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データのじかんフィーチャーズ|part.008|「2025年の崖」と「2025年問題」/損失/視座について

データのじかんを閲覧頂いているみなさま!!こんにちは!!【データのじかんフィーチャーズ】担当の畑中一平です。【データのじかんフィーチャーズ】は、最新の話題や事件に焦点を当て、これまでに「データのじかん」で紹介した記事の中から厳選してピックアップし、詳細にレポートして皆さまにお伝えする企画です。

第8回目となる今回は、2024年現在、目前に迫っている“2025年の崖”にフォーカスした特集をお届けします。

         

『2025年の崖』とは、経済産業省が発表した「DXレポート」に由来する概念で、2025年を境に日本企業が直面する可能性がある深刻な経済問題を指します。この問題の核心は、古くからのシステムがデジタル化(DX)に適応できずに、国際競争に遅れを取るリスクです。レポートでは、レガシーシステムの複雑化、老朽化、ブラックボックス化が挙げられており、これらが経済の停滞や競争力の低下を招くと言われています。

具体的な問題として、既存のITシステムの維持に多くの資源が割かれ、将来的な戦略的投資が困難になるという状況があります。また、経験豊富なIT人材の退職が進み、システムのメンテナンスや更新が困難になる問題も指摘されています。これにより、新しい技術を活かしきれずに人材が離職するという負の循環が既に発生しています。

この問題に対処するため、経済産業省はDX推進ガイドラインやDX推進指標を提供し、企業がデジタルトランスフォーメーションを進める際の指針としています。これらの指針に従うことで、企業は適切なITシステムの構築や、経営のデジタル化を進めることが推奨されています。

そこで今回のデータのじかんフィーチャーズでは、『2025年の崖』について、『2025年問題』、『損失』、『視座』の観点でFeatureします。

似ているようで違う?「2025年の崖」と「2025年問題」の違い

この画像は生成AIにて作成しています。(TOOL:ChatGPT4 Date:2024/7/9)

最近よく話題に挙がる「2025年問題」とは、日本が直面する高齢化に関連した社会経済的な問題です。具体的には、2025年には団塊の世代が全員75歳以上に達することによって、医療・介護サービスへの需要が大幅に増加します。これにより、社会保障制度に大きな負担がかかり、労働力不足がさらに加速すると見られています。また、この問題は経済的な側面だけでなく、社会の持続可能性にも大きく影響するとされています。政府や企業は、これに対処するための様々な政策やシステムを検討・実施することが求められています。

「2025年の崖」と「2025年問題」は似ているようで実は異なる概念です。

・2025年の崖:

これは、先述の通り、日本の企業が古い情報システム(レガシーシステム)を更新せず、デジタルトランスフォーメーション(DX)を進めない場合に直面する技術的・経済的な問題を指します。この問題は、古いシステムの維持コストが増大し、国際競争において遅れを取るリスクを含んでいます。

・2025年問題:

この問題は、日本の特に高齢化が急速に進行し、2025年には団塊の世代が全員75歳以上になることを指しています。これにより、医療・介護などの社会保障費が増大し、労働力不足がさらに深刻化することが懸念されています。つまり、2025年問題は主に日本の人口動態に関連した社会経済的な課題を指します。

このように、「2025年の崖」と「2025年問題」はいずれも2025年をキーワードにしていますが、対象とする問題の内容や関連する課題が異なります。

「2025年の崖」が招く損失は?年間最大12兆円の経済損失が生じる可能性

この画像は生成AIにて作成しています。(TOOL:ChatGPT4 Date:2024/7/9)

『2025年の崖』に関連する経済損失は、もし日本企業がデジタルトランスフォーメーション(DX)を進めなければ、2025年以降に年間最大で12兆円の損失が生じる可能性があるとされています。この損失は、古いシステムの維持に必要なコストや、国際競争における遅れによるビジネス機会の損失などが主な要因と言われています。

この巨額の損失を回避するためには、企業がレガシーシステムを更新し、デジタル化を積極的に進めることが求められています。一方で経済産業省は、DXの推進を通じて2030年までに実質GDPを130兆円以上押し上げることが可能だとも見積もっています。このように、2025年の崖を乗り越えることは、単にリスク回避ではなく、経済成長のための重要なステップでもあるのです。

「2025年の崖」を飛び越えるための視座

この画像は生成AIにて作成しています。(TOOL:ChatGPT4 Date:2024/7/9)

「2025年の崖」という概念には、多様な視点が存在しますが、主には以下の三つの重要な視座があります。

・経済的視点:

「2025年の崖」は経済成長の障害として位置づけられています。古いシステムを維持することで、新しいデジタル技術への投資が抑制され、イノベーションの遅れが生じる可能性があるため、国内企業の国際競争力が低下する恐れがあります。経済産業省はこの問題を解決し、経済損失を防ぐためにDX推進を強く推奨しています 。

・技術的視点:

日本の多くの企業が使用しているレガシーシステムは、その複雑さと非効率性から「2025年の崖」という問題を引き起こしています。これらの古いシステムはしばしばブラックボックス化されており、それがシステムの更新や適切なメンテナンスを困難にしています。技術の進歩を活用し、これらの古いシステムを現代のデジタル環境に適応させることが求められています。

・社会的・労働市場の視点:

IT人材の不足が「2025年の崖」の一因としても指摘されています。古いシステムを運用・維持することができる高齢の技術者が退職する一方で、新しい技術を学んだ若い人材がこれらの古いシステムに関心を持たず、業界を去ってしまうケースが増えています。この人材の流出を防ぐため、より魅力的で持続可能なキャリアパスを提供する必要があります。

これらの視点から、日本の企業や政府は「2025年の崖」をただの危機ではなく、デジタル化を加速する契機として捉え、その克服に向けて様々な戦略を展開しています。

以上、今回は『2025年の崖』について、4件の厳選記事を添えて紹介させて頂きました。

それでは、次回も【データのじかんフィーチャーズ】をよろしくお願いします!


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越境者の興味・関心を高める話題や越境者の思考を発信するレポート、あるいは越境者の負担を減らすアイデアや越境者の拠り所となる居場所などを具体的なコンテンツとして提供することで、データのじかんは現状の日本にあるさまざまなギャップを埋めていきたいと考えています。

(畑中 一平)

 

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