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セールスを有利にするリピート顧客の獲得

         

購入経験者のデータでセールスを有利に

ビジネスにはセールスが必須です。たとえば、新規顧客の獲得には労力と時間が必要となる一方で、購入経験者にもう一度買ってもらう方が簡単なケースも多くみられます。さらに、こうしたリピート顧客の購入パターンや興味がある製品などを知る上で必要なデータを、すでに企業は手にしています。これを活用していけば、さらに有利なセールスが展開できるのです。

また、日本においては「春・夏・秋・冬」と明確な季節がありますが、これもセールスデータに活用できます。多くの購買データを持っていれば、ある製品が冬の直前によく動いている事実や、特定のカラーが夏に売れている、といったことが分かるはずです。こうしたデータ活用をしていけば、セールスはもっと簡単に、そしてシンプルにできるようになり、さらに効果も上げていけるのです。

リピート顧客の行動把握で提案力や投資収益率を向上

顧客の購買データが、すでに多くの価値を持っていることは言うまでもありません。これを一歩進めるやり方として、メーリングリストがあります。リピート顧客をメーリングリストの参加者・非参加者に分けることで、参加者の購買行動がより詳細に分かるようになります。たとえばメーリングリストに新規カラーや新しいサイズ展開などを告知し、顧客がそれをトリガーに購買行動へ移るかを測定できるからです。

こうしたプロモーション活動との連携は、セールスにおいて必須の要件になりつつあります。これを繰り返すことで、顧客が持つ特定の嗜好性について把握でき、提案力や投資収益率の向上が見込めるようになるはずです。

ポイントは購買行動と連動するトリガーの発見

セールスを有利にするためのデータは、顧客情報だけにとどまりません。先ほども触れた四季に関することはよく知られていますが、ほかにも気象や暦、社会的な事象など、企業活動以外にも顧客の行動を決定する要因は多々あります。また、日本においても購買行動に直結する社会的事象に「税」が関係することもあります。比較的安定した政治が続いてきた日本でも、消費税や所得税の改正が行われれば、それが一般消費に大きな影響を与えることが現実にあります。こうした情報を早めにつかみ、それをトリガーとして捉えて将来予測を行えば、収益に直結させることもまた可能なのです。

こうした企業活動とは一見無縁に見える事象のすべてを、データとして蓄積することは難しいのが現実です。また、仮に気が付いたとしても「経験と勘」といった曖昧なものに分類されがちになってしまいます。しかし、少しでも気になる情報を得た場合は、細心の注意を払いながら分析すべきです。ただし、人力では膨大な情報から傾向を導き出すことは不可能でしょう。

必要なのは既存のデータに対して、切り口を変えてさまざまな角度から見る手段なのです。これが近年盛んになっている、BIツールをはじめとした分析ソリューションの導入に繋がっています。企業が所有するデータは年々増加の一途を辿っており、これらを上手く活用してセールスに役立てていけば、資源として生まれ変わらせることも可能なのです。

(企画・構成・デザイン:野島光太郎)

 

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