INDEX
宮西 京華(みやにし けいか)
保険会社で事務職をやっているデータマネジメント担当。歌い手動画を見るのが好き。
松田 紗友里(まつだ さゆり)
マーケティングが専門でSQLが得意。データ分析担当。ゲームやアニメが好き。
吉田 剛士(よしだ たけし)
専門はシステムだけどジェネラリストデータ基盤の構築担当。新しい技術を試してみるのが好き。
今林 健介(いまばやし けんすけ)
新設のデータ活用推進部署の部長。おいていかれないように勉強中。ゴルフや登山が好き。
データマネジメント解説、連載の第5回が始まりました。
今日は部署が結成されて最初のキックオフミーティングについての話をします。
会議室に入った瞬間ピリピリした緊張感が一気に押し寄せてきて、ここで頑張らなきゃと強く感じた瞬間は今でも忘れられないです。
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先週、宮西は予期せぬ異動の通知を受け取った。保険会社で事務員として働き始めてまだ一年。彼女にとって、「データ利活用部門」への異動が決まった瞬間は、まるで夢のようだった。社内でも話題となっていたDX推進は、遠い未来の話だと思い込んでいた宮西にとって、まさか自分がその最前線に立たされるとは、到底想像していなかった。
そして今日、とうとうそのデータ利活用部門のキックオフミーティングが開催される日が来た。
会議室に入ると、緊張感が空気を支配し、宮西は無意識に深呼吸をした。そこには、初めて顔を合わせるプロジェクトメンバーが揃っていた。
前に立った部長は、ホワイトボードに大きく「DX推進」と書き、その重要性を強調した。部長の言葉は、DXが単なる業務効率化ではなく、市場の急激な変化に対応し、競争力を維持するための企業全体の変革であることを何度も強調した。特にデータ利活用が、その成功の鍵になることを熱く語った。
「保険業界も例外ではありません。我々はデータとデジタル技術を駆使し、業務プロセスを根本から見直し、顧客満足度を向上させなければなりません」と、部長は力強く話を締めくくった。
続いて自己紹介の時間になった。キックオフミーティングでは、初対面の人が多く集まることもあり、自己紹介はこの場の大切な目的の一つだ。緊張の中で、一人ひとりが自己紹介を始め、いよいよ宮西の順番が来た。
「宮西京華です。これまで事務をやっていましたが、今後はこちらでお手伝いさせていただきます。よろしくお願いします。」彼女は冷静にそう言い切ったが、内心では少し不安もあった。自分がこの高度なプロジェクトでやっていけるのか、正直に言ってまだ自信が持てない。
それでも、宮西の心の中にはある予感があった。「みんなできる人たちばかりで、やっていけるかな……」と思う一方で、このプロジェクトは単なる企業の変革ではなく、自分自身の成長にもつながる大きな挑戦だと感じていた。
その予感は次第に確信へと変わっていくが、これから彼女がどのようにこのプロジェクトに向き合い、どのような成長を遂げるのか
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キックオフミーティングは、プロジェクトの開始にあたってチームメンバー全員が共通認識を持つための重要な場です。
最初に上手くコミュニケーションが取れる体制が作れないと今後に響いてしまうので、失敗しないように入念な準備が必要です。
例えば、参加者が自分の役割を理解しておらず目的が曖昧であるときなどがあります。このような状態はチーム内のコミュニケーションを不安定にする要因となります。特に、初対面のメンバーが多い場合、これらの問題が顕著になり、チームビルディングの機会を逃すことにもなりかねません。
このような失敗を避けるためにも、以下の内容を含むアジェンダが求められます。
このように、キックオフミーティングはプロジェクトの成功に向けて重要なスタート地点となります。
メンバー全員が同じ目標を持ち、円滑なコミュニケーションを図るための基盤を築くことが、このミーティングの重要な役割です。
よしむら@データマネジメント担当
IT業界、金融業界、エンタメ業界でデータマネジメントを担当した経験を持ち、現在もデータマネジメント担当している。データマネジメント業界を盛り上げるために、経験を通して得た知識の発信活動を行っている。
本記事は「よしむら@データマネジメント担当」さんのデータマネジメントを学べることをコンセプトの4コマ漫画「AI事務員宮西さん–データ組織立ち上げ編」のコンテンツを許可を得て掲載しています。
保険会社で事務員として働く宮西さんは、会社がAI時代に対応するために新設したデータ部門に突然配属されました。事務員からデータマネジメントのリーダーへと成長していく宮西さんの奮闘記を描いた物語。
本シリーズ「データ組織立ち上げ編」では、宮西さんがデータ利活用組織を立ち上げるまでの挑戦を描きます。IT業界、金融業界、エンタメ業界でデータマネジメントを担当した経験を持つ著者「よしむら@データマネジメント担当」さんが豊富な経験を基に執筆しています。データ組織の一員の皆様には、ぜひご一読ください。
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