に繋がるのであれば、それも十分意義のあるデータ活用だと言えるかも知れません!

この記事が、生活習慣の中に、運動を取り入れるきっかけになれば幸いです。

 

 
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