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どうせなら現場に役立つ経費管理と組み合わせを:法改正の対応に追われるある部署での物語

         

いつも所得税や住民税、消費税もたくさん払っているのに、この時期に突然(まぁ、毎年この時期なのですが)固定資産税や自動車税の納付の通知書がやってきますよね。

また、それに輪をかけたようにマンションの理事会への参加依頼が来たり、ついてないなぁ~と思っていたら会社でも社内監査のお知らせが。あぁ、準備が大変だ!

決まりだから仕方ないけど、否応なく降りかかってくるこの様な事柄は、なかなか積極的に、とはいかないですよね。

企業として携わる人事や総務・経理の方々は法令が変わるたびに「それっていつから?」「どこまで関係するかな?」と対応に勤しむしかありません。マイナンバー派遣法改正セキュリティチェック義務化とか、いわゆる外圧が降りかかってくる。そんな、W社のの経理部門のおはなしです。

2013年、2015年に改正された電子帳簿保存法(e文書法)もそのひとつ

決算書類や国税関係の帳簿だけでなく、契約書や請求書、領収書などの書類は、すべて紙で保管すべし、と定められていました。

ものによって違いますが、だいたい5年から10年の保管が必要です。もちろん、当社は文書を保管してくれる倉庫を借りています。しかしいざ、税務署が調査に入るとなれば、全てを調査官に提示しなければなりません。


ここで寄り道 税務調査あるある


- わかりやすくいうと、どんなことが指摘されるとまずいのか?

  • 売上計上時期が間違っている、または操作されていないか:今期黒字確定したので意図的に4月繰り越すなど
  • 社員の個人的な経費が交際費になってないか:これを読んで某都知事の話を思い出さないこと!
  • 在庫の計上漏れ:これは経費にあたるので駆け込みで部品を仕入れて利益を減らすつまり節税
  • 売上の計上漏れ:これも意図的にかどうかがチェックされる
  • 架空の人件費:経費を増やしてウラ利益がだせますね

新しいe文書法では、「紙の保管」が徐々に緩和されて、ほとんどの場合は電子データがあればOK、と変わってきています。データベースや、スキャナでとったファイルを、整理して保管しておけば紙は廃棄しても大丈夫。場所も取らないし、イマドキそっちのほうがいいのは誰でもわかります。

でも、そうはいっても、移行するのには手間がかかる、仕事の流れも変わるーー悩むW社のF部長たち。

W社財務経理部門のF部長、発想の転換

降ってわいた法令対応といっても今回は業務の簡素化につながるので、F部長はなんとか進めたいと考えました。もちろん国税庁への申請や、社内の経理処理フローの変更などは伴いますが、工数をかけるだけのメリットはあると思います。

「保管コストを削減」「経理財務の業務効率化」「セキュリティ強化」、
こんなに改善点はありますけど、どうせやるなら!とF部長は考えます。


Bさん「ほぼ全ての申請で、領収書や請求書を紙ではなく電子データ添付に変えることになりますね」

F部長「ワークフローを変えるなら、会社全体にメリットがでる方法はないのかな?」

Bさん「でも倉庫代だけでも年間で結構な金額が削減できますよ」

F部長「システム部にワークフローの仕様変更も依頼しないといけないしな、波及する作業はけっこう多そうだよ」

Bさん「たしかに...請求書や契約書を申請するみんなも、スキャンするとか、ちょっと手順が変わりますからね」「そうか、またマニュアル直して全社掲示板に載せるとかしないとだめですね」

F部長「こっちのお願いだけ出しても、みんなに浸透するのにいつも時間かかるんだよね」

Bさん「そうですよ!きっとまた内線が一杯かかってくるー!新しくすれば、なにかが便利になるポイントをアピールしましょうよ」


実は私たちの部署も、経費の使い方や残額をチェックするのにExcelでお小遣い帳的なものを作っていました。経理に頼んで一覧表を出してもらうのも手間がかかるし、予算はわかっていてもあといくら残ってる?という確認は常に発生するので。

それに、うちのマネージャーから月末に「今月のイベント費用かかったね、これ何か先月より増えた項目があるの?7月のは大丈夫?」などのチェックが入ります。そこで、あわてて先月のセミナー会場からの請求書をひっくり返したり・・・

法対応というのはいつでも悩ましい問題ですが、きちんと対策していくことが大切です。


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