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コンピュータの発展とともに、スポーツ界でもデータを活用するケースが増えてきています。たとえば、国立スポーツ科学センターではデータを用いて、選手が五輪で素晴らしいパフォーマンスができるように科学的見地からバックアップしています。2012年のロンドン五輪や2014年のソチ五輪で日本選手が活躍した裏には、国立スポーツ科学センターの支援があったように、スポーツデータの活用は広い範囲で行われています。
サッカーもデータを活用しているスポーツのひとつですが、サッカーにおけるデータ解析で難しいのが、試合の中でボールに触れていないプレーは数値化しづらいという点です。しかし、この問題を解決したのが「STATS(Stats Stadium)」というサービスです。Jリーグ全試合のデータを提供するSTATSでは、ボールに接触していない選手の走行距離や移動エリア、平均ポジション、加速度などのデータをインターネット上で閲覧でき、選手一人ひとりをデータで確認できます。

サッカー界におけるデータ分析の可能性

従来から行われてきたサッカーのデータ収集は、ボールを中心としたものでした。たとえば、シュート数、コーナーキック数、フリーキック数などはデータを取得しやすい一方で、ボールに触れていない選手のデータを取得するのは難しいとされていました。コンピュータによるデータ解析以前の手法は、アナログ解析が主流で、相手のパスの出し方からゴールまでのパターンを読み解き、その対策を練るものです。基本的な対策はできても、さまざまなバリエーションを想定した対策では後手を踏んでしまうことになります。コンピューターを活用して、選手のあらゆる動きをデータ解析する取り組みは現代サッカーには必要不可欠だと言えるでしょう。

ドイツ代表は、データ活用で優勝した?

サッカーにおけるデータ活用を実践で使えることを証明したのがドイツ代表です。2014年のサッカーワールドカップでは、ドイツ代表はデータを駆使して優勝しています。ドイツの勝利を支えたとも言われているのが、ビジネス向けソフトウェアの開発を手掛ける大手ソフトウェア企業のIT企業SAPです。ドイツサッカー連盟では、SAPと連携してデータ解析システムの共同開発を行い、データ分析を実施。その後、2014年のサッカーW杯では、緻密なプレーでアルゼンチンを打ち破りました。もちろん、選手個々の能力が高かったことも考えられますが、データの解析と活用が功を奏した結果と言えるでしょう。

サムライブルーでの取組み

データの活用について、ドイツの事例が注目されがちですが、実はサッカー日本代表でも導入しています。日本の場合はピッチ外でのデータ収集にも力を入れているのが特徴で、選手が起床した際の脈拍や体重、唾液の成分などから疲労度を把握しています。また、GPSを活用して選手がピッチ上でどれだけ移動したのかも測定しています。これはサッカー以外の多くのスポーツでも導入されているように、スポーツデータを採取する方法としては一般的になってきています。他にも、日本代表が導入しているのが試合の分析データです。試合中の選手の動きを追跡するシステムを導入し、選手に対して具体的なアドバイスができるようになりました。すでに欧米諸国では導入されている分析手法で、日本代表は一歩遅れた形になりましたが、今後のデータ活用頻度を高めることでチームの強化が期待されます。