- 更新:2018.11.30
- 公開:2015.01.20
営業ノウハウ系の本やコラムなどで散見される話題ですが、上司(マネージャー)の営業アドバイスが、ためにならない例をご紹介します。そしてマネージャーとしてどの様なことを意識すべきか、考えたいと思います。
クレームはチャンスになる。ピンチをチャンスに変えろ
営業提案時にはできないことをできると伝えてしまい、受注後の顧客のクレームによって発覚した場合、上司が「これは逆にチャンスだ。ピンチではなくチャンスと捉えて次の商談につなげるんだ!」などと担当者に言って聞かせることです。
そもそも、このような「営業」クレームは、
- 売るときの話と買った後の話が違う
- 対応が遅い
- 何度も同じことを尋ねる
などが主な内容ではないでしょうか?
営業クレームの原因は?
下記のような事が挙げられます。
- 正しく顧客課題、もしくはサービス内容を理解していない
- スキルが低いか、内容を忘れている
- 引き継ぎが悪い
そして、よくよく考えてみるとその案件や顧客に対してアンマッチで担当者を当て込んでいるか、引き継ぎやトレーニングなどの仕組みに原因があるとは思いませんか?
つまり元をただせば、普段からマネージメントすべき上司が上司たる仕事ができていないのも原因の一つです。
クレームをチャンスと考えて良いのは、担当者自身が自分を奮い立たせるためだけです。上司は安易にこんな言葉を使っている場合ではなく、自分の普段の仕事ぶりを考えるべきなのです。
他にもよくあるためにならないこんなアドバイス
またよく似たケースで、このような事を言う上司はいませんか?
- 営業は量をこなせ。質は後でいい。
- 営業は結果が出てなんぼ。とにかく結果をだせ。
でもこういうことを言う人に限って、結果的に質(つまり結果)が出ないと怒り出したりしませんか?
営業職は頭脳職です。単に体で覚えることにトライしても合理的ではありません。
上司は結果を合理的に出すための仕組みづくりを積極的に進めるべきで、仮にメンバーに気合を入れるためこのような言葉を掛けた後であったとしても裏では、下記を意識しておく必要があります。
- 結果を出すためのプロセスと合理的な理由
- プロセスを実施するためのリソースの確保
- 継続して成功させるための担当者との情報共有
2016年は「掛け声だけの上司はいらない。仕組みを作って実践できる上司」を目指して活動するマネージャーが増えることを祈っております。
【執筆者】 カイト合同会社 Co-founder & CEO 藤川 勝廣(ふじかわ かつひろ)
BtoB、BtoC問わず日本国内の多種多様な業種の企業様向けのSFA/CRM導入支援に携わる。クラウドブローカーの最大手 Cloud Sherpas でのシニアコンサルタントでの経験を経て、日本型と欧米型の導入手法を取得し、“しごとのしかたをかえる”をモットーに、SFA/CRMを「勘所を抑えて、腹落ちよく」日本企業で活用してもらうためカイト合同会社を設立し、特に中小企業向けに特化した導入サービスを提供している。
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[著]Wingarc1st Official The BLOG編集部
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